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AWS全資格の概要と主な学習コンテンツをまとめてみた

AWS全資格の概要と主な学習コンテンツをまとめてみました。
2021.12.24

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本ブログは、2021 AWS Partner Ambassadors で構成するアドベントカレンダー Japan APN Ambassador Advent Calendar 2021 の 24 日目のエントリです。

こんにちは。CX事業本部MAD事業部のYui(@MayForBlue)です。

年の瀬も迫った12/24ですが、みなさん資格勉強してますか?(挨拶

さて、IT系の資格の中でも人気の高いAWSの資格ですが、数も多いし何から取ったらいいのかわからない・・・という方も多いのではないでしょうか。
この記事ではAWSの全資格を紹介するとともに、2021 ALL AWS Certifications Engineers ホルダーとして資格取得やAWSの学習に有用なコンテンツをまとめてみました。
本ブログをご一読いただくことでAWSの資格取得の一歩を踏み出していただければ幸いです。

想定読者

  • これからAWSを勉強したい方
  • AWSの資格に興味があるけど何から手をつけたらいいかわからない方

AWSの資格一覧

以下が分野別でのAWSの資格一覧となります。 2021年12月現在、全部で11個の資格と1つのベータ版の資格があります。

基礎 / アソシエイトレベル

  • AWS Certified Cloud Practitioner
  • AWS Certified Solutions Architect – Associate
  • AWS Certified Developer - Associate
  • AWS Certified SysOps Administrator – Associate

プロフェッショナルレベル

  • AWS Certified Solutions Architect - Professional
  • AWS Certified DevOps Engineer - Professional

専門知識

  • AWS Certified Advanced Networking – Specialty
  • AWS Certified Security - Specialty
  • AWS Certified Machine Learning - Specialty
  • AWS Certified Data Analytics - Specialty
  • AWS Certified Database - Specialty
  • AWS Certified SAP on AWS - Specialty (ベータ版)

それぞれの資格について

AWS Certified Cloud Practitioner

AWS Certified Cloud Practitioner は、AWS認定資格の中で最も基礎的なレベルの資格です。

AWS Certified Cloud Practitioner の受験者に推奨される知識は以下となります。

・AWS クラウドのコンセプト
・AWS クラウド内のセキュリティとコンプライアンス
・AWS の中核サービスについての理解
・AWS クラウドの経済性についての理解

AWS Certified Solutions Architect – Associate

AWS Certified Solutions Architect – Associate は、コスト効率が高く高耐障害性、可用性を持つスケーラブルな分散システムの設計をする能力を問われる試験です。

AWS Certified Solutions Architect – Associate の受験者に推奨される知識は以下となります。

・コンピューティング、ネットワーク、ストレージ、データベースなどの AWS のサービスや、AWS デプロイ、管理サービスの利用を含む、AWS テクノロジーに関する 1 年間の実務経験
・AWS 上でのワークロードのデプロイ、管理、そしてオペレーション、およびセキュリティコントロールとコンプライアンス要件の実装の経験
・AWS マネジメントコンソールおよび AWS コマンドラインインターフェイス (CLI) の使用に精通していること
・AWS Well-Architected Framework、AWS のネットワーク、セキュリティサービス、および AWS グローバルインフラストラクチャを理解していること
・提示された技術的要件を満たす AWS のサービスを特定し、AWS ベースのアプリケーションの技術的要件を定義する能力

AWS Certified Developer - Associate

AWS Certified Developer - Associate は、AWSをベースとしてアプリケーション開発や保守ができる能力を問われる試験です。

AWS Certified Developer - Associate の受験者に推奨される知識は以下となります。

・最低でも 1 つのハイレベルプログラム言語についての深い知識 ・AWS 責任共有モデル、アプリケーションライフサイクル管理、開発プロセスにおけるコンテナの使用を含む、AWS のコアサービス、サービスの使用、およびベーシックな AWS アーキテクチャベストプラクティスの理解
・AWS を使用したクラウドベースのアプリケーションの開発、デプロイ、デバッグ、およびサーバーレスアプリケーションのコードの記述について習熟していること
・AWS のサービスの主要な特徴を識別し、AWS のサービスの API、AWS CLI、SDK を使用して、アプリケーションを記述する能力 クラウドネイティブアプリケーションの基本的な知識を活用してコードに記述する能力
・AWS 上でコードモジュールを作成し、管理およびデバッグする能力

