Amazon Q in QuickSight の生成AI機能を利用してビジュアルを編集する機能を試してみた
こんにちは。クラウド事業本部の木村です。
本日はAmazon Q in QuickSightの生成AI機能を利用してビジュアルを編集する機能を使ってどのように編集することができるかを確認していきたいと思います。
以前ハンズオンを試していた際にビジュアルの編集が上手く行かなかったので、どのような編集が対応可能なのかや上手くいかなかった原因や日本語でのリクエストで上手くいく例をまとめていきたいと思います。
生成AI機能で対応可能な編集について
まずQ in QuickSightの生成AI機能でどのような編集が可能なのかを確認します。
以下のドキュメントを確認すると、編集対応が可能な領域が示されておりました。
以下が生成AIを利用して編集可能なものリストになります。
ビジュアルのタイプを変更します。
軸タイトル、軸ラベル、またはデータ ラベルを表示または非表示にします。
グラフのタイトルを表示、非表示、または変更します。
軸と表の列名を変更します。
ビジュアルにフィールドまたはフィールド ウェルを追加します。
ビジュアルからフィールドを削除します。
軸の集計を変更します。
凡例とグリッド線を表示または非表示にします。
データズームを表示または非表示にします。
ビジュアルの並べ替えコントロールを変更または削除します。
ビジュアルの色、色のグラデーション、背景色、またはテキストの色の条件付き書式を更新します。
ビジュアルの時間粒度を変更します。
軸のスケーリングと範囲、および最大値と最小値を調整します。
タイトルとサブタイトルのフォントサイズを変更します。
列の書式を調整します (数値、パーセント、日付、通貨を変更します)。
当然ではありますが、QuickSightの設定項目でないものについては編集ができなさそうです。
前回ハンズオンの際に編集でうまくいかなかったのは、「ビジュアルにフィールドまたはフィールド ウェルを追加します」にあたりそうです。変更との記載はなかったのですがデモ画面ではうまくいっていたので対応可能なものかと思われます。
これらのリストの変更を試してみて、うまくいくプロンプトと失敗してしまうプロンプトを検証してみようと思います。
日本語でリクエストしてみての気づきのまとめ
いろんなリクエストを試しましたが、ほとんどのケースで日本語で意図通りの編集してくれる場合がほとんどでした。
上手くいかない場合でも以下を意識すると日本語でも認識してくれる確率が高かったです。
- 変更する対象は具体的に指定する
- 認識できない単語は英単語にする
- 一度に複数の変更を依頼をしない
編集機能を利用する機会があれば参考にしてみていただければと思います。
やってみた
実際にQuickSightで実行してみて試していきます。日本語で試してみて実行できないかを確かめていきます。
インサイトがあった編集をピックアップして紹介していきます。
ビジュアルは先述したハンズオンで作成したものを流用して、実行しております。
ビジュアルのタイプを変更する
ビジュアルのタイプを変更します。
今回は折れ線グラフから面グラフに変更してみます。

こちらの変更はすんなり解釈して変更してくれました。

具体的なビジュアルの指定をしないで、お願いしても変更してくれました!


ビジュアルの変更はかなり柔軟に対応してくれそうです。
軸タイトル、軸ラベル、またはデータ ラベルを表示または非表示にします。
軸タイトル、軸ラベル、データラベルを非表示にしてみます。
軸タイトル、軸ラベル、データラベルはそれぞれ以下になります。軸タイトルと軸ラベルはX軸とY軸それぞれに存在します。

まずタイトルから非表示にしてみます。

軸タイトルでは認識してもらえないようでした。明示的にX軸のタイトルとしてみます。


今度は非表示にしてもらえました。細かく指定すると認識してもらえやすそうです。
両方非表示にしてみたいので、X軸のタイトルを再度表示にした上で明示的にX軸、Y軸とつけてリクエストしてみます。


非表示にしてもらえました。「軸タイトル」だと認識できないですが「X軸タイトル」とすると非表示にすべきところが明確になることで認識してもらいやすくなるのかもしれないです。
同じ要領で全てをまとめて非表示にできるかやってみました。

この内容だと認識できないようです。
おそらくどこかの部分が認識できていないようです。
「Y軸ラベルを非表示にしてください。」とお願いするとY軸のタイトルを非表示にしてしまいました。

「Y軸のrabelを非表示にしてください。」だとラベルと認識してくれたので、やはり日本語だと理解できるできないに差があるかもしれないです。先ほどはラベルが認識できずにエラーだった可能性が高そうです。

再度全て非表示にしてみるべく「X軸タイトル、Y軸タイトル、X軸rabel、Y軸rabel、データrabelを非表示にしてください」
とお願いしてみます。

個別だと変更を適用できていましたので、並列で指定が増えると認識しづらくなるのかもしれないです。
グラフのタイトルを表示、非表示、または変更する
ビジュアルのタイトルを非表示にしてみます。

先ほどタイトルという単語と非表示という単語は認識してくれていたので、変更できると予測していましたが
「タイトルを非表示にしてください」だと認識してもらえないようです。

「titleを非表示にしてください」だと認識してくれました。やはり英単語に変更するのは効果がありそうです。

ビジュアルにフィールドまたはフィールド ウェルを追加します。
こちらがハンズオンでうまくいかなかった部分になります。
フィールドウェルとはビジュアルでの各要素(軸、値、色など)にデータフィールドを割り当てるための領域を指します。折れ線グラフの例だと以下の項目を指しています。

先日と同じように「color by product」と入力してみたところ、なんと今回は変更することができました。

先日試した際のエラーメッセージを見てみると、「リクエストされた編集は、このビジュアルと互換性がありません。ビジュアルのタイプとプロパティに基づいて必要となる正確な詳細が説明に含まれていることを確認してください。」となっておりました。

ここまで色々試してきてうまく認識できない際のメッセージが「リクエストを理解できません。説明を変更するか、または「どのような質問が可能ですか?」を参照してください。」でした。
「リクエストされた編集は、このビジュアルと互換性がありません。ビジュアルのタイプとプロパティに基づいて必要となる正確な詳細が説明に含まれていることを確認してください。」はすでに設定済みの内容に変更しようとした際に発生しており、先日試行した際には、すでに製品で色分けしているところに製品で色分けするようにお願いしていたのでエラーが起きていた可能性が高そうです。
ちなみに日本語でも上手くいきました。

さいごに
今回は Q in QuickSight の生成AI機能を利用してビジュアルを編集する機能を試してみました。
先日のハンズオンの際ミスしていたことがきっかけで調べていたのですが、色々なパターンで編集機能が使えることがわかりました。ほとんどのパターンで日本語が使えており、手軽にビジュアルを編集できそうです。
うまくいかないケースでも工夫すれば、編集してくれたのでリクエストをいじりながら繰り返すのが良さそうです。(この場合は英訳した方が早いかもしれない。)
以上、クラウド事業本部の木村がお届けしました。










