ベルリンへのエクストリーム出社を考察しつつ、頼まれもしないのにJALをオシてみた

2018.01.08

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社内でベルリンオフィスの注目度が上がってくるとそろそろエクストリーム出社を試みる社員が出てくるのではないかと思い、そのガイドをあらかじめ用意しておきます。

夢色の夜間飛行(ミッドナイトフライト)の歴史

中森明菜の名曲『北ウイング』で歌われている日付を塗り替えあなたの住む霧の街へ向かう航路は、JL421 --> JL401、成田21:30発アンカレッジ経由ロンドン翌朝6:30着の便です。

当時ソビエト連邦領空を回避しつつ冗長な南回り経由便を短縮するポーラルートは、給油ストップを含めて18時間という長旅ながら日本航空の花形路線として賑わっていました。1991年に全面的に直行便に切り替わり、成田便が運休する2014年までJL401便は継続します。ちなみに『けいおん!』の卒業旅行でもこの便が使われていました

成田発の欧州行き深夜便を長らく運行していたのはエールフランスです。仏領ポリネシアとニューカレドニアの経由地として成田空港が使われ、「スターウイング」AF227、成田21:50発パリ4:15着というヨーロッパ各都市に乗り継いでも午前中に到着する便がありました。こちらはアンカレッジを経由しないものの到着時間をできるだけ遅らせるためにあえてポーラルートを飛行していましたが、それでも到着が早すぎるのでパリを最終目的地とすると市内までファイナルファイトのように治安の悪い未明のRER B線を使わなければなりませんでした。

その後航空各社の羽田シフトと合わせてスターウイング号も姿を消し、夜間飛行は羽田の深夜早朝発着枠で復活します。

羽田発欧州深夜便の現在(いま)

羽田の発着増枠と深夜早朝枠設定のおかげで、現在毎日3便の欧州深夜便が運行されています。また、日本航空はブリティッシュエア、フィンエアと、全日空はルフトハンザとジョイント事業を展開していて、欧州路線で日系航空会社のチケットが外資系に比べて割高になるのは過去のものとなりました。

ベルリンオフィスまでバスと地下鉄で30分ほどの距離にあるベルリン・テーゲル空港まで通し発券で乗り継ぎ可能なスケジュールは下記の通りです。

全日空 NH203 羽田 00:55 - フランクフルト 05:20 NH6209 フランクフルト 06:45 - ベルリン 07:55
エールフランス AF293 羽田 23:55 - パリ 04:45 AF1434 パリ 07:10 - ベルリン 08:55
日本航空 JL41 羽田 02:45 - ロンドン 6:25 JL6525 ロンドン 08:40 - ベルリン 11:30

東京で普通に仕事をして、なんなら残業まで目一杯やって飛行機に乗り、翌朝9時に普通に出勤して席についていることができる社畜便とも言えるのはANAで、乗り継ぎ待ちも短く、まさにビジネスマン向けです。

伝統のエールフランスはショップが開いていない時間帯のシャルル・ド・ゴール空港で2時間待つことになりますが、9時半か10時始業には間に合います。

JALは羽田の最終便で到着が遅く、ベルリンオフィスへは午後いちの出社になりますが、もっともエンジョイできる選択肢としてオススメできます。

乗ってみた

今回の一時帰国の復路はこのJL41便を使いましたが、用意されている特典をおもいっきり満喫しました。

羽田2:45は公共交通機関では到達できない時間帯なのですが、この便の利用者は3月末まで前日18時から平和島温泉が専用バスでの送り付きで利用できます。

京急が運営するBigfan平和島の中にあり、JR京浜東北線大森駅か京急平和島駅から平和島競艇場・Bigfan直行バスに乗って車内にあるクーポンを持って受付に出すとバス代もキャッシュバックしてもらえます。

施設内にはドンキホーテ、ボーリング場、ゲームセンター、映画館、飲食店などが入っていて、フロントで荷物を預かってもらってひとっ風呂浴びた後に外出して楽しむことができます。なんなら隣でやっているナイター競艇だって見ることができます。

私は家族とお寿司をつまんでドンキホーテで最後の買い物からのゲームセンターで、風営法上未成年がが退出しなければならない22時までひたすら太鼓の達人を叩いていました。戻ってサウナで汗を流し、0:20発のマイクロバスで羽田空港国際線ターミナルに向かいます。3月末までのキャンペーンということですが、これは是非永久にやっていただきたい特典です。

チェックイン後、さらなる特典で上級会員ステータスがない人でも搭乗までサクララウンジを利用することができます。つまり、田端信太郎さんがドヤ顔でTwitterにアップするJALカレーとラウンジビールを家族全員でいただくことができるわけです。

インフライトサービスもこの時間帯に合わせたものになっていて、離陸時の消灯がそのまま7時間続くので、搭乗した直後からそのまま睡眠に入って現地時間の早朝に起床して最初の食事が提供されます。温泉に入ってビール飲んでカレーまで食べてこの夜の深い時間なので、その目論見通りぐっすり眠れます。

機材は最新鋭のボーイング787で機内は加湿され、減圧も最小限になっています。またJALのSKY WIDER Ⅱ 新・間隔エコノミーは、SKYTRAX社の「ベスト・エコノミークラス・エアラインシート」を受賞している画期的なシートで、エコノミークラスの狭苦しさはほぼ感じません。

以前、ANAの国際線787にも乗ったことがありますが、エコノミーシートの広さと座り心地はJALに軍配が上がるかと思います。

ロンドン・ヒースロー空港に着くと、レストランもショップも全てオープンしています。乗り継ぎのターミナル5に移動してセキュリティチェックを抜けてすぐのところにあるゴードン・ラムゼイの新しいレストランで朝食なんかいいんじゃないでしょうか。

というわけで、エクストリーム出社、お待ちしています。

 


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