[Amazon Connect] 営業時間外(夜間など)に着信した電話を翌日折り返す超簡単なコールバックシステム

[Amazon Connect] 営業時間外(夜間など)に着信した電話を翌日折り返す超簡単なコールバックシステム

Clock Icon2019.01.26

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1 はじめに

AIソリューション部の平内(SIN)です。

Amazon Connect(以下、Connnect)を使用すると、着信した電話に対して、簡単に折り返し(コールバック)する仕組みが構築できます。

今回は、あるシナリオを想定し、これを実現するため、最低限のコールバックのしくみを紹介をさせて頂きたいと思います。

なお、コールバックについての詳しい説明は、既に下記の記事で紹介されていますので、ご参照下さい。

2 シナリオ

今回、想定したシナリオは、以下のようなイメージです。

  • ① 営業時間外(夜間など)に電話が着信した場合、「次の営業日にこちらから掛け直します」とアナウンスして電話は切る
  • ② 着信は、コールバックキューに蓄積しておく
  • ③ 営業日に出勤した担当者は、コールバックキューに接続する
  • ④⑤ Connectの機能を使用して、順次、着信のあった顧客にコールバックする

3 実装

この仕組を実装するための作業は、次の4つです。

  • キューの作成(コールバックキュー)
  • プロファイルの作成
  • ユーザー作成(担当者用)
  • コンタクトフローの作成

(1) キューの作成(コールバックキュー)

ルーティング > キュー > 新しいキューの追加 から、キューを作成します。

名前及び、説明については、適当なものを設定して下さい。オペレーション時間は、必須の設定項目ですが、今回は、影響がありませんので、デフォルトのBasic Hoursとして下さい。

アウトバウンド発信者の番号は、必須ではありませんが、設定しないと、コールバックで発信した際に非通知となってしまいます。

(2) プロファイルの作成

ユーザー > ルーティングプロファイル > 新しいプロファイルの作成 からルーティングプロファイルを作成します。

名前及び、説明については、適当なものを設定して下さい。

キューデフォルトのアウトバウンドキューには、先ほど作成したキューを設定して下さい。

デフォルトのアウトバウンドキューに設定したキューのアウトバウンド発信者の番号が、折り返した際の発信者番号にひも付きます。

(3) ユーザー作成(担当者用)

ユーザー > ユーザー管理 > 新しいユーザーの追加 から担当者用のユーザーを作成して下さい。

ルーティングプロファイルには、先に作成したプロファイルを指定して下さい。これにより、このユーザーは、今回作成したキューを担当することになります。

このユーザーがログインすると、営業時間外(夜間)に着信があり蓄積されているアウトバウンドキューを順次処理できることになります。

(4) コンタクトフローの作成

コンタクトフローは、下記のようにシンプルです。

プロンプトの再生で、営業時間外なので、電話を切断する旨のアナウンスをしています。

キューへの転送では、コールバックキューへの転送を選択し、キューの設定で作成したキューを指定しています。

なお、初回ディレイは、動作確認のために小さな数値を設定しました。デフォルトでここは、90(秒)になっていますが、そのままだと、コールバックキューに着信が入ってから90秒しないと、ユーザーの電話が着信可能にならなくて待つのが辛かったからです。

4 ソフトフォンの操作

この仕組みを利用する場合のソフトフォンの操作は、次のようになります。

担当者(ユーザー)がログインし、ステータスをAvailableにすると、コールバックキューにキューが溜まっている場合「コールバック着信」となり、「通話を受信」をクリックすることで、コールバック先に発信が始まります。

「コールバック着信」のまま放置していると、次のエージェントへ転送され「通話できませんでした」の表示になりますが、今回のシステムでは、キューを担当するエージェントが担当者1人だけなので、「次に設定:Available」をクリックすると、直ちにコールバック着信の画面に戻れます。

「コールバック着信」の画面では、「通話を受信」をクリックすることで、コールバック先に発信が始まり、相手が出た時点で通話状態になります。

5 最後に

コンタクトフローのブロックには、「コールバック番号を設定する」というのがありますが、これは使用しませんでした。このブロックがない場合、デフォルト動作で発信者の電話番号がコールバック先になるので、今回のような単純な折返しの要件では、省略できます。

営業用の電話など、単純に切ってしまうと機会損失となる可能性のある場合などは、こういう仕組みも有効なのでは無いでしょうか。

また、過去の記事で、夜間に着信した電話の一覧を翌朝メールで受け取るようなものも紹介しておりますので、是非、併せて御覧ください。

参考:[Amazon Connect] 営業時間外に着信した電話番号の一覧を、翌朝メールで受け取る仕組みを作ってみた

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