[アップデート] Amazon IVSがVPCエンドポイント経由でメディアを取り込めるようになりました!
こんにちは、まるとです。
記事執筆時点ではオレゴン、フランクフルト、アイルランドリージョン限定ですが、現地時間2025/9/10に以下のアップデートが発表されました。
Amazon IVSがAWS PrivateLinkを利用したVPCエンドポイント経由でメディア取り込みが可能となりました。
プライベート接続で利用できるため、VPCやVPN、Direct Connectからインターネットを介さずに利用できるようになりました。
例えば、データの転送要件でインターネットを介してはならないなど、厳格な要件がある場合でもAmazon IVSを利用できるようになりました。
やってみる
今回構築する構成は以下の通りです。
プライベートサブネットにAmazon IVSへのエンドポイントを作成しつつ、EC2も同じサブネットに配置します。
そして、EC2からエンドポイントを経由してAmazon IVSに動画を配信したいと思います。
初めにVPCエンドポイント用のセキュリティグループを作成します。
Amazon IVSのメディア取り込みにはRTMPポートである1935/tcpとHTTPSポートである443/tcpの2ポートを開ける必要があります。
そのため、これらのポートをセキュリティグループで許可しておきます。(EC2側のアウトバウンドも同様に必要です。)
続いて、VPCエンドポイントを作成していきます。
タイプ「AWSのサービス」から「com.amazonaws.<リージョンコード>.ivs.contribute」のエンドポイントを作成します。
次にIVSのチャネルを作成していきます。
「低レイテンシーのストリーミング > チャネル」から「チャネルを作成」を選択します。
今回は検証を目的としているので、チャネル名のみ入力し、残りはデフォルト設定とします。
作成したらストリームキーをコピー&ペーストできるようにしてください。
これでIVS側の準備は完了です。
あとはrtmps://<VPCエンドポイントDNS名>/app/<ストリームキー>
宛に映像を送信することでIVSにメディアを取り込むことができます。
AWS公式ドキュメントにFFmpegを利用した方法があったため、実際に構築したEC2から試してみました。
映像を送信した状態で、IVSコンソールのプレビューを確認したところ正常に映像が取り込まれていました。
これでVPCエンドポイント経由でメディアを取り込めていることを確認できました。
終わりに
今回はプライベート接続でIVSにメディアを取り込んでみました。
VPCエンドポイント経由でメディアの取り込み・配信ができるため、セキュリティの観点からインターネット経由でのRTMPが制限されている環境でも安全に利用できるようになりました。
企業のライブ配信などにおいて、セキュリティ要件が厳しい場面でもAmazon IVSを選択肢として検討できるようになったのではないかと思います。
現時点では一部リージョンのみとなっていますが、今後のリージョン展開に期待です。
以上、まるとでした!