[アップデート] コストは20%ダウン!パフォーマンスは40%アップ!ARM ベースの次世代プロセッサ AWS Graviton2 搭載の M6g が一般利用可能になりました
本日のアップデートで AWS Graviton2 プロセッサー搭載の M6g インスタンスが一般利用可能となりました。
AWS Graviton2 とは
AWS Graviton2 は re:Invent2019 で発表された AWS がデザインした ARM ベースの次世代プロセッサーです。(インスタンスタイプの末尾の「g」は、Graviton2 搭載を表しています)
第 1 世代の AWS Graviton プロセッサー(A1 インスタンス)と比較して、パフォーマンスは 7 倍、コア数 は 4 倍、キャッシュは 2 倍、メモリ速度は 5 倍に向上しています。
また現世代の x86 ベースの M5 インスタンスと比較しても、同サイズのベンチマークにおいて40% 優れたパフォーマンスと20 % 低いコストを実現したと報告されています。
NETFLIX をはじめとした多くのプレビューユーザ環境で、パフォーマンスおよびコストでの優位性が確認されています。
re:Invent2019 での AWS Graviton2 に関するセッションレポートもございますので、あわせてお読みください。
価格
執筆時点での M6g インスタンスのオンデマンド料金(東京リージョン/Linux)は下記のとおりです。比較のため M5 と合わせて記載しています。
インスタンスサイズ | vCPU | メモリ(GiB) | M6g($/h) | M5($/h) |
---|---|---|---|---|
medium | 1 | 4 | $0.0495 | N/A |
large | 2 | 8 | $0.099 | $0.124 |
xlarge | 4 | 16 | $0.198 | $0.248 |
2xlarge | 8 | 32 | $0.396 | $0.496 |
4xlarge | 16 | 64 | $0.792 | $0.992 |
8xlarge | 32 | 128 | $1.584 | $1.984 |
12xlarge | 48 | 192 | $2.376 | $2.976 |
16xlarge | 64 | 256 | $3.168 | $3.968 |
24xlarge | 96 | 337 | N/A | $5.952 |
最新情報については、公式の価格表を参照ください。
対応リージョン
以下のリージョンで利用可能です。
- バージニア
- オハイオ
- オレゴン
- フランクフルト
- アイルランド
- 東京
やってみる
M6g インスタンスを利用するには Arm に対応している必要があります。この一覧だと「Amazon Linux 2」「RHEL」「SUSE」「Ubuntu」などで利用が可能です。その他に、Arm
をキーワードに AMI を探してみると「Debian」「Fedra」「FreeBSD」なども利用できそうです。
今回は Amazon Linux 2 を利用して、M6g.medium
で起動してみます。
cpuinfo
などのぞいてみたが、期待したような情報は得られませんね。。
$ cat /proc/cpuinfo processor : 0 BogoMIPS : 243.75 Features : fp asimd evtstrm aes pmull sha1 sha2 crc32 atomics fphp asimdhp cpuid asimdrdm lrcpc dcpop asimddp ssbs CPU implementer : 0x41 CPU architecture: 8 CPU variant : 0x3 CPU part : 0xd0c CPU revision : 1
$ sudo dmidecode --SNIP-- System Information Manufacturer: Amazon EC2 Product Name: m6g.medium Version: Not Specified Serial Number: ec216bcc-9562-da13-1988-fa14272967d5 UUID: EC216BCC-9562-DA13-1988-FA14272967D5 Wake-up Type: Power Switch SKU Number: Not Specified Family: Not Specified --SNIP--
$ uname -m aarch64
さいごに
現世代の M5(x86)と比較して最大 40 % のパフォーマンス向上し、かつコストは 20 % も低いなんて夢のようではないですか。現状は x86 のインスタンスを利用されている環境が多いとは思いますが、このベンチマーク結果を聞かされると、ちょっと試したくなりますね。
まずは検証からはじめてみてはいかがでしょうか。
個人的には medium サイズが利用できるのも嬉しいポイントですね。
今後、数ヶ月の間に C6g、R6g についても一般公開される予定だそうですので、今後も AWS Graviton2 プロセッサーに注目ですね。
以上!大阪オフィスの丸毛(@marumo1981)でした!