AWS Certified SysOps Administrator – Associate

AWS Certified SysOps Administrator – Associate は、システム管理者としてデプロイ、管理、オペレーションを管理する能力を問われる試験です。

AWS Certified SysOps Administrator – Associate の受験者に推奨される知識は以下となります。

・最低 1 年の AWS 技術の実践経験
・AWS 上でのワークロードのデプロイ、管理、そしてオペレーション、およびセキュリティコントロールとコンプライアンス要件の実装の経験
・AWS マネジメントコンソールおよび AWS コマンドラインインターフェイス (CLI) の使用に精通していること
・AWS Well-Architected Framework、および AWS のネットワークとセキュリティサービスを理解していること

AWS Certified Solutions Architect - Professional

AWS Certified Solutions Architect - Professional は、複雑な要件の中でAWS のアプリケーションを設計、デプロイ、評価したりトラブルシューティングをする能力を問われる試験です。

AWS Certified Solutions Architect - Professional の受験者に推奨される知識は以下となります。

・AWS CLI、AWS API、AWS CloudFormation テンプレート、AWS 請求コンソール、AWS マネジメントコンソール、スクリプティング言語、および Windows と Linux 環境についての知識
・エンタープライズの複数のアプリケーションやプロジェクトのアーキテクチャ設計に対し、ベストプラクティスガイダンスを提供する能力、およびビジネスの目標をアプリケーション/アーキテクチャ要件に関連付ける能力
・クラウドアプリケーション要件を評価し、AWS でアプリケーションの実装、デプロイ、プロビジョニングを行うためのアーキテクチャを提案する能力
・主要な AWS テクノロジー (VPN、AWS Direct Connect など) や継続的なインテグレーション、デプロイプロセスを使用して、ハイブリッドアーキテクチャを設計する能力

AWS Certified DevOps Engineer - Professional

AWS Certified DevOps Engineer - Professional は、AWSのインフラ環境の運用、管理能力や、AWSサービスを活用したアプリケーションのテストとデプロイを自動化する能力を問われる試験です。

AWS Certified DevOps Engineer - Professional の受験者に推奨される知識は以下となります。

・少なくとも 1 つ以上のハイレベルプログラミング言語でのコード開発、高度に自動化されたインフラストラクチャの構築、およびオペレーティングシステムの管理の経験
・最新の開発および運用のプロセスと方法論に対する理解
・AWS で継続的デリバリーのシステムと手法を実装して管理する能力
・セキュリティ管理、ガバナンスプロセス、コンプライアンス検証の理解、実装、および自動化する能力
・AWS でのモニタリング、メトリクス、ログ記録システムを定義し、デプロイする能力

AWS Certified Advanced Networking – Specialty

AWS Certified Advanced Networking – Specialty はAWSのサービスを使ったネットワークアーキテクチャの設計や保守に関する知識が問われる試験です。

AWS Certified Advanced Networking – Specialty の受験者に推奨される知識は以下となります。

・AWS テクノロジー、AWS セキュリティのベストプラクティス、AWS ストレージオプションとその基礎となる整合性モデルの活用と、AWS ネットワークのニュアンスや AWS のサービスの統合への関連性についての、専門的な経験。
・高度なネットワークアーキテクチャと相互接続オプション [例: IP VPN、マルチプロトコルラベルスイッチング (MPLS)、VPLS (Virtual Private LAN Service)] に関する知識。
・オートメーションスクリプトとツールの開発に精通していること。これには、以下の設計、実装、および最適化が含まれます。ルーティングアーキテクチャ (静的および動的を含む)、グローバルエンタープライズ向けのマルチリージョンソリューション、可用性の高い接続ソリューション (例: AWS Direct Connect、VPN)。
・CIDR とサブネット (IPv4 と IPv6)、IPv6 移行の課題、AWS WAF、侵入検知システム (IDS)、侵入防止システム (IPS)、DDoS 保護、EDoS (Economic Denial of Service/Sustainability) などのネットワークセキュリティ機能の一般的なソリューションに関する知識。

