[Amazon Connect]ルーティングの優先度/時間を変更する
はじめに
こんにちは、中村です。
今回はAmazon Connectの問い合わせフローの中にある、ルーティングの優先度/時間を変更するブロックについてです。
ルーティングの優先度/時間を変更する
今回作成する問い合わせフローはこのようになります。
このフローは、顧客からの電話が着信するとLambdaを呼び出します。Lambdaからは顧客名・優先順位(会社におけるその顧客の重要度)が返されます。 2つを問い合わせ属性として保存し、プロンプトを再生。そして保存された問い合わせ属性を元に優先度を確認し、重要度が高い顧客の場合は優先度を変更しキューへ転送する仕組みです。
問い合わせ属性の設定では、Lambdaから顧客名と優先順位が返されるため下記のようにどちらも設定します。
プロンプトの再生では、設定した顧客名を取得しメッセージを返します。 $.External.CustomerName で顧客名が取得できます。そのためテキストは、このようになります。
$.External.CustomerName さま。お電話ありがとうございます。
次に問い合わせ属性を確認するブロックです。ここではPriority(優先順位)の値を確認します。今回は1と2については、ルーティングの優先順位を変更します。
変更するには、ルーティングの優先度/時間を変更するブロックを利用します。ブロック名にある通り優先度か時間を変更できるようになっています。
今回は優先度を利用しますが、時間については下記のような変更が可能です。
- 待ち時間をプラスするかマイナスするか
- 時間
- 時間の単位(秒か分)
この設定の後キューを指定し、転送します。 問い合わせフローが完成したら保存して発行をし電話番号と紐付けましょう。
優先度を変更した時の挙動
優先度を変更した場合、エージェントでどのようにルーティングされるのかを説明していきます。 顧客がキューに入ってから、エージェントに転送されるまでにキューの中で誰を優先するかを検討します。
- 顧客A: 優先度を変更(1)してキューに入った
- 顧客B: 通常通りにキューに入った(優先度5)
- 顧客C: 通常通りにキューに入った(優先度5)
顧客がC > B > A の順番にキューに入ると、まずはCがエージェントに着信します。 Cの着信を、エージェントが出ない場合に再度キューにCが戻されキューの中で誰を優先するかを検討します。
この時に優先度を利用して検討するため、CではなくAが優先度が一番高い状態になるため次はAが着信されます。
まとめ
顧客に応じた体験の変更は、満足度を向上させる1つの手段になりそうです。
弊社ではAmazon Connectのキャンペーンを行なっております。
また音声を中心とした各種ソリューションの開発支援も行なっております。