Alteryx 2022.1 が公開されました!新機能をまとめてご紹介
今週は Alteryx の新バージョン 2022.1 がリリースされました。Designer と Server のリリースノートは以下で確認できます。しかし Connect と Promote のリリースノートがまもなく公開されます。
公開された新機能を以下のようにまとめました。
Designer に関する新機能
AMP を既定エンジンとして使用
Alteryx Engine の新しいアーキテクチャである Alteryx マルチスレッド処理 (AMP) は大量のデータを高速で処理できるように設計されています。[ユーザー設定] の [すべての新しいワークフローに AMP Engineを使用する] の設定で、AMP Engine を既定で有効にできるようになりました。ワークフローレベルの設定を使用することで、既存のワークフローに対して AMP を有効にすることもできます。AMP Engine で既存のワークフローを実行するには、Designer で [ワークフロー - 設定] の順に進み、[ランタイム] タブを選択します。そして [AMP Engine を使用する] チェックボックスを有効にすれば、Alteryx マルチスレッド処理が有効になります。AMP Engine は、標準マクロ、反復マクロ、バッチマクロをサポートし、さらに 85 個以上のツールが AMP で動作するように変換されています。
入出力するデータの列数の制限
入出力できるデータの列数の上限が 32,000 になりました。 32,000 個以下の列であれば正常に実行することができますが、入出力するデータに 32,000 以上の列数があればエラーが発生します。"Error - Number of fields is larger than the 32,000 limit. Please reduce the number of fields."
AMP グルーピングフレームワークの変更
AMP エンジンのグルーピングフレームワークが既定エンジンと同様な動きに合わせた。これは集計、結合、複数結合ツールに限ります。
Designer ユーザーインターフェースの改善
Designer UI が更新され、他の Alteryx 製品との整合性を高めました。更新の一環として、新しいフォント、色、アイコンが導入され、表示がモダンな印象となっています。注目すべき変更として、ワークフローを実行する際に、ワークフロータブに「Running」というテキストが表示されなくなり代わりに、タブのワークフロータイトルの横に回転 / 読み込みアイコンが表示されます。
Auto Insights アップローダー
Auto Insights アップローダーツールが Designer の既定のツールになりました。[入出力] と [お気に入り] のツールカテゴリから [Auto Insights アップローダー] にアクセスできます。
DCM 接続ツール
DCM 接続ツールは、インタフェース系の新しいツールです。DCM 接続ツールを使用すると、アプリまたはマクロにプロンプトが表示され、DCM ストレージから接続を選択できます。
Databricks Delta Lake のサポート
Databricks の Delta テーブルをサポートする新機能が追加された。ユーザーは、AWS と Azureでインタラクティブクラスターまたは SQL エンドポイントクラスターを持つことができます。 AWS S3 または Azure ADLS のデータステージングで一括読み込みが可能になりました。
Gallery から Server への用語更新
Alteryx Server 製品の最新版での用語更新に合わせて、Designer 内の「Gallery」という用語を「Server」に置き換えました。
インテリジェンス・スイートに関する新機能は以下でまとめました。
品詞タグ付けツール
品詞タグ付けツール を使用すると、所定の単語の品詞を特定できます。特定の品詞を分析し、他のテキストマイニングツールのために結果を絞り込むことができます。たとえば、動詞だけのワードクラウドや名詞だけのトピックモデルを作成できます
バーコードツール
バーコードツールは、QR コードやバーコードに保存されている情報を抽出します。このツールでは、QR コードやバーコードを生成することもできます。QR コードやバーコードの基礎情報を抽出して、ビジネスプロセスを自動化できます。たとえば、QR コードを使用してドキュメントが特定部門に関連しているかどうかを判断し、それに応じて財務、人事、マーケティングなどの部門別にドキュメントを整理している企業もあります。
画像処理ツールの OCR 最適化機能
画像処理ツールに OCR 最適化機能を追加しました。OCR 最適化ステップを使用すると、ノイズの多い PDF (白以外の背景やテクスチャの背景、透かしを含むドキュメントなど) を光学式文字認識 (OCR) 用に前処理できます。この追加手順により、キー / 値ペアツールの結果が大きく改善されます。
キー / 値ペア (KVP) 抽出ツール
キー / 値ペア (KVP) 抽出ツールは、データセットを定義するキーと、そのデータセットに属す値という 2 つのデータ要素をリンクします。例: Company: Alteryx ここで「Company」がキーです。「Alteryx 」は、キー「Company」の値です
