Amazon ECRのイメージレイヤー上限200 GBへの拡張を、50 GB超のレイヤーを含むイメージのpushで試してみた
はじめに
2026年8月3日、Amazon ECRのアップデートで、Docker pushで登録できるイメージレイヤーの最大サイズが50 GBから200 GBへ拡大されました。
| 項目 | 旧上限 | 新上限 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Docker pushを使用する場合の最大レイヤーサイズ | 50 GB | 200 GB | 2026年8月3日のWhat's Newで案内 |
| UploadLayerPart API経由の最大レイヤーサイズ | 50 GB | 50 GB(据え置き) | AWS SDKまたはAWS CLIを使用する場合 |
Docker pushで55 GiBの単一レイヤーを登録できるか確認し、あわせてEC2から大容量イメージをpush/pullした際の所要時間を計測しました。
検証内容
55 GiB単一レイヤーのDocker push
Apple M1搭載Mac上のFedora環境(Linux 7.1.5-400.asahi.fc44)で、Dockerfileの1つのRUN命令により、55 GiBのランダムデータを含む単一のpayloadレイヤーを作成し、フレッツクロス回線からap-northeast-1のECRリポジトリへpushしました。
ECRのマニフェストを確認すると、payloadレイヤーのサイズは59,073,822,937 bytesでした。1回のDocker pushで、従来の制限である50 GBを上回る単一レイヤーを登録できたことを確認しました。
docker push 終了コード: 0
push時間: 14分48.542秒
ECR imageStatus: ACTIVE
imageSizeInBytes: 59295965198
payload layer: 59073822937 bytes
EC2からのpush/pull時間
インターネット回線による所要時間への影響を除くため、EC2から同一リージョンのECRへ、10 GiB、20 GiB、50 GiBの単一レイヤーをpush/pullしました。各サイズとも、計測は1回のみです。pullの前には、ローカルのテストイメージとベースイメージを削除しました。計測環境は次のとおりです。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| リージョン | ap-northeast-1 |
| インスタンスタイプ | c8gd.xlarge(Arm64、4 vCPU、8 GiB) |
| OS | Amazon Linux 2023 Arm64 |
| ストレージ | 237 GBのインスタンスストアをXFSで初期化し、Dockerのdata-rootとして利用 |
| payload | /dev/urandomで生成した単一レイヤー |
| payloadサイズ | push時間 | pull時間 | ECRイメージ状態 |
|---|---|---|---|
| 10 GiB | 207.81秒(3分27.81秒) | 150.97秒(2分30.97秒) | ACTIVE |
| 20 GiB | 419.49秒(6分59.49秒) | 304.83秒(5分04.83秒) | ACTIVE |
| 50 GiB | 1,031.68秒(17分11.68秒) | 770.86秒(12分50.86秒) | ACTIVE |
まとめ
Amazon ECRでは、Docker pushを使用して登録するイメージレイヤーの上限が最大200 GBまで拡張され、今回の検証では50 GBを超える単一イメージレイヤーをECRへ登録できました。今回の計測は各サイズ1回、実行環境のスペックも固定ですが、payloadサイズが大きいほどpush/pullの所要時間が長くなる傾向が確認できました。今回のアップデートを受けて大容量のイメージをECRに登録する場合、事前に評価いただくことをおすすめします。


