Alteryx Designerで累積最大値を求める
Alteryxには累積最大値を求めるツールは標準で提供されていないのですが、ツールの組み合わせることで実現可能です。「R toolやPython toolでcummax関数を使えばいいのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、コードを書かずにツールで解決したい派の方のお役に立つことを願ってご紹介します。
前提条件
今回の検証には以下を使用しています。
- Alteryx Designer 2019.4
ワークフロー
ワークフローの全体図は以下の通りです。
インプットデータは以下の通り。この中から累積最大値を求めます。
Record ID tool
まずはレコードIDツールで上から順番にIDを振ります。
Multi-row formula tool(複数行フォーミュラツール)
複数行フォーミュラツールでは、1行前とアクティブ行のどちらの数値が大きいか比べて、大きい値を新しいフィールドに出力させるように設定します。設定画面は以下の通り。
if [RecordID] == 1 then [Field1] elseif [Row-1:cummax] < [Field1] then [Field1] else [Row-1:cummax] endif
実行すると累積最大値が出力されます。
最後にセレクトツールでRecord IDを非表示にさせて完成です。
さいごに
シンプルなワークフローで累積最大値を求めることができました。コードフレンドリーなところもAlteryxの良いところなのでR toolやPython toolで実装することも手ですが、コードが書けないメンバーでも見ただけで何をしているのかが分かりやすいツールでの実装もご検討ください。なお、今回使用したワークフローは弊社ご契約のユーザ様であれば、専用ポータルからダウンロードできます。
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