[Amazon Connect] DTMF入力で、終了キーを自由に設定できるようになりました。( # や * も入力値として利用できます)

2020.04.03

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1 はじめに

CX事業本部の平内(SIN)です。

Amazon Connect(以下、Connect)では、顧客の入力を保存するというブロックで、DTMFの入力を受け付けることができます。

この機能の拡張として、昨日(2020/04/01)、終了キーのカスタム定義が可能になったとアナウンスがありました。

Amazon Connect adds custom terminating keypress for DTMF

これまでは、入力の終了として#(シャープ)が、設定されていましたが、これが、自由に定義できると言うことです。今回、この動作を確認してみました。

2 仕様

まだ、日本語のドキュメントは整備されていませんが、ドキュメントには、下記のような仕様が説明されています。

終了キーの指定

  • DTMFの入力完了時に使用するキーを定義できる
  • #だけでなく、#、* 及び、0-9文字で、最大5桁の長さにすることができる

キャンセルキーを無効にする

  • チェックがない場合、*を入力すると、すべてのDTMF入力が削除される
  • チェックがある場合、*を入力として扱う

3 やってみた

(1) 検証環境

動作確認のため、下記のようなコンタクトフローを準備しました。単純に「顧客の入力を保存する」ブロックと、その内容を確認するためのLambdaを配置しただけです。

Lambda関数を呼び出すブロックでは、システムの「保存済みのお客様入力」を、inputDataというパラメータで渡します。

Lambdaでは、それをログに出力しました。

exports.handler = async (event) => {
const parameters = event.Details.Parameters;
console.log(JSON.stringify((parameters)))
return {};
};

このフローにアクセスすると、DTMFでの入力が、Connect上の属性「保存済みのお客様入力」に、どのように格納されているかを確認することができます。

(2) #の入力を受け付ける

従来、DTMFの入力では、# は、終了キーとして扱われるため、# 自体を入力値として使用することは出来ませんでした。

「終了するキープレス」 に何も設定していない場合、#で入力終了になってしまいます。

入力

123#456#78

結果

"inputData": "123"

しかし、新しくできた設定で、下記のように、終了キーを アスタリスクに設定してみると、# も受け取れることが確認できます。

入力

123#456#78

結果

"inputData": "123#456#78"

(3) 00で入力を終了する

終了キーを複数のフレーズに設定した例です。

入力

12345000

結果

"inputData": "12345"

(3) *の入力を有効にする

従来、アスタリスクは、入力自体のキャンセルとして扱われているため、これを受け取ることは出来ませんでした。

入力

12*34*56

結果

"inputData": "*"

しかし、新しくできた設定で、キャンセルキーを無効化にチェックすると、アスタリスク も受け取れることが確認できます。

入力

12*34*56

結果

"inputData": "12*34*56"

4 最後に

キャンセルキー(*)と修了キー(#)が自由に設定できるようになったことで、例えば、下記のように、複数の入力を一気に受け取るUXも定義できるようになります。

会員場号と、予約希望日、及び、時間を#で区切って入力してください。

サービスの利用が慣れている方に対して、冗長なUXを改善する目的では、このような使い方もありかも知れません。