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[レポート]「ねこ x Tech」なイベントAWS Nyantechへ参加してきました #AWSNyantech

2020.02.06

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こんにちは!猫様の忠実なるしもべ、芳賀健です。

猫様への愛が溢れる人たちが集まるイベント「AWS Nyantech(にゃんてっく)」がAWS Loft Tokyoで開催されました。 会場には、Special Guestとしてエル様、アル様がAWS Loftまでお越しいただいてました。

開催趣旨

おねこさまと暮らしている人なら誰でも考えることを、AWS とテクノロジーとおねこさまへの愛を融合することで、おねこさまの幸せを実現したいと AWS も考えています。 今回は、すでに製品化・サービス化を進めているスタートアップ企業である、株式会社 RABO、株式会社 Nyans にご登壇いただき、 IoT ・ AI ・ ML などテクノロジーと動物との相性の良さを参加者に実感してもらい、猫愛にあふれたデベロッパー・エンジニアを増やし開発促進につなげるセミナーを開催します。当日はスペシャルゲストの参加もありますのでお楽しみに!
※下記のイベントサイトの概要から引用
AWS Nyantech~ Deploy Cat Friendly World ?~

ツイートまとめ(Togetter)

AWS公式Twitterにもエル様、アル様が登場!スタッフの皆さんはNyantechロゴ入りフーディー!

AWS Nyantech と AWS Loft Tokyo のおはなし

  • まずは簡単なAWS Loftのご紹介
    • 「挑戦をカタチにする場所」
    • 現在は、サンフランシスコ、ニューヨーク、東京の3箇所
    • ロフトの共通理念「CODE HAPPY」
    • Loft Tokyoのオープンから1年で数万人の利用者
    • 参加者のうち、半数以上はloftを知っていた。
  • ちなみに参加者の半数以上がおネコ様と暮している。
  • AWS Nyantechが生まれたワケ
  • 今後の展望として
    • Nyands-onを3月12日にSageMakerとRekognitionを使ったハンズオンを開催予定
    • Nyaideathonは6月ごろを予定。

本日触れる AWS サービスのご紹介

猫とIoTと機械学習

  • 「いつまでも元気で一緒にいてほしい!」
  • そして、具合が悪い時にすぐに気づきたい
    • 具合が悪い ≒ いつもと違う
    • 猫様からの何かの情報を集めることで、いつもとリズムが違うを見つける
    • 機械学習でいう時系列データの異常検知
  • AWSの機械学習サービススタックは3つに分類される
    • AIサービス 機械学習の深い知識なく利用できる
    • MLサービス 機械学習のプロセス全体を効率化するマネージドサービス
    • MLフレームワーク・インフラ 機械学習の環境を構築して自在に扱う
  • SageMakerにはすでにbuilt-inされたアルゴリズムがある。
    • 時系列データの異常を検知する random cut forest
  • 猫からの情報取得をIoTで取る
    • 外から:カメラなどの猫様を外から見た情報
    • 猫から:加速度センサーなどで猫様の行動の情報
  • 情報の収集
    • 夏と冬で動物の行動が違うので、そこも異常と捉えてしまう可能性がある
    • それらを知るには1年分のデータを集めるしかない。
    • いろんな猫の情報を集めれば、情報がない猫の異常も検知できるのではないか?
    • いろんな情報を集めて分析する仕組みが必要。

「すべては、猫様のために。」Catlog(キャトログ)

Catlogの紹介

  • 株式会社RABOが提供するサービスCatlog
  • 株式会社RABOのミッション -世界中の猫と飼い主が1秒でも長く一緒にいられるように。猫の生活をテクノロジーで見守る
  • 猫様と暮らしていて心配なこと
    • 1日以上の留守番が8割というアンケート結果
    • 心配だが留守番対策が出来ていない人は、5割以上。
  • 留守番対策の1つとしてWebカメラで観察
    • ただ、猫様の行動は気ままなので映らないことが多い
  • バイオロギングサイエンス
    • ペンギンやクジラなどの目視によらず行動を観察する
  • Catlogは、猫様の様子を外出先からチェック
    • 猫様へ付けるペンダントと、インターネットへ接続するホーム、行動データを閲覧するアプリの構成
  • リアルタイム
    • 食べる、寝る、走る
    • 嘔吐・ジャンプなどの把握はこれから実装予定
  • ログが見れて、1日の行動サマリー、シェアすることができる。
  • 2019年9月24日にローンチ
  • アプリのアクセス率
    • 7Days: 90%!
    • 30Days: 78%!
  • 共同研究などで予防医療への展開
    • プラットフォーム化し、toB事業への展開

Catlogの仕組み

  • おおまかな仕組み
    • ペンダントは加速センサー
    • ホームには温度センサー
    • ホームとペンダントはBluetoothで接続
    • ペンダントから収集したセンサーログを格納
    • センサーログを機械学習で行動ログを生成
    • 行動ログをアプリでユーザーが閲覧
  • センサーログは AWS Fargate + Amazon Auroraへ
    • 次の工程で使いやすい形にして保管
    • 販売したペンダント以上のアクセスがないのが面白い。
    • 販売数に応じてアクセス数が増えるので読みやすい
  • 行動ログは、アプリが利用し易い形で提供している
  • ペンダントのアップデート
    • ファームウェアのアップデートは、S3上のファイルでおこなっている
    • ただ、パブリックアクセスにしたくないのでアクセス制限として、CloudFront のプライベートアクセス
    • 結構、ファームウェアの開発で苦労しているので公開したくない。
  • CS Tool
    • RABOでのCSはカスタマーサポートではなく、キャットスペシャリスト。
  • Catlog on AWS での感想
    • 一般的でシンプルなAWSサービスを利用した。
    • とくにメンバーがなれている技術を選択した。
    • Fargateのデプロイがもう少し速くなるとうれしい。
      • デプロイで失敗した際に、リカバリに時間がかかってしまうのが悩み。
    • 猫様の活動ログ収集や解析に注力していて、アプリの改善が出来ていないのが課題

