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こんにちは、お肉が食べたいです。齋藤です。 今回はAWS SAM Local と LocalStack を使って ローカルでS3と連携するようなAWS Lambdaのコードを動かしてみます。
SAM LocalやLocalStackの個別の内容については以下の記事などをご覧ください。 今回はそれらのツールについての解説は行いません。
- [新ツール]AWS SAMをローカル環境で実行できるSAM Localがベータリリース
- LocalStackをつかってローカルでLambdaを実行してみた
- LocalStackを使ってテストをしてみた
- LocalStackを使ってCIでKinesis Client Libraryを使ったコードのテストを書いてみる
- Firehoseを使ったコードのテストをLocalStackを使って動かしてみる!
今回動かすアプリケーションはAPI Gateway経由で起動されたAWS Lambdaから テストデータをS3に書き込むだけのアプリケーションを全てローカルで動かしてみたいと思います。 アプリケーションのコードはTypeScriptを使って記述します。
テスト環境
- MacOS Sierra 10.12.6
- Docker (17.09.0-ce)
- Node (v8.8.0) and NPM (5.5.1)
- AWS SAM Local 0.2.2
- Lambda Runtime は nodejs6.10
- TypeScript Version 2.6.1
- AWS CLI aws-cli/1.11.96 Python/2.7.10 Darwin/16.7.0 botocore/1.5.59
今回用意したファイルは以下の7つです。
.
─── docker-compose.yml
├── index.ts
├── index.js // トランスパイル後のコード
├── env.json
├── package.json
├── template.yml // SAMを用いたCloudformationテンプレート
└── tsconfig.json
AWS SAM Localのインストール
DockerとNodeはすでに入っていることを前提にします。
まずはAWS SAM Localをグローバルにインストールします。
$ npm i aws-sam-local -g
これでインストールは完了です。 なお、検証用に使ったMacOSでは、ローカルにインストールすると go-npmの問題でインストール時に失敗しました。
SAM を用いた Cloudformation テンプレートを記述する
以下のようなCloudformation テンプレートを用意しました。
AWSTemplateFormatVersion: '2010-09-09'
Transform: AWS::Serverless-2016-10-31
Description: SAM Local test
Resources:
HelloWorld:
Type: AWS::Serverless::Function
Properties:
Handler: index.hello
Runtime: nodejs6.10
Environment:
Variables:
NODE_ENV: !Ref NODE_ENV
Events:
GetResource:
Type: Api
Properties:
Path: /resource/{resourceId}
Method: put
localstackでS3のセットアップ
localstackでS3を用意する
AWS LambdaからアクセスするS3を用意するためにlocalstackを使います。
localstackのセットアップの為には、docker-composeを使います。
今回用意したのは以下の docker-compose.yml
ファイルです。
version: '3'
services:
localstack:
image: localstack/localstack
ports:
- 4567-4578:4567-4578
- 8080:8080
最低限のlocalstackの設定を記述しています。
まずはlocalstackを起動してみます。ここではバックグラウンドで起動しておきます。 docker psでlocalstackが起動していることが確認できます。
$ docker-compose up -d
1d66aa4d566b
$ docker ps
CONTAINER ID IMAGE COMMAND CREATED STATUS PORTS NAMES
1d66aa4d566b localstack/localstack "/usr/bin/supervis..." 3 minutes ago Up 3 minutes 0.0.0.0:4567-4578->4567-4578/tcp, 0.0.0.0:8080->8080/tcp, 4579-4583/tcp samlocal_localstack_1
書き込み先のS3のバケットを用意する
事前準備としてAWS CLIでlocalstackのS3にバケットを作っておきます。
ここでは test-bucket
という名前にしておきました。
$ aws --endpoint-url=http://localhost:4572 s3api create-bucket --bucket test-bucket # test-bucketというバケットを作る
SAM Local上 の AWS Lambdaで環境変数を設定する
SAM Localの実行環境上の AWS Lambdaで環境変数を与えるためにJSONを用意しておきます。
今回は HelloWorld
という名前でAWS Lambdaの関数を用意したので
そのキーの下に設定したい環境変数を記述しています。
ここでは、NODE_ENV
に値を設定しています。
{
"HelloWorld": {
"NODE_ENV": "local"
}
}
今回作ったのは、SAM Local の start-api サブコマンドに--env-varsに渡す設定ファイルです。 以下のような形で環境変数を与えることが可能です。
$ sam local start-api --env-vars env.json # --env-varsで環境変数の設定ができる
