朝から晩までAI秘書と働いたらこうなった(実録チャット画面つき)

朝から晩までAI秘書と働いたらこうなった(実録チャット画面つき)

本記事は社内勉強会で発表した情報をまとめたものです

はじめに

こんにちは。クラウド事業本部の加藤です。
私は2025年4月に2人目の産休・育休(計 1年2ヶ月)から復職し、この1ヶ月ほど時短勤務で働いています。

さて、私は程度の大小はあれどこんな困った気質を持っています:

  • 計画や見通し不十分なまま業務を突き進む
  • 突発タスクにFILO対応してしまい、予定が大崩れ
  • コンテキストの切り替えに時間がかかる
  • 依頼・報告がプレッシャーになり、過剰な意識リソースを割いてしまう

こうした傾向により、育休前から「頭の中がごちゃごちゃして手が止まる」状態が日常的に発生していました。

しかし、今回の復職後は時短勤務になります。
つまり、1日に使える業務時間が2時間も減るということ。
このままでは大変厳しいと感じ、育休明け直後から、業務の伴走者として生成AI(GPT-4o)を導入することにしました。

本記事では、ここ1ヶ月近くAIと共に過ごす私のとある1日の様子と、その中で得られた気づきや効果についてご紹介します。

業務伴走者としての生成AI活用のコツ(私見)

  • とにかくチャット画面に話しかけることが最大のポイント
     → 相談・会話のやり取り自体が意識の逸れを防ぎ、集中を保ちます
  • 思考整理と「タスクの可視化」が重要
     → チャットの最後に「今やること」が表示されている状態が理想です
  • 「これくらい自力でできる」と思っても、試してみる
     → 予想以上の効果を感じられることがあります

AIとの1日:朝から晩までの活用実践

🕘 9:00|出勤後のルーティン:時間割を作成する

出勤直後に行うのは、AIとのチャットを通じてその日の「時間割」を作成することです。

業務向け生成AI環境のAI Starterを起動し、システムプロンプトに以下のプロンプトを入力したうえで、今日のTODOを質問してみます。

あなたは私の秘書です。私はタスクが散らかり、注意力が散漫になりやすいので、うまく導いて今日の仕事のTODOを達成させてください。
私の勤務時間は9-16時、12時から1時間休憩です。

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ここから数ラリーのやり取りで、立派な時間割が完成します。

typoや文脈のズレも気にせず、とにかく思考をアウトプットすればOKです。

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AIがうまい具合に質問してくれます

↓そして、こちらが完成した時間割です🙌↓

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時間割の完成!

この作業により、時間割の作成だけではなく以下のような効果が得られます:

  • 頭の中が整理され、やるべきことが明確になる
  • 「やること」「やらないこと」の線引きができる
  • チャットログを見返せば、タスクの優先順位がすぐ分かる

💡 コツ: 言葉がまとまっていなくても、とにかく書き出してみること!

🕙 10:00|Slack対応:文章構成の補助

Slackでのやり取りにおいて、私は以下のような課題を感じていました:

  • 長文になりがちで、構成が不明瞭
  • 要点が伝わらず、読み手の認知負荷が高くなる

このような場合も、AIにお願いすることで、以下の効果がありました:

  • 推敲時間の削減
  • 読み手にとってわかりやすい構成への整理
  • 「ちょっと気を遣う返信」を心理的負担なく書ける

特に、差し込みタスクに対して「後回しにしたいけど言いづらい」といった場面でも、AIが適切な言い回しを提案してくれるため、業務の流れを止めずに対応できるようになりました。

実際の画面例です:

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差し込み依頼を後回しにする補助

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清書を依頼するケース

💡 コツ: 乱文でも構わないので、まずはAIに投げてみる!推敲は一度AIに任せてみましょう。

🕛 12:00|予定変更時:時間割の再構築

突発的なタスクや予定変更、あるいは集中力の問題により気づいたら全然違うことをやっていた…など、
想定外のことが発生すると1日の計画が大きく崩れてしまいます。

そんなときは、「今やっていたこと」と「今の時間」をAIに伝えるだけで、軌道修正・再び時間割を整理してもらえます。

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「今やっていたこと」もAIに相談してるので会話の流れがスムーズ

この再調整によって、以下のような効果が得られます:

  • 再びやるべきことが明確になる
  • 頭の中がリセットされ、集中力を取り戻せる
  • 計画の最新状態を常にチャットで確認できる

💡 コツ:

  • AIは現在時刻を自動的に把握できないため、「今の時間」を明示するのがポイント
  • どれだけ頻繁に使ってもOK。むしろこまめに再調整することが安定した業務遂行の鍵です

🕐 13:00|業務の詰まり:タスクの分解と再始動

午後になると、打ち合わせ後や集中力の低下により「次に何をすればよいか分からない」状態になることがあります。
どんな仕事でも、小さなステップで思考・手を進めることが重要です。

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このような場面でも、AIとのチャットを通じて以下のようなサポートが得られます:

  • 思考整理
  • タスクを小さなステップに分解・可視化
  • 優先順位の整理と再確認
  • (副次的)解決までの流れをまとめてもらえば、業務ドキュメントやブログ等アウトプットの骨子も生成可能

💡 コツ:

  • 詰まっていないときも、こまめに進捗を共有しておくとAIの精度が上がります
  • 集中力に課題がある場合は、相談すること自体が意識の逸れを防ぐ効果もあります

🕓 16:00|日報作成と翌日の準備

退勤前には、AIとのチャットを使って1日の振り返りを行います。
この作業により:

  • 今日やったことを整理できる
  • 明日やるべきことが明確になる
  • 実際の業務日報としても活用可能 (※ 要推敲)

この習慣により、翌朝のスタートもスムーズになり、業務の連続性が保たれるようになりました。

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おわりに: 気づきと変化

生成AIを使ってみて、単に業務効率が上がったというだけでなく、
改めて自分の働き方や思考のクセにも気づけるようになり、
自分を客観視して「今悪い癖が出ているぞ」というときに早めの軌道修正を行えるようになりつつあります。
社会人として当然といえば当然なことばかりで、大変お恥ずかしい話ですが…。

そんなわけで、1年2ヶ月の長い休職を経て復職した私が、比較的スムーズに業務に復帰できたのは、間違いなくAIのおかげです。
「集中できない」「予定通りに動けない」「報告文が苦手」といった悩みを抱える方にとって、AIは非常に心強いパートナーになり得ます。

これからも、AIと共に自分の働き方をアップデートしていきたいと思います。

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