Amazon Auroraで「X2g」と「T4g」インスタンスが利用可能になりました。
AWSチームのすずきです。
Amazon Aurora が AWS Graviton2を搭載した新しいインスタンスをサポート。 メモリとローカルストレージの容量が強化された「X2g」と、バースト性能で利用できる「T4g」の利用が可能になりました。
従来のAuroraインスタンスとの比較と、「X2g」「T4g」インスタンスの起動を試す機会がありましたので、紹介させていただきます。
- Amazon Aurora now supports AWS Graviton2-based X2g instances
- Amazon Aurora now supports AWS Graviton2-based T4g instances
スペック比較
X2G / R6g
新しい「X2G」、従来の「R6g」と比較し、搭載メモリが2倍に増強されています。
インスタンスクラス | vCPU | Memory (GiB) | (R6g:Memory) | ローカルストレージ最大帯域(mbps) | ネットワーク性能 |
---|---|---|---|---|---|
db.x2g.16xlarge | 64 | 1024 | (512) | 19,000 | 25 Gbps |
db.x2g.12xlarge | 48 | 768 | (384) | 14,250 | 20 Gbps |
db.x2g.8xlarge | 32 | 512 | (256) | 9,500 | 12 Gbps |
db.x2g.4xlarge | 16 | 256 | (128) | 4,750 | Up to 10 Gbps |
db.x2g.2xlarge | 8 | 128 | (64) | Up to 4,750 | Up to 10 Gbps |
db.x2g.xlarge | 4 | 64 | (32) | Up to 4,750 | Up to 10 Gbps |
db.x2g.large | 2 | 32 | (16) | Up to 4,750 | Up to 10 Gbps |
T4g / T3
同等クラスのT3と比較し、ストレージの最大帯域が強化。より高いIO性能で利用できる可能性があります。
インスタンスクラス | vCPU | Memory (GiB) | ローカルストレージ最大帯域 | (T3:ローカルストレージ最大帯域) | Network performance |
---|---|---|---|---|---|
- | 2 | 2 | - | (Up to 1,536) | Up to 5 Gbps |
db.t4g.medium | 2 | 4 | Up to 2,085 | (Up to 1,536) | Up to 5 Gbps |
db.t4g.large | 2 | 8 | Up to 2,780 | (Up to 2,048) | Up to 5 Gbps |
t3.smallに相当する「T4g」インスタンスの提供は、見送られた模様です。
価格比較
北米(オレゴン)リージョンの利用価格について、従来のインスタンスタイプと比較しました。
X2g、R6g、R5
- | db.x2g | db.r6g | db.r5 |
---|---|---|---|
large | $0.377 | $0.260 | $0.290 |
xlarge | $0.754 | $0.519 | $0.580 |
2xlarge | $1.508 | $1.038 | $1.160 |
4xlarge | $3.016 | $2.076 | $2.320 |
8xlarge | $6.032 | $4.153 | $4.640 |
12xlarge | $9.048 | $6.229 | $6.960 |
16xlarge | $12.064 | $8.306 | $9.280 |
24xlarge | - | - | $13.920 |
t4g、t3
- | db.t4g | db.t3 |
---|---|---|
small | - | $0.041 |
medium | $0.073 | $0.082 |
large | $0.146 | $0.164 |
起動してみた
DBエンジン
「X2g」「T4g」をサポートするDBエンジンは、以下のバージョン以降となります。
- Aurora MySQL 2.09.2 and higher, 2.10.0 and higher
- Aurora PostgreSQL 11.9 and higher, 12.4 and higher, and 13.3
サポートするDBエンジンを選択する事で、DBインスタンスクラスとして「X2g」「T4g」の選択が可能になります。
X2g
※「X2g」は2021年9月11日時点で東京リージョン未サポート、今回はオレゴンリージョンを利用しました。
T4g
※「T4g」は東京リージョンで利用可能でした。
動作確認
「X2g」は2021年9月11日時点で東京リージョン未サポート。 今回は「X2g」をサポートするオレゴンリージョンを利用して、「db.x2g.large」「db.t4g.large」の起動を試みてみました。
使用可能なメモリ
db.x2g.large → db.r4g.large → db.t4g.lrage の順に、使用可能なメモリ量が多い事が確認できました。
空きローカルストレージ
「Large」インスタンスでの比較で、「x2g」のローカルストレージが増強されている事が確認できました。
- 「t4g」「r6g」は同容量 (約30GB)
- 「x2g」は、「r6g」の約2.5倍 (約80GB)
まとめ
新しいAuroraの「X2g」インスタンス、 Aurora インスタンス、CPU性能は不足していないが、メモリやローカルストレージのボトルネックを解消する必要がある場合や、 メモリーの増強によりDB性能の向上が数割以上期待できる場合にお試しください。
「t4g」インスタンス、同等の「t3」と比較して約10%廉価な価格設定となっています。 特に medium 以上の Auroraインスタンスを利用する場合、従来の「T3」と比較して費用対効果に優れた利用が期待できますので、 ぜひご活用ください。