[お知らせ]Amazon Redshiftの手動バックアップ利用料が請求されるようになります

[お知らせ]Amazon Redshiftの手動バックアップ利用料が請求されるようになります

Clock Icon2020.05.10

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データアナリティクス事業本部の石川です。AWSのマネジメントコンソールにログインして参照するPersonal Health DashboardのBilling Alertの情報に基づいて、手動バックアップ利用料の請求について解説します。既存のアカウントは2020年7月1日から、2020年5月15日以降の新しいアカウントは直ちに、この料金が発生しますのでそれまでにご確認ください。

なお、料金の詳細については、英語の公式サイトを御覧ください。

Redshiftのバックアップ利用料の変更点

Redshiftは、2020年7月1日からユーザーの任意のバックアップ(手動スナップショット)の課金を開始します。Amazon Redshiftの料金では、ユーザーが作成したバックアップデータに対して課金されると記載がありましたが、今までAWSは利用料金を請求しておりませんでした。

従来のスナップショットの料金

クラスターにプロビジョニングされたストレージを超えるスナップショットストレージのみ請求する。(実際には、AWSは利用料金を請求してない)

新しいスナップショットの料金

  • 自動スナップショット
    • 請求しない(最大35日間)
  • 手動スナップショット
    • 請求する
      • DS2およびDC2クラスタは、クラスターにプロビジョニングされたストレージの量を超える手動スナップショットストレージにのみ請求する
      • RA3クラスタは、すべての手動スナップショットストレージに対して請求する

いつから手動バックアップ利用料が請求されますか?

既存のアカウント

2020年7月1日から、既存のアカウントで行われたすべての手動バックアップのスナップショットストレージに課金されます。 2020年5月15日より前に存在していたアカウントの2020年7月1日より前のRedshiftスナップショットの使用に対する遡及請求または遡及請求はありません。

2020年5月15日以降の新しいアカウント

2020年5月15日以降、新しいアカウントには手動スナップショットストレージの料金が請求されます。

不要な手動スナップショットの削除

マネジメントコンソールから[クラスター]-[スナップショット]を選択すると、スナップショットの一覧が表示されます。「全てのスナップショット」を「手動」に変更すると、手動スナップショットのみ表示できます。スナップショットの容量は、「合計サイズ」から確認できます。不要なスナップショットを選択して、[アクション ▼]-[スナップショットを削除]を選択すると削除できます。

今後のバックアップ

自動スナップショットと手動スナップショットの違い

バックアップ戦略を考える前に、自動スナップショットと手動スナップショットの違いについて解説します。

自動スナップショット

  • 利用費は請求されない
  • スナップショットの作成
    • 約 8 時間ごと、または 1 ノードのデータが変更されるごとに 5 GB ごと (あるいはそのいずれか早い方) に自動スナップショットを作成する
    • スナップショットスケジューラを用いて自動スナップショットを作成する
  • 保存期間
    • デフォルトは1日、最大35日
  • Redshiftクラスタを削除すると、自動スナップショットも削除される(注意)

手動スナップショット

  • 利用費は請求する
    • DS2およびDC2クラスタは、クラスタにプロビジョニングされたストレージの量を超える手動スナップショットストレージにのみ適用される
    • RA3クラスタは、すべての手動スナップショットストレージに適用される
  • スナップショットの作成
    • マネジメントコンソールやAPI(AWSCLI、AWS SDK等)から任意のタイミングで手動スナップショットを取得する
  • 保存期間
    • デフォルトは365日、保存期間の制限はない
  • Redshiftクラスタを削除しても、手動スナップショットは保存される

バックアップ戦略

これまでもバックアップデータに対して課金されると記載がありましたが、今までAWSは利用料金を請求しておりませんでした。そのため、手動スナップショットによってバックアップしている場合、料金発生する可能性があります。

今後のバックアップは、最大35日間まで保存可能で料金が請求されない自動バックアップを利用するように見直しましょう。スナップショットスケジューラを用いて自動スナップショットを作成することで定期的なバックアップの要件は満たせるはずです。

自動スナップショットは、Redshiftクラスタを削除すると自動スナップショットも削除されますので注意が必要です。クラスタを削除する前に自動スナップショットを手動スナップショットとして保存することで、この問題を回避できます。

最後に

私のお客様のクラスタは、プロビジョニングされたストレージの量を超えないように運用していたため、「今までAWSは利用料金を請求していない」ことに全く気づいておりませんでした。今後は手動バックアップ利用料が請求されるようになりますが、現在はスナップショットスケジューラによる自動スナップショットのスケジュール実行も可能になりましたので、自動スナップショットで要件を満たせる要件が多いのではないかと考えられます。

古い手動スナップショットの有効期限は、設定されておらず保存されたままになっている可能性がありますので、この機会に不要な手動バックアップを削除してください。特にRA3クラスタは、手動バックアップの利用費が請求されますのでご注意ください。手動バックアップ利用料の請求が始まる前に対策していただけたら幸いです。

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