DevRel/Japan Conference 2019に参加してきました

DevRel Japan Conference 2019

事業開発部の塩谷 (@kwappa) です。9/7(土)に開催された「DevRel/Japan Conference 2019」というイベントに参加してきたので、そのレポートをお届けします。

そもそも「DevRel」ってなんだ?

DevRelは「Developer Relations」の略です。「自社製品/サービスと外部開発者のつながりを作る活動」「開発者向けマーケイティング施策」などと説明されることが多いようです。

個人的には、直接プロダクトやサービスに触れるのが開発者である場合、そのプロダクトやサービスについて知ってもらう / 選んでもらう / ファンになってもらうための活動、と解釈しています。また、エンジニアの採用を行う際に、自社やそのプロダクト、サービスを知ってもらい、一緒に働いてみようという気持ちになってもらうための活動もDevRelの一環ではないか?と考えています。

「GAFA」の4社やMicrosoftなどが行なっていた開発者向けの活動がその源流で、「DevRel」という名前がついてから徐々に広がり始めたようです。日本では「DevRel Meetup in Tokyo」というコミュニティができたことで認知が進みました。

現在の日本のコミュニティでは、JAWS-UGが代表的なDevRelの成功例と言えるでしょう。AWSを使う開発者がコミュニティに集まり、知見を交換したり交流を深めたりしている。AWSを提供する企業も、コミュニティを支援し情報やリソースを提供することで、開発者にファンを増やし、開発者がなにを求めているかを知ることができる。開発者と企業、双方にメリットのあるコミュニティが持続的に運営されているのは素晴らしいことです。

イベントの概要

DevRel Meetup Tokyoは2015年に設立され、すでに40回以上開催されているコミュニティです。また、DevRelConという国際カンファレンスが、東京では2017年から開催されていました。

しかし、日本語で行われる大規模なイベントはこれが初めての開催です。土曜日の午後いっぱいを使って、2トラック16セッションの盛りだくさんなイベントとなりました。

セッションの感想

2トラック構成だったので、すべてのセッションを聴くことはできませんでした。聴けた中でいくつか気になったものをご紹介します。以下スピーカーの方は敬称略にて失礼します。

Customer Reliability Engineer ー エンジニアとの信頼関係をつくる仕事

三浦 美沙(はてな)

Mackerelという監視サービスのテクニカルサポートをされている方で、トークタイトルに含まれている「Customer Reliability Engineer」というジョブタイトルに勝手に親近感を覚えて聴いていました。

「監視」というサービスの性質上、サポートの対象となるユーザーは開発者がメインです。そのユーザーの課題解決に寄り添い、信頼関係を構築するための具体的な事例を紹介されていました。また、エキスパートユーザーを「アンバサダー」として認定しコミュニティを育てていくとう施策は、DevRelをきちんと実践している証だと感じました。

ソフトウェアのテストしてますか?では、ドキュメントは?

大谷純(Elastic)

開発者向けのプロダクト / サービスであれば、APIドキュメントの整備は不可欠です。「公式リファレンスはサービス、プロダクトの顔!」という力強いワードには「せやな…」とうなずくしかありませんでした。そして、その公式リファレンスに掲載されているコードを実行した時にエラーが出た時のガッカリ感も、思い出さずにはいられませんでした。

このセッションではElastic社製品の公式ドキュントを整備するにあたって、その信頼性を担保していくための仕組みについて紹介されていました。自然言語部分のフォーマットや表記ゆれはもちろん、ライセンスヘッダーの整備やサンプルコード部分のテストまで自動化されている、とのことです。

コードを書いていたい開発者にとって、ともすればドキュメント整備は億劫な仕事と感じてしまうこともあるでしょう。しかし「サービス、プロダクトの顔」であるならば、きちんとメンテナンスしていかないとユーザーである開発者に失礼な話でもあります。そして、開発者であるならば技術を使って省力化していくのが正しい姿勢だろう?というメッセージを感じました。

なぜ日本こそDevRelを重視すべきなのか

中津川篤司(MOONGIFT)

クロージングキーノートはMOONGIFTでおなじみかつDevRel Meetup in Tokyoのファウンダーでもある@goofmintさんの講演でした。

スライドとともに全文書き起こしが公開されていますので、ぜひご一読ください。DevRelの歴史から日本特有の事情、そして「なぜ取り組むべきか」まで、とてもわかりやすくまとめられたセッションでした。

クラスメソッドとDevRel

クラスメソッドでは「Developers.IO」という技術系ブログを2011年から運営しています。また、同名の技術カンファレンスも全国各地で開催しています。その中でも最大規模で開催される「Developers.IO 2019 東京」は、もうすぐ詳細をお知らせできる予定ですのでご期待ください。

クラスメソッドが提供しているのは「技術者向けのプロダクト / サービス」ではありませんが、開発者に知ってもらい、ファンになってもらうための取り組みとして、早くからDevRelに取り組んできた、ということができますね!(自画自賛ですが)

PrismatixとDevRel

いっぽう、Prismatixというプロダクト(ぼくがジョインした事業開発部が担当しています)が提供するのは主にAPIです。つまり「開発者向けのプロダクト / サービス」ということになります。SaaSのようにパッと使い始めるタイプのプロダクトではないのですが、導入が始まれば主に触れるのは開発者のみなさんです。開発者のみなさんに知ってもらい、ファンになってもらう取り組みは、これからグッと力をいれていかねばな!という気持ちを新たにしました。

ということで、このブログでもPrismatixについて発信していく予定ですのでご期待ください。今回の記事では「Prismatix」というクラスメソッドの自社サービスがある、ということを覚えていただけると幸いです。