[アップデート] Amazon EC2 Capacity Blocks for ML が AWS RAM によるクロスアカウント共有に対応しました
はじめに
2026 年 2 月 5 日、Amazon EC2 Capacity Blocks for ML がクロスアカウント共有に対応しました。AWS RAM(Resource Access Manager) を使用することで、Organization 内の複数アカウント間で GPU インスタンスの予約キャパシティを共有できます。
3行まとめ
- Capacity Blocks for ML を AWS RAM 経由で Organization 内アカウントと共有可能に
- オーナーアカウントが前払いで購入、コンシューマーアカウントは有料 OS 利用時のライセンス料金のみ
- UltraServer Capacity Blocks は非対応なので注意

Amazon EC2 Capacity Blocks for ML とは
Capacity Blocks for ML は、GPU インスタンスを将来の日時に予約できるサービスです。短期から数ヶ月間の ML ワークロード向けに設計されており、必要な期間だけ GPU 容量を確保できます。
Capacity Blocks には「Instance Capacity Blocks」と「UltraServer Capacity Blocks」の 2 種類があります。対応インスタンスタイプや予約の仕組みなど、詳細は以下の記事を参照してください。
今回のアップデート内容
AWS RAM を使用して、Organization 内の複数アカウント間で Capacity Blocks を共有できるようになりました。
- 対象は Instance Capacity Blocks のみ(UltraServer Capacity Blocks は非対応)
- 共有範囲は Organization 内のみ(外部アカウントへの共有は不可)
- 対応リージョンは Capacity Blocks for ML が提供されている全リージョン(東京リージョン
ap-northeast-1含む)
オーナーアカウントが一括購入した GPU インスタンスの予約キャパシティを、Organization 内のコンシューマーアカウントで利用できます。

共有先として指定できるのは以下の 3 パターンです。
- Organization 内の特定の AWS アカウント
- Organization 内の特定の OU(Organizational Unit)
- Organization 全体
オーナーアカウントとコンシューマーアカウントの権限について
予約したキャパシティの利用は先着順で、オーナーアカウントであっても優先権はないです。Capacity Blocks を共有したコンシューマーアカウントがオーナーアカウントより先にインスタンスを起動すると、オーナーアカウントが予約枠を奪うことはできません。もちろん、コンシューマーアカウントでインスタンスを停止すればオーナーアカウントでも予約枠を使えます。
| 操作 | オーナーアカウント | コンシューマーアカウント |
|---|---|---|
| CB の延長 | 可 | 不可 |
| CB の共有設定 | 可 | 不可(再共有不可) |
| CB の共有停止 | 可 | 不可 |
| インスタンス起動 | 可 | 可 |
複数チームで共有する場合は、利用ルールを事前に取り決めておきましょう。誰がいつどれだけの GPU インスタンスを使うか確認が大事です。
前提条件
Capacity Block を共有するには、以下の条件を満たす必要があります。
- CB のオーナーアカウントであること(共有された CB の再共有は不可)
- CB の状態が
activeまたはscheduledであること - 新規アカウントや請求履歴が限定的なアカウントでは利用不可
- AWS Organizations での RAM 共有が有効化済みであること
請求先アカウント
ユースケースとしては、オーナーアカウントで Capacity Blocks のキャパシティ管理、請求を集中管理したいとき向けです。このユースケースの需要があったのでしょうね。
| 項目 | オーナーアカウント | コンシューマーアカウント |
|---|---|---|
| CB 予約料金(前払い) | 予約時に全額支払い | なし |
| 有料 OS ライセンス料金 | 自身が起動したインスタンス分 | 自身が起動したインスタンス分 |
| 未使用容量の追加課金 | なし | なし |
補足
- Savings Plans や Reserved Instance の割引は適用されません
- コンシューマーアカウントに CB の予約料金は発生しないが、RHEL 等の有料 OS を利用した場合のみライセンス料金が課金される
まとめ
Capacity Blocks for ML のクロスアカウント共有により、Organization 内で GPU インスタンスの予約キャパシティを共有できるようになりました。オーナーアカウントで一括購入し、コンシューマーアカウントに GPU 予約枠を利用させる運用が可能になります。複数アカウントに分け ML のワークロードを動かしている場合や、プロジェクトごとにアカウントを分けているケースで、GPU 予約枠の管理、請求を集中管理したいときにはぜひとも使いたい機能でした。
おわりに
実際に共有を試したいのですが、GPU インスタンス代が高くてちょっと試せる金額ではないのが難点です。試す機会があればキャプチャも交えて紹介したいところです。