OCR 速度の最適化
画像入力ツールとテキストへ変換ツールのパフォーマンスが改善され、ワークフローの実行速度がさらに高速になりました。複数ページの PDF など、サイズの大きいドキュメントの解析時に、大幅な改善 (最大 40% の速度向上) を実感できるはずです。
ライセンスおよびインストールに関する新機能は以下でまとめました。
Alteryx ライセンスサーバー
Alteryx ライセンスサーバーのアクティベーションが改善され、ユーザーはライセンスキーをビューから削除することができるようになりました。
AlteryxActivateLicenseKeyCmd に関する新機能
ライセンスサーバー上の情報でストレージを更新することができます。それと、ライセンスモード、メールアドレス、ライセンスサーバーの URL などの現在の構成を表示できるオプションも追加された。
Server に関する新機能
Legacy OAuth1 Endpoint の除去
将来の FIPS-140 に備えて、このリリースでは従来の public OAuth1API エンドポイントが削除されています。この削除には、レガシー WCF(Windows Communication Framework)エンドポイント、これらのレガシーエンドポイント用の Swagger、および OAuth1 middleware が含まれます。OAuth1 エンドポイントを置き換えるために、ユーザーは 21.4 版でリリースされたレガシー API の OAuth2 バージョンを使用できます。機能は、OAuth2API と OAuth1API で同じです。唯一の例外は、GET / Workflow / id / package 呼び出しが、応答でバイナリオブジェクトではなくファイルを返すようになったことです。OAuth2 でのサブスクリプション、V1 およびV2 エンドポイントのサポートは継続されます。
AMPエンジンがデフォルトで有効
サーバー上では AMP エンジンがデフォルトとして有効になっているため、新しいワーカーノードは既定エンジンと AMP エンジンの両方のワークフローを同時に実行できます。同時に実行する複数のジョブを使用して、既定エンジンと AMP エンジンのさまざまな組み合わせでメモリを管理する方法に関するガイドラインが提供されています。
Built-in 認証に必要なパスワードのリセット
Built-in 認証を使用する際に、セキュリティの向上によりパスワードをリセットする必要があります。もし 22.1 版でパスワードをリセットされなかった場合は、22.2 版でパスワードをリセットするには SMTP を有効にする必要があります。パスワードのリセットに加えて、Built-in 認証が必要な環境には Designer の互換性の制限があります。古いバージョンの Designer には、Server 22.1+ で認証するために必要なパスワードメカニズムがありません。互換性を確保するには、Designer 22.1 版以降を実行する必要があります。
Server UI のローカリゼーション (ベータ版)
サーバーのユーザーページは、8つの言語(日本語、英語、中国語、スペイン語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、ポルトガル語)と90 以上のロケールにローカライズされています。 一部のコンテンツはまだ進行中であるため、これはベータ版です。 言語と地域の設定を更新するには、[マイプロフィール] > [一般]に移動します。
Server UI 新デザイン
Districts、ワークフロー結果、スケジュールのユーザーページ、コレクション、登録情報、ユーザーおよびグループの管理者ページの UI が更新された。これらの機能は同じままです。
POST /users API 呼び出しを介して作成された新ユーザーへのウェルカムメール
POST / users API呼び出しを介して作成された新ユーザーに対して、ウェルカムメールが作成されます。ウェルカムメールには、ユーザーがパスワードを設定するためのリンクが含まれています。ウェルカムメールは、SMTP が設定されている場合にのみ送信されることに注意してください。
ログインする際の Built-in 認証のオプション
セキュリティ対策として「Number of Login Attempts Allowed」という新構成方法が追加された。管理者は、ユーザーがロックアウトされるまでに許可される試行回数を設定できます。さらに、「Account Lock Timeout 」という機能も追加され、失敗した試行の最大数に達した後ユーザーがロックアウトされるまでの時間を分単位で設定することができます。Curator がログイン試行タイムアウトを強制するかどうかを決定することもできます。三つのこの設定は「サーバー構成」> 「セキュリティー設定」により変更することができます。しかしこの設定は Built-in 認証を使用する際に限ります。
インターネットエクスプローラーがサポートされていません
2022.1 版以降はエクスプローラーのサポートが対象外となります。サポートされているブラウザは Chrome、Firefox、Edge と Safari です。