AWS Certified Security - Specialty

AWS Certified Security - Specialty は、AWS クラウドにおけるデータやワークロードのセキュリティ確保に関する知識が問われる試験です。

AWS Certified Security - Specialty の受験者に推奨される知識は以下となります。

・セキュリティソリューションの設計と実装における 5 年間の IT セキュリティの経験、および AWS ワークロードの確保に関する少なくとも 2 年間の実践的な経験
・安全な本番環境を実現するための AWS セキュリティサービスとサービスの特徴についての実務知識、およびセキュリティ運用とリスクについての理解
・AWS の責任共有モデルとその適用、AWS のワークロードのセキュリティ制御、ロギングとモニタリング戦略、クラウドセキュリティの脅威モデル、パッチ管理とセキュリティのオートメーション、サードパーティーのツールやサービスを使ってAWS セキュリティサービスを強化する方法、BCP とバックアップ、暗号化、アクセス制御、データ保持を含む災害対策制御、などに関する知識
・特殊なデータ分類と AWS のデータ保護メカニズム、データ暗号化方法とそれらを実装するための AWS メカニズム、安全なインターネットプロトコルとそれらを実装するための AWS メカニズムの理解
・一連のアプリケーション要件を満たすために、コスト、セキュリティ、デプロイの煩雑さについてトレードオフを考慮した決定を下せる能力

AWS Certified Machine Learning - Specialty

AWS Certified Machine Learning - Specialty は、AWSのML系のサービスを使った機械学習モデルの構築、トレーニング、チューニングおよびデプロイについての知識が問われる試験です。

AWS Certified Machine Learning - Specialty の受験者に推奨される知識は以下となります。

・AWS クラウドでの ML/深層学習ワークロードの開発、設計、実行における、最低 2 年の実務経験
・基本的な ML アルゴリズムの基となる考えを表現する能力
・基本的なハイパーパラメータ最適化の実践経験
・ML および深層学習フレームワークの使用経験
・モデルトレーニング、デプロイと運用のベストプラクティスを実行する能力

AWS Certified Data Analytics – Specialty

AWS Certified Data Analytics – Specialty は、AWS データレイクと分析サービスを利用して、データ分析を行う能力を問われる試験です。

AWS Certified Data Analytics – Specialty の受験者に推奨される知識は以下となります。

・一般的なデータ分析テクノロジー分野における 5 年間の経験
・AWS のサービスを使用して分析ソリューションを設計、構築、保護、および保守する 2 年間の実践的な経験および専門知識
・AWS データ分析サービスを定義し、それらが相互に統合する方法を理解する能力
・収集、保管、処理、視覚化のデータライフサイクルに AWS データ分析サービスがどのように適しているかを説明する能力

AWS Certified Database - Specialty

AWS Certified Database - Specialty は、AWSのデータベースサービスを使ってデータベースソリューションを設計、構築、運用するための知識を問われる試験です。

AWS Certified Database - Specialty の受験者に推奨される知識は以下となります。

・一般的なデータベーステクノロジー分野における 5 年間の経験
・オンプレミスと AWS クラウドベースでの、リレーショナルデータベースおよび NoSQLデータベース に関する2年間の実践的な経験と専門知識
・AWS データベースサービスの各主要機能と、それぞれの違いを理解する能力
・必要事項と要件を分析し、AWSサービスを利用して適切なデータベースソリューションを設計および提案する能力

AWS Certified SAP on AWS - Specialty

AWS Certified: SAP on AWS - Specialty は2021年9月に発表された新しい資格試験です。
AWS上でSAPワークロードを管理、デプロイする能力を問われる試験です。

現在はベータ版のみ受験可能で、2022年中に正式に受験できるようになりそうです。

以下のブログに現時点での情報がまとまっているので気になる方はこちらもご一読ください。
目指せ14冠?!AWS Certified SAP on AWS – Specialty合格に向けて役立ちそうな情報をまとめてみた