猫様の加速度データ

  • CatlogにおけるMLの役割
    • 加速データから猫様の行動を把握する
    • 座標軸XYZから把握する。
  • データ収集の方法
    • Catologを付けた猫様をタイムスタンプ付きカメラで動画撮影
    • タイムスタンプをもとに加速データを収集
    • 動画と加速度の対応付け
    • データ収集とアノテーションコストが高い
  • 食べている時の加速度データ波形に個体差がある。
    • 同じ行動でも猫様によって波形が異なる
  • 機械学習を使わなくても、寝ている時と起きている時の違いは分かったりする
  • 機械学習を使うとできること、個体差や動作ごとの違いを吸収
  • 機械学習を使ってもできないこと、トイレでウンチかオシッコかの区別が波形上違い(特徴)が無いので、できない。
  • 機械学習には、ドメイン知識がとても大事。
    • 猫愛がドメイン知識に
  • 今後の展望
    • ジャンプや嘔吐の検知
    • 数日、数カ月、数年のデータを解析
    • 猫様の生活、習慣、疾病の傾向を明らかに

街中の猫をみんなで見守るを当たり前に

nyatchingの紹介

  • 株式会社nyansが提供するソーシャルブリーディングサービスnyatching
  • 株式会社nyansは、猫様のチェルシーが社長
    • 社長らしく、会社への来客には、すりすりに行く。
  • 会社の理念:チェルシー社長から言われた
    • 昔は、猫にネズミ捕りの役目があり、人と共存共栄で動物がいた
    • ただ、いまは猫がビジネスとして捉えられて、商材だったり殺処分されたりと悲しいことがある
  • nyatching(にゃっちんぐ)
    • 猫の飼い主のコミュニティサービス
    • もともと、チェルシー社長を預ける先が困ったのでサービスを作った
    • ペットシッターやペットホテルは預けたい時に預けられないことがある
    • 例えば、同じマンションの中で猫の面倒をみれる猫ファミリーの構築していきたい
    • にゃっちんぐでは数カ月単位で預かってくれる人がいる
  • 猫様が亡くなりペットロスされた方が、一時的に猫を預かれることで安らぎを得られたりする。
  • 猫が貧血をおこし、すぐに輸血が必要な時にドナーがnyatchingですぐに集まった(しかも2にゃんず)
  • マーケティング戦略
    • nyatchingの利用者層は40~50代が多いのでネット広告が響かない。
    • プロ野球カードのように猫ご飯のおまけとしてニャンズカードを配布している
    • カードは小売店と連携している。

nyatchingの技術的な話

  • 現在のnyatchingユーザー数は4,500人
    • 全国で500万世帯が猫を飼っていると言われている
  • 最初のインフラは、Herokuでやっていた。
    • インフラ周りをよろしくやってくれるので、お任せしていた
    • ただ、色々やらせると、けっこう割高なのでAWSへ
  • まずはフロントエンドをCloudFront+S3,API-Lambdaの構成へ。
    • 突発的なアクセスにも耐えられるため
    • バックエンドは、Heroku上のAPIで取得している。
  • 突然ですが、Nuxt.js 便利です。
    • たった1行でSPA/SSRに対応
  • 今後のは、バックエンドもAWSへ

nyatchingの機能の話

  • なわばり機能
    • ユーザーの郵便番号からなわばり設定
    • PostGIS PostgreSQLのプラグインで緯度経度を登録できる。
  • Lineの通知機能
    • 近所にユーザーが増えたらLINEでメッセージ通知を送信する

nyatchingの今後

  • all for cats な人たちでペイフォワードしあうサービスへ
    • 助け合うことで「ニャンコイン」を渡す
    • 猫経済圏を作り、ニャンコインを保護団体へ寄付したりして殺処分の削減へ

にゃ談会

  • モデレーター
    • 吉田博英 氏 TechCrunch Japan
  • パネラー
    • 谷口紗喜子 氏 株式会社nyans
    • 伊豫 愉芸子 氏 株式会社RABO
    • 雪本祐子 氏 アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
  • 猫様の見守りIoTは何か使っているか?
    • 自動給餌期
    • Webカメラ
    • toletta
  • 5GがそろそろくるのでCatlogはペンダントだけでも大丈夫になる?
    • グローバル展開を視野に入れているので5Gも検討
    • 5G対応する場合、batteryのサイズが課題
    • アメリカでは1億匹いると言われているのでターゲットとしていきたい
  • 保護猫を譲渡していただこうとしたら家の留守時間が12時間あってはダメと言われた
    • 保護団体によって条件は違うけど、結構、厳しい場合がある
    • 保護団体とも協力していきたい
  • nyatchingの利用地域
    • 福岡、東京での利用者が多い
    • 全国で利用できるが、地方ではまだまだ。
  • AWS Nyaideathonのアイデアが沢山ある
    • アイデアはあるけど技術が足りずカタチにできない
    • 技術はあるけどアイデアが浮かばない
    • そんな方々をAWS Nyantechの活動でニャッチングしていきたい

感想

ネコ様に使役する人は同じ悩みをもっていることが共有されるイベントで、暗黙知で「あーわかるw」という雰囲気が漂っていました。そんな悩みを解決するために、ネコ様のためのサービスを作り、ライフワークにするという、憧れる奉仕のカタチで今後のAWS Nyantechの活動が楽しみです。