[レポート]富山Ruby会議01に参加してきました #toyamark

2019.11.05

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こんにちは、muroです。

2019年11月3日に富山国際会議場で開催された富山Ruby会議01に参加してきました。Rubyの経験は全くありませんでしたが、どのセッションも面白い内容で、楽しく参加させていただきました。簡単ですが各セッションの内容を紹介していこうと思います。

○○からRubyへ

スピーカー: 伊藤 淳一さん(@jnchito)

資料

概要

他言語での開発経験者に向けてRubyの楽しさやRubyの好きなところを紹介する内容でした。Rubyはコミュニティ活動が盛んで初学者にも優しいとのこと。また、Ruby3.0への期待(静的型解析、パフォーマンス、並行性)にも触れられました。Ruby事始めとして作成されたポケベルプログラムにはコーディング動画(注意:音声が出ます。)とGithubリポジトリがあります。

読みやすいコードとRubyらしいコード

スピーカー: 黒曜さん(@kokuyouwind)

資料

概要

書籍リーダブルコードからの引用で、意図が伝わるコード挙動が読み取れるコードを説明し、Rubyにおいてはブロック構文や標準API等を使い、読みやすいコードを書こうというお話でした。

初心者PHPerがRubyキメて思うこと oratake

スピーカー: oratakeさん(@kyosuketakenaka)

資料

概要

地方在住の初心者エンジニアがRubyやコミュニティと出会い、WEB開発の仕事に携わるようになるまでのエピソード。無料のRailsチュートリアルをやってみるとTwitterで同士が見つかる。地域Rubyコミュニティは優しいとのことでした。

Crawler on Rails

スピーカー: suginoyさん(@suginoy)

資料

Crawler on Rails

概要

Ruby on Railsで個人でクローラを作ってみた話。一人でコツコツ続けるコツや、開発の中で苦労したことをお話されました。

TracePointから学ぶRubyVM Joker1007

スピーカー: joker1007さん(@joker1007)

資料

概要

TracePointからRubyVMの動きを調べてみたというお話。CRubyの実装を調べたりポインタの中身を調べてみたりすることでRubyVMの挙動を詳しく知ることができる。RubyVMの動きを知れば、RubyKaigiでのよりディープな話をもっと楽しめるよ、という内容でした。

北陸で Ruby なお仕事に携わるための3つの戦略

スピーカー: 清原 智和さん(@kiyohara)

資料

概要

北陸ではRubyを使ったシステム開発案件は多くない。そんな中でRubyを使った開発を仕事にするにはどうするか、清原さんが実践されていることをお話されました。請負開発の商談での啓蒙活動、コミュニティ活動での人のつながり、所属する会社との交渉などRubyで仕事をするためにやってきたことを紹介されました。

業務で!Rubyを!キメる!

スピーカー: 伊藤 浩一さん(@koic)

資料

概要

辛い仕事であっても、Rubyをキメると気持ちいい。データベースのスキーマ情報をCSV出力する仕事を題材に、隙あらばRubyを使う精神で取り組んでみたり、普段使わないAPIを使ってみたりして、仕事を楽しんでいきましょう、というお話でした。

mrubyでハローワールド!

スピーカー: 羽角 均さん(@hasumikin)

資料

mruby de Hello World!

概要

mrubyコンパイラを作るというお話。コンパイラは大まかにまとめるとTokenize、Parse、Generate Codeのステップがあり、パースアルゴリズムやLEMONというparserライブラリの紹介がありました。開発中のmmrbcではマイコン向けにより少ないメモリで動作する環境を目指し、次回の松本で開催されるRubyKaigiで発表できるよう開発を継続するとのことでした。

型なし言語のための型

スピーカー: 松本 宗太郎さん(@soutaro)

資料

概要

型システムに関する論文と実装の歴史、最近のTypeScript等の取り組みとそれらから得られた知見。Ruby3における型システムの方向性についてのお話。人類は型を書く。

感想

Rubyでなくてもできるんだけどと前置きしつつ、隙あらばRubyをキメて気持ちよくなろうという登壇者続出で、Ruby愛にあふれたイベントでした。また、VMの挙動・コンパイラ・言語仕様の設計といった話はあまり聞いたり学んだりする機会がないため、良い刺激を受けました。特にRuby3の型システムについては、型推論や型注釈・インターフェースといった技術は他の言語でも利用しており、興味深い話が聞けました。Ruby3が楽しみです。

さいごに

富山Ruby会議を企画・運営されたToyama.rbの皆さん、地方でこのような充実したイベントを開催していただき、ありがとうございました。お疲れ様でした!