[アップデート] Amazon VPCが複数のIPv6 CIDRブロックをサポートするようになりました
IPv6が最近アツい
こんにちは、のんピ(@non____97)です。
皆さんはIPv6関連のアップデートが最近多いなと思ったことはありますか? 私はあります。
また来ました。今度は「Amazon VPCが複数のIPv6 CIDRブロックをサポートするようになりました」というアップデートです。
今までVPCに関連付けられるIPv6 CIDRブロックの数は1つまででしたが、今回のアップデートで5つまで割り当てできるようになりました。
早速触ってみたので紹介します。
やってみた
それではやってみます。
まず、VPCの作成です。
新しいVPCのウィザードで作成します。その際、IPv6 CIDRブロックでAmazon提供のIPv6 CIDRブロック
を選択します。
VPCの作成が完了しました。IPv6 CIDRブロックの関連付けも出来ていそうです。ルートテーブルやInternet Gatewayをまとめて作成してくれるのもありがたいですね。
作成されたVPCを確認すると、2600:1f18:130c:d900::/56
というIPv6 CIDRブロックが割り当てられていることを確認できました。
それでは、このVPCにIPv6 CIDRブロックをさらに追加してあげます。
VPCを選択して、アクション
-CIDRの編集
をクリックします。
新しいIPv6 CIDRを追加
をクリックします。
「IPv6 CIDRブロック」でAmazon提供のIPv6 CIDRブロック
を選択してCIDRを選択
をクリックします。
すると、2600:1f18:d5:eb00::/56
というIPv6 CIDRブロックが新しく割り当てられました。
同じ要領で、IPv6 CIDRブロックを追加します。
最終的には以下のように上限の5つIPv6 CIDRブロックを割り当てた状態になりました。
ちなみに、この状態でさらにIPv6 CIDRブロックを割り当てようとすると、The network 'vpc-0645777cdca8bfe82' has met its maximum number of allowed CIDRs ( 5 ) for network border group 'us-east-1'
と盛大に怒られます。
まだ私は諦めません。Service Quotasで割り当て可能なIPv6 CIDRブロックの上限の引き上げを狙います。
Service Quotasのコンソールで割り当て可能なIPv6 CIDRブロック数を示すIPv6 CIDR blocks per VPC
を確認したところ、調整可能がいいえになっていました。上限の引き上げはできないようです。無念。
気を取り直して、IPv6 CIDRブロック追加後のルートテーブルを確認します。
ルートテーブルを確認すると、送信先がIPv6 CIDRブロックで、ターゲットがlocalになっているルートが追加されていました。
IPv6 CIDRブロックを追加する度にルートテーブルを編集する手間がかからなくて安心しました。
次に、サブネットにIPv6 CIDRブロックを追加してみます。
VPCにIPv6 CIDRブロックを追加できたからにはサブネットにもIPv6 CIDRブロックを追加できるだろうと淡い気持ちをこの瞬間までは持っていました。
設定変更前のサブネットは以下の通りです。IPv6 CIDRには2600:1f18:130c:d900::/56
というIPv6 CIDRブロックのみ割り当てられています。
サブネットのIPv6 CIDRブロックを変更する際は、サブネットを選択してアクション
-IPv6 CIDRの編集
をクリックします。
すると、IPv6 CIDRを追加
ボタンが非活性になっているではないですか。残り0個とも表示されています。どうやらサブネットには複数のIPv6 CIDRブロックを追加することはできないようです。
236垓1183京2414兆3482億個のIPアドレスをVPCに割り当てられるようになりました。
Amazon VPCが複数のIPv6 CIDRブロックをサポートするようになったアップデートを紹介しました。
IPv6なのでIPv6 CIDRブロックを1つ割り当てれば枯渇することはないと思っていましたが、今回のアップデートで2^(128-56)*5 = 23,611,832,414,348,200,000,000 (236垓1183京2414兆3482億)
個のIPアドレスをVPCに割り当てられるようになりました。なんだか宇宙を見た気がします。
この記事が誰かの助けになれば幸いです。
以上、AWS事業本部 コンサルティング部の のんピ(@non____97)でした!