LocalStackとSAM Localの連携を行って実際にローカルでLambdaを動かしてみる
やっとこさ準備が終わりました。 ここで、SAM Localを使ってAWS Lambdaを実行してみます。
今回は以下のTypeScriptをAWS Lambdaで実行します(実際にはトランスパイルしたJSコードです)。
import Lambda from "aws-lambda"
import * as AWS from "aws-sdk"
const config: AWS.S3.Types.ClientConfiguration = {
endpoint: (process.env.NODE_ENV === "local"? "http://localstack:4572": undefined),
s3ForcePathStyle: process.env.NODE_ENV === "local",
}
const s3 = new AWS.S3(config)
export async function hello(event: Lambda.APIGatewayEvent, context: Lambda.Context, callback: Lambda.ProxyCallback) {
const resourceId = event.pathParameters!.resourceId
try {
await s3.putObject({
Bucket: "test-bucket",
Key: resourceId,
Body: "hogehoge",
}).promise()
callback(null, {
statusCode: 200,
body: JSON.stringify({
resourceId,
contextRequestId: context.awsRequestId
}),
headers:{
"Content-Type": "application/json"
}
})
} catch (e) {
callback(e)
}
}
さて、ここからSAM Localを起動するのですが・・・ その前に一つだけ確認しておく内容があります。
それは、AWS Lambdaのランタイムが実行される、docker-network です。 SAM Localでは、実行される、docker-networkを指定できます。 この指定を行うことで、Dockerコンテナ上に事前に用意したインフラを使うことが可能です。
次のコマンドで確認します。
$ docker network ls
NETWORK ID NAME DRIVER SCOPE
dfc8bc652af3 lambdasandbox_default bridge local
39fd5e338bfd samlocal_default bridge local
ここでのNAMEは、docker-composeで起動した場合、フォルダ名_default
みたいな形になるようです。(なぜかハイフン抜けてる)
今回起動したのは sam-local
フォルダだったので samlocal_default
になりました。
ここに出力された NETWORK IDである、39fd5e338bfd
をメモしておきます。
docker-compose.yml
に networkの設定を追加すると別の名前になるようですが
ここでは説明を省きます。
ちなみに inspect サブコマンドを使うとどんなコンテナが起動しているか確認できます。
$ docker network inspect 39fd5e338bfd
[
{
"Name": "samlocal_default",
"Id": "39fd5e338bfd81823fd35f1f75e471281c8a76a061ad42411f03393d61c1460c",
"Containers": {
"1d66aa4d566b0b122e006668c1ee3d947caa89b8ae8f5f2b27b15f9f7636f5f3": {
"Name": "samlocal_localstack_1",
"EndpointID": "679c2a0e2f9fadeb7457710dc64c9ca98d7964246adfff1ff51af67533c06afc",
...省略
}
},
... 省略
}
]
では、お待ちかねのSAM Localでlocalstackと連携してみましょう。
次のコマンドで起動してみます。 AWS Lambdaが起動するnetworkと環境変数のオプションを追加しています。
$ sam local start-api --docker-network 39fd5e338bfd --env-vars env.json
これで、ローカルでAWS Lambdaを実行することができます。長かった・・・。 (まだ実行してません。)
それでは実行してみましょう。
$ curl -XPUT http://localhost:3000/resource/test
{"resourceId":"test","contextRequestId":"86b562c1-089f-141d-55c4-91a27a0f357e"}
今回用意したのは簡単なAPIで手抜きもいいところですが・・・ S3にオブジェクトが書き込まれているはずです。
$ aws --endpoint-url=http://localhost:4572 s3api get-object --bucket test-bucket --key test object.txt #取り出したobjectを取得してみる
{
"ContentType": "application/octet-stream",
"LastModified": "Tue, 21 Nov 2017 08:02:33 GMT",
"ContentLength": 8,
"ETag": "\"329435e5e66be809a656af105f42401e\"",
"Metadata": {}
}
$ cat object.txt #取り出したobjectを表示してみる
HelloWorld
ちゃんと書き込みがされています。 動いてます。
まとめ
今回はAWS SAM LocalとLocalStackを使って、全てローカルでAWS Lambdaの関数を動かすことができました! AWS SAM Localにはローカルで実行する以外にも、様々な機能が存在します。 色々試してみたいところですね。
今回使用したリポジトリはこちらです。