おすすめの学習コンテンツ

各試験について対策用の書籍等をまとめようかと思ったのですが、調べてみると現時点でたくさんの書籍や動画が出版・公開されていたので、本ブログでの紹介は割愛させていただきます。

今回の記事では私自身が実際に試験勉強をする際に特に参考にしていたものを紹介させていただきます。

AWS Skill Builder Exam Preparation

AWS Skill Builder 内に試験対策に特化した動画コンテンツが用意されています。

AWS Skill Builder にアクセスして検索欄のフィルターから Training Category → Exam Preparation を選択することで表示されます。

以前のバージョン(Exam Rediness)を試験勉強のたびに利用していたのですが、知らない分野の試験範囲でもこの動画のおかげでかなり理解して進めることができました。

BlackBelt

AWS サービス別資料 (BlackBelt Online シリーズ)はAWS公式が提供しているサービス別、ソリューション別のオンラインセミナーシリーズとそのアーカイブ動画です。

AWSの各サービスのプロフェッショナルの方がそのサービスを深掘りして基礎からしっかり解説してくださっているので各試験に頻出するサービスを勉強するのにぴったりのコンテンツです。
公式ドキュメントを読んですぐに理解できない場合でもBlackBeltを通して勉強することで理解が深まる部分もあると思います。

模擬試験

どの試験を受ける場合も勉強を始める前や試験前には模擬試験を受けていました。
以前は有料だった模擬試験が今年から無料で受けられるようになっているのでぜひ一度受けてみるのをおすすめします。
詳細は以下のブログをご覧ください。

AWS認定10資格について模擬試験が無料/解説付きで公式からリリースされたので受けてみた

公式ドキュメント

やっぱりなんといっても最後に頼れるのは公式ドキュメントです。
各試験で重要なサービスについてはざっと一読してよくわからない部分や興味のある部分については実際に触ってみたりして理解するようにしていました。

よくある質問集

各サービスごとに用意されているよくある質問は、実際にAWSサービスを触ったり運用する上で発生する疑問がよくまとまっており、回答もとても丁寧です。
AWSの試験では要件に沿った設計や課題に対して解答する必要があるので、よくある質問に出てくる内容をおさらいしておくことで正しい選択肢を求める知識が身につくと思います。

AWS認定資格取得のメリット

ここからはかなり個人的な話をするので参考程度に読んでいただければと思います。

IT系の資格については取るべき/取らなくてもいいなど人によって意見がさまざまだと思います。
私自身はAWSの資格を取ってみて以下のメリットを感じました。

  • AWSを使う上で実務を支えるベースの知識がつく
  • Specialty 系の分野を学習することで自分の専門外の分野のエンジニアと話ができるようになる(ex. データ分析、機械学習)
  • 普段触らないサービス、触ったことのないサービスを学ぶことで興味が広がる
  • 勉強する習慣がつく
  • 資格が形骸化しないように普段からキャッチアップしようという危機感が持てる

こういったことにメリットを感じるという方はぜひ資格取得を目指してみてはいかがでしょうか・・・!

さいごに

AWS全資格の概要と主な学習コンテンツをまとめてみました。
全資格を制覇するのはなかなか大変ですが、勉強する中で新しい知識を身につけるのはとても楽しいですし、資格取得は自信にもなります。
また、まずは何か一つ興味のある分野やチャレンジしたい分野、レベルの資格を取ってみるのも面白いと思います。
このブログを読んでチャレンジしようと思ってくださった方がいれば幸いです。

さいごに手前味噌ですが、以前AKIBA.AWSというイベントで「AWS認定資格制覇への道〜12冠社員3名が勉強法を語る〜」という回を実施しました。
以下のURLでアーカイブを公開しているのですが、こちらもモチベーションアップにつながるコンテンツになっていると思いますので、気になる方はチェックしてみてください。

以上、CX事業本部MAD事業部のYui(@MayForBlue)でした!
ハッピーメリークリスマス!?