[セッションレポート]Amazon Connect で実現するカスタマーセルフサービスの新しいカタチ(AWS-15)

[セッションレポート]Amazon Connect で実現するカスタマーセルフサービスの新しいカタチ(AWS-15)

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こんにちは、育成推進チームの 李です。
今回の記事は「Amazon Connect で実現するカスタマーセルフサービスの新しいカタチ(AWS-15)」のセッションレポートです。

Amazon Connect で実現するカスタマーセルフサービスの新しいカタチ

アジェンダ

  1. カスタマージャーニーからみるセルフサービスの重要性
  2. Amazon Connectで実現するセルフサービス体験の進化
  3. セルフサービスを支える Amazon Connect の3つの特徴
  4. まとめとファーストステップ

セッションの概要

セッションスピーカー
濱上 和也
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 エンタープライズ技術本部 小売・消費財 第一ソリューション部 ソリューション アーキテクト

多くの企業が、AI を活用したパーソナライズされたセルフサービス型カスタマーサービスの実現を目指しています。
しかし、その構築には専門的な知識やリソースを必要とし、複数のツールの作成・管理・統合が大きな課題となっています。
Amazon Connect の最新機能により、音声やデジタルチャネルにおけるボットの作成・管理が、Amazon Connect 内で直接行えるようになりました。
さらに、Amazon Q in Connect を活用することで、複雑な開発作業なしで生成 AI 搭載のカスタマーサービスを実現できます。本セッションでは、これらの新機能の活用方法と、サービス品質を最適化するための分析機能について、実際の事例を交えながらご紹介します。
わずか数回のクリックで実現できる、次世代のカスタマーサービス構築についてご説明いたします。


はじめに

既存のカスタマーサービスの例

  1. お客様が旅行のプランを予約
  2. サイトから変更しようとすると、手順を見つからない
  3. コンタクトセンターに連絡
  4. セルフサービスのボットのやりとりの上、失敗して再チャレンジ
      または、エージェントと繋がる
  5. しかし、またエージェントに現在の状況を説明する必要性があります。

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結論

多くの顧客は上記の手順が長くなりサービスの離脱率が高くなる
→ 顧客体験が悪くなり、サービス提供者のイメージ低下に繋がる
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例から確認できる改善点

このようなお客様体験を改善することで、他社との差別化や競争力強化につながることが期待されます。
その他にもセルフサービスを提供することでコストの削減が実現可能そうです。
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セルフサービス提供の複雑さと課題

対応ニーズの発生→セルフサービスの提供→エージェントへの転送→解決→フォローアップ
上記のような状況に相応しい判断や情報の提供が必要される
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Amazon Connect

これらをサポートできるのがAmazon Connectという機能が存在

  1. 2017年にリリースされ、650以上の機能をリリース
  2. 従量制課金
  3. 1日1000万件を超える顧客のコンタクトをサポートしている

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セルフサービスと自動化による4つの効果

  1. エージェント転送率の削減
  2. IVR処理時間の短縮
  3. 解決率の向上
  4. アップデートの高速化
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業務を定型 → 半定型 → 非定型に分類し、自動化範囲によるアプローチも紹介されました。
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Q in Connectで実現する会話型セルフサービス

お客様Bさんの事例

  • 電話をかけるとパーソナライズされた挨拶でスタート(10年利用の履歴含む)
  • 顧客データベースから情報取得し、音声とプッシュ操作でスムーズに要件を確認
  • 年齢や履歴から最適な商品提案まで実施
  • SMSなどのチャネルでフォローアップ通知

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これらをすべて、GUIベースで構築された会話フローとリアルタイムデータ連携で実現。
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GUIで作る次世代セルフサービス

Amazon Connectでは、ドラッグ&ドロップで対話フロー作成が可能。

  • Amazon Lex ボットも管理ページから直接作成
  • 数分でアップデート可能
  • 外部アプリケーションとの統合も柔軟
  • 標準機能だけで高度なパーソナライズを実現可能

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Amazon Q in Connect の3つのカスタマイズ機能

  1. AIエージェント
    対話全体のロジックとふるまいを定義
  2. AIプロンプト
    LLM(大規模言語モデル)への命令文を自由にカスタマイズ
  3. AIガードレール
    ハルシネーション検出、不要トピックの遮断などの安全策

統合ダッシュボードによる分析と最適化

  • Contact Lens により、会話の文字起こし、感情分析、IVRの動線分析も可能
  • フロー別の成果や使用状況も可視化され、継続的な改善がしやすい設計

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まとめ

  1. AI時代において、カスタマーセルフサービスは最重要テーマ
  2. Amazon Connect により、GUI操作で簡単に構築可能
  3. Amazon Q in Connect により、生成AIを活用した人間らしい対話が実現

感想

Amazon Connect の進化によって、これまで専門知識や複雑な連携が必要だったセルフサービス構築が簡単になったことが印象的でした。

特に、GUIによる直感的な開発環境や、生成AIを用いた柔軟な応答処理はエンジニア以外のチームでも導入が可能であり、企業全体の対応力を底上げできる仕組みだと感じました。

テクニカルサポートの仕組みや手順と似ているため色んな適用方法とか仕事に関する考えが深くなる貴重なセッションでした。


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