[レポート]【毎日放送】サーバーレス・アーキテクチャを全面採用した動画配信サービス #AWSRoadshow
どうも!西村祐二@大阪です。
本日は、大阪で開催されているAWS Cloud Roadshow 2017に参加してます。
AWS Cloud Roadshow 2017
導入事例トラックから毎日放送様の「【毎日放送】サーバーレス・アーキテクチャを全面採用した動画配信サービス」を聴講しましたのでレポートします。
セッション概要
- タイトル:
- スピーカー:
- 株式会社毎日放送 経営戦略室メディア戦略部
兼 コンテンツビジネス局コンテンツビジネス部
兼 ITビジネス部
濱口 伸 様
- 株式会社毎日放送 経営戦略室メディア戦略部
兼 コンテンツビジネス局コンテンツビジネス部
兼 ITビジネス部
- セッション概要:
- 毎日放送は、2016 年 12 月より月額定額制有料動画配信サービス「MBS 動画イズム 444」をスタートさせました。本サービスは、サーバーレス・アーキテクチャを全面採用し、3 ヶ月という短期間での実装、コストミニマムの運用を実現しています。 本セッションでは、プロジェクトスタートからサービスローンチに至るまでの検討過程、システム実装、運用に入って分かったことについてお話します。
レポート
サーバレスで「MBS動画イズム」というサービスを提供までの経緯
- 2016年9月にAWSサーバレス環境での有料動画配信サービスシステム開発スタート
- 2016年12月に「MBS 動画イズム 444」ローンチ
- 今回の話はこの3ヶ月間の話
- 2017年9月に無料動画配信サービス「MBS動画イズム」へリニューアルし、AWSサーバレス環境で稼働開始
動画配信サービスの置かれてる環境
- 広告付配信、有料配信、デバイスの充実
- 市場動向が急激に変化を続けており、柔軟に対応できるシステムが求められている
MBS 動画イズム 444を始めるにあたり
- 有料動画配信サービスで必要になる機能
- 権利者との交渉、要求される機能
- 番組毎のコンテンツに付与されているメタデータがばらばら
- コンテンツ管理、会員管理、動画の保護、決済処理
- システムを一から作る必要がある
- ネットサービスは始めるのは簡単だが普及までに時間がかかる
- 低コストで継続して稼働できることが必要
クラウドファーストで考えた
- クラウドファーストなら一からシステムを作れる
- タイミングがよかった
どのクラウドを採用するか
- MBSハッカソンでの経験からAWSを採用
- AWSは開発者コミュニティが充実している、ハッカソン参加者はほとんどAWSを利用していた
- 開発ベンダの提案でAWS Lambdaやマネージド・サービスを使った提案があった
サーバレスな開発で考慮すること
- DBなどのサービスから受け取るデータを加工、渡す部分の実装が必要
- ステートレスなので実装時に検討するべき要素は増える
- 用意された環境を利用するため自由度の割り切りは必要
大量アクセスに対応する仕組み
- WEBページを静的な表示ができるように設計
- CloudFrontとAmazon S3のみでサイト表示を実現
- フロントでできる動作はフロントで行う
処理時間が長い命令に対する設計
- マスターのLambdaから複数の子Lambdaを呼び出し並列に処理を行うように設計
仕様をfixさせない中でのバックエンド開発
- 管理者画面を(CMS)をkintoneで構築、AWS側のバックエンドシステムを制御
モニタリングと障害通知
- 3リージョンからお互い監視
- 監視間隔5分
- Lambdaベースで監視コストを下げている
不正アクセスの対策
- Lambdaの実行回数制限を狙った攻撃がある
- 1分間隔で不正なIPアドレスから攻撃がないか監視している
運用してわかったこと
- サービス上はほぼトラブルなし
- Lambdaはネットワーク機能に不具合があるコンテナにあたることがある
コスト比較
- オンプレミスと比較し全体で54%減
- 構築費用を除いて
- EC2ベースで75%減
- サーバレスベースで92%減
現在の構成
- Lambdaは主に認証周りで利用