[アップデート]Amazon Connectのスケジュール機能では、エージェントのグループ単位でのアクティビティ管理ができるようになりました

2023.08.30

はじめに

Amazon Connectのスケジュール機能では、エージェントのグループのアクティビティ(MTGや休暇など)をより効率的に作成•管理できるようになりました。

従来は、管理者はエージェントのスケジュールに個別のアクティビティを作成し、エージェントごとに個別に管理していました。

今回のアップデートによって、管理者はアクティビティの作成時、個別(Individual)もしくは共有 (Shared= グループ単位) であるかを設定できるようになりました。

たとえば、50人のエージェントとの個別面談(1on1)をスケジュールしたり、50人のエージェント全員を含むチームミーティングを1度にスケジュールしたりできます。

実際に検証してみましょう。

東京リージョンではサポートされていないため、バージニアリージョンを利用します

Connectの設定

スケジューリング機能を使用するには、まずその機能を有効にする必要があります。

Connectの[予測、キャパシティプランニング、スケジュール]から、機能を有効化します。

数分でステータスが有効になります。

Connectにログインし、ログインユーザーのセキュリティプロファイルに、スケジュールの欄が出てきますので、利用可能にするためチェックします。

[分析と最適化]も利用できるようにするため、チェックします。

[エージェントアプリケーション]もチェックします。

予測

予測は、スケジュールやキャパシティプランを作成する前に、作成する必要があります。

予測は、将来のConnectの問い合わせ量と平均処理時間に対して、過去のデータを使用して計算します。

今回は、予測は行いませんが、アップデート内容の検証に必要な「予測とスケジュールの間隔」と「予測グループ」の設定を行います。

予測は、[分析と最適化]から遷移できます。

予測とスケジュールの間隔(Forecast and schedule interval)

短期的な予測とスケジュールの粒度を設定できます。

間隔は、15分と30分間隔どちらかを選択し、一度設定すると、変更できません。

30分間隔の場合、文字通り30分間隔で短期予測を生成します。

今回は、30分間隔に設定しました。

予測グループ(Forecast group)作成

予測グループに名前を付け、このグループを構成するキューを選択します。

キューは 1つの予測グループにのみ関連付けることができます。

今回は、予測グループ名をforecast-groupとし、Basic Queueを関連付けました。

スケジュール

下記の順番で作成します

  1. シフトプロファイル作成
  2. スタッフグループ作成
  3. シフトアクティビティ作成
  4. スケジュールカレンダーの設定

シフトプロファイル(Shift profile)作成

シフトプロファイルは、エージェントの出勤時間や退勤時間、アクティビティ内容などを定義するものです。

今回は、平日の9時から17時で設定しました。UTCでの設定ということに注意しましょう。

スタッフグループ作成

スタッフグループは、特定のエージェントをまとめたチームのことを指します。部署ごとにグループ化したりします。

今回は、以下の設定にしました

  • グループ名:group
  • 予測グループ:forecast-group(先程作成したグループ)
  • スーパーバイザー(管理者):hirai(ログインユーザー)
  • エージェント:hirai1,hirai2,hirai3

シフトアクティビティ(Shift activities)作成

シフトアクティビティは、エージェントがシフト中に行うアクティビティ(タスクや休暇など)を定義します。

今回は、meetingという名前で、時間は1hで作成しました。

スケジュールカレンダー(Schedule calendar)の設定

今回のアップデート内容である、エージェントのグループ単位でのアクティビティ管理を確認します。

グループを選択し、[Add shift activity]を選択します。

アクティビティはmeetingを選択し、[Activity type]は、SharedIndividualが選択できますが、Sharedにしました。

  • Shared
    • 追加したアクティビティは、全てのエージェント間で共有されます。日付や時間の調整などのアクティビティの変更は、全てのエージェントに適用されます。
  • Individual
    • 追加したアクティビティは、各エージェントごとに作成されます。日付や時間の調整などのアクティビティの変更は、個々のエージェントに適用されます。

アクティビティを追加後、[Action log]のステータスがCompleteになると、カレンダーに表示されます。

選択したグループに含まれるエージェントのスケジュールに対して、一括でアクティビティを追加できました。

hirai3のスケジュールを12:00から3:00に変更してみます。

ステータスがCompleteになると、カレンダーに反映されます。

Sharedの場合、hirai3のスケジュールを12:00から3:00に変更させると、同じグループのユーザーは全て同じ変更がされました。

よって、複数人のエージェントを含むチームミーティングの場合は、Sharedを利用することで一括で、スケジュールやアクティビティの変更をすることができます。

カレンダーを削除した場合も同じグループのユーザー全てに反映されました。

Individualの場合

Individualで作成します。

hirai3のスケジュールを12:00から3:00に変更すると、hirai3のみが変更されました。

グループ内の各エージェントとの個別面談(1on1)をスケジュールする場合、Individualを利用することで個別でスケジュールを変更することができます。

Sharedと比較しIndividualの場合、アクティビティを追加した後、各エージェントとスケジュールがかぶらないように調整する必要があると分かりました。

最後に

今回のアップデートによって、管理者は、チームミーティングなどのエージェントのグループのアクティビティをより効率的に作成•管理できるようになりました。

アクティビティタイプがSharedの場合、一括でスケジュールの時間変更をすることができますので便利です。

東京リージョンにGAされることを切に願います。

参考