マイナ保険証読み込みエラーに備えて資格情報を取得してみた
医療機関でのマイナ保険証の活用が始まっています。これまでの保険証も条件を満たしていれば継続して使用できますが、あくまでも時限的な措置となります。
マイナ保険証の携帯を習慣づけようとしていますが、医療機関での読み込みトラブルへの対応は心がけだけでは不十分です。窓口の混雑を引き起こす可能性があります。
必要な条件を確認し、事前準備をすることで、スムーズな診療を実現しましょう。ここではIT健保のケースを例として説明します。
これまでの保険証の利用要件
発行元の社会保険によって条件が異なります。関東IT健保の場合は以下の通りです。退職などで資格を喪失しない限り、記事執筆時点では今後約1年間は医療機関での利用が可能となります。
対象機関 | 期間 |
---|---|
医療機関 | 令和7年12月1日まで |
IT健保の保健事業 | 資格喪失(退職事由等)まで |
重要なポイントは、IT健保の保健事業の利用には従来の保険証が必要だということです。マイナ保険証では保健事業を利用することができません。また、従来の保険証の資格を喪失している場合、IT健保の保健事業を利用するためには「資格情報のお知らせ」を申請する必要があります。
従来の保険証は医療機関での利用ができなくなりますが、IT健保の保健事業を利用する際には引き続き必要です。
詳細は関東IT健保の告知ページを参照してください。
マイナ保険証の利用
窓口でIC付きのカードを読み込む必要があります。医療機関では操作手順が掲示されていることが多いため、手続きはスムーズに進むはずです。
問題となるのは、ICカードの読み取りエラーが発生した場合です。その際は資格情報の提示が必要になりますが、紙での取得には交付申請が必要です。そのため、ICカードが正常に読み取れる間に、事前にマイナポータルで資格情報を取得しておくことをおすすめします。
マイナポータルにログインして、健康保険証を選択します。
ページ下部にある「この情報を保存」にて「端末に保存」を選択します。
ダウンロードしたPDFの保存先を指定します。クラウド環境上への保存はネットワーク状況に依存するため、ローカルに保存しましょう。
iPhoneの場合はブックアプリ等がおすすめです。
あとがき
コロナワクチンの任意接種の際、前に並んでいた方々がマイナンバーカードを提示する中、筆者は従来の保険証を持参していました。その時、保険証の期限のことをすっかり忘れていたことに気づき、慌てた次第です。
iPhoneの場合、マイナンバーカードが搭載可能になれば、物理的なICカードを持ち歩く必要性は低くなるでしょう。これは保険証と資格情報の両方をiPhoneに搭載できるためです。さらに、保険証がFaceIDなどのセキュリティ機能と組み合わせられるのなら、より安全な利用が期待できます。
来年の今頃、インフルエンザ接種時期にうっかり期限切れ状態の保険証を所持して保険適用外の自由診療にならないように、マイナ保険証を携帯するようにしておきましょう。