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CloudFormationで環境構築
CloudFormationは、JSONによるテンプレートからAWSの環境を丸ごと復元する便利なサービスです。DRをはじめさまざまなシーンで利用可能です。今回は、構築した環境(=スタック)を削除する際に、リソースを消さない設定について紹介したいと思います。
DeletionPolicy
DeletionPolicyは、その名の通り、削除するかどうか指定する属性です。以下の3つの種類があります。
- Delete : 特に指定しない場合にはこれが選択されます。リソースを削除します。
- Retain : リソースを削除せずに残します。
- Snapshot : EC2やRDSに指定することができ、スナップショットを作成してから削除します。
S3のバケットを残す
それでは、早速最も簡単なサンプルを作成してみたいと思います。S3のバケット作成と削除です。以下の例は、DeletionPolicyにRetainを指定していますのでスタックを削除してもバケットは消えません。
{
"AWSTemplateFormatVersion" : "2010-09-09",
"Description" : "Simple S3 Template Stack",
"Resources" : {
"S3Bucket" : {
"Type" : "AWS::S3::Bucket",
"Properties" : {
"AccessControl" : "Private"
},
"DeletionPolicy" : "Retain"
}
},
"Outputs" : {
"S3BucketSecureURL" : {
"Value" : { "Fn::Join" : [ "", [ "https://", { "Fn::GetAtt" : [ "S3Bucket", "DomainName" ] } ] ] },
"Description" : "Name of S3 bucket"
}
}
}
上記のテンプレートを指定してスタックを作成しました。
実際にS3バケットが作成されてます。
続けて削除してみます。
削除成功しました。
基本的にはこれで終わりですが、他のケースも考えてみたいと思います。
S3バケットが消えない
DeletionPolicyを指定せずに、デフォルト動作のバケット削除を確認してみたいと思います。以下の様なJSONテンプレートです。
{
"AWSTemplateFormatVersion" : "2010-09-09",
"Description" : "Simple S3 Template Stack",
"Resources" : {
"S3Bucket" : {
"Type" : "AWS::S3::Bucket",
"Properties" : {
"AccessControl" : "Private"
}
}
},
"Outputs" : {
"S3BucketSecureURL" : {
"Value" : { "Fn::Join" : [ "", [ "https://", { "Fn::GetAtt" : [ "S3Bucket", "DomainName" ] } ] ] },
"Description" : "Name of S3 bucket"
}
}
}
そして、作成されたバケットに何かオブジェクトを置きます。そして、スタックを削除してみましょう。
スタックの削除に失敗してしまいました。これは、S3バケットを削除する際に、中身のオブジェクトが空でないといけないためです。
EC2インスタンスのスナップショットを取得する
続きまして、CloudFormationテンプレートでEC2を構築しまして、スタックを削除するときにスナップショットを取得したいと思います。
{
"AWSTemplateFormatVersion" : "2010-09-09",
"Description" : "EC2",
"Resources" : {
"EC2Instance" : {
"Type" : "AWS::EC2::Instance",
"Properties" : {
"KeyName" : "mykey",
"ImageId" : "ami-27f90e27",
"InstanceType" : "t1.micro"
}
},
"NewVolume" : {
"Type" : "AWS::EC2::Volume",
"Properties" : {
"Size" : "1",
"AvailabilityZone" : { "Fn::GetAtt" : [ "EC2Instance", "AvailabilityZone" ] }
},
"DeletionPolicy" : "Snapshot"
},
"MountPoint" : {
"Type" : "AWS::EC2::VolumeAttachment",
"Properties" : {
"InstanceId" : { "Ref" : "EC2Instance" },
"VolumeId" : { "Ref" : "NewVolume" },
"Device" : "/dev/sdh"
}
}
},
"Outputs" : {
"InstanceId" : {
"Description" : "InstanceId of the newly created EC2 instance",
"Value" : { "Ref" : "EC2Instance" }
}
}
}
上記のテンプレートから新しいスタックを作成し、続けてスタックを削除しました。
スタック削除の履歴を見ると、スナップショット作成が実行されていることがわかりました!
まとめ
CloudFormationを使って環境を構築するときは、片付けるときのことを考えておきましょう。S3、EC2ボリューム、RDSなどは、スタックを削除しても中身のデータは使いまわしたいことが多いはずです。まちがって消さないように、DeletionPolicyを設定するクセを付けましょう!