AWSの請求明細レポート(DetailedBillingReport)が利用できなくなります
みなさん、AWSの請求レポートは利用されていますでしょうか。AWSの請求レポートは従来から提供されている請求明細レポート(DetailedBillingReport、以降DBR)と2015年12月にリリースされたコストと使用状況レポート(Cost and Usage Report、以降CUR)の2種類が存在します。最近AWSの請求レポートのドキュメントを参照したところ、DBRの廃止予告が明記されていました。
重要
請求明細レポートは利用できなくなります。代わりに「コストと使用状況レポート」を使用することを強くお勧めします。
DBRからCURへの移行
ナリッジセンターにDBRからCURへの移行に関するエントリーがありましたので紹介しておきます。
Migrate From the Detailed Billing Report to the Cost and Usage Report
前述のナリッジセンターのエントリーに記載がある通り、DBRとCURのフィールドの対応関係は以下の表の通りです。
DBR | CUR |
---|---|
InvoiceId | bill/InvoiceId |
PayerAccountId | bill/PayerAccountId |
LinkedAccountId | lineItem/UsageAccountId |
ProductName | product/ProductName |
SubscriptionId | reservation/reservationARN |
UsageType | lineItem/UsageType |
Operation | lineItem/Operation |
AvailabilityZone | lineItem/AvailabilityZone |
ReservedInstance | pricing/PurchaseOption |
ItemDescription | lineItem/LineItemDescription |
UsageStartDate | lineItem/UsageStartDate |
UsageEndDate | lineItem/UsageEndDate |
UsageQuantity | lineItem/UsageAmount |
BlendedRate | lineItem/BlendedRate |
BlendedCost | lineItem/BlendedCost |
UnBlendedRate | lineItem/UnblendedRate |
UnBlendedCost | lineItem/UnblendedCost |
ResourceId | lineItem/ResourceId |
また、以下のDBRのフィールドについてはCURに移行されていませんので注意してください。
- RecordType
- RecordId
- RateId
- PricingPlanId
なお、フィールドによっては出力される値が異なるようなので、実際にCURへ移行する際は実データを確認した上でご利用ください。弊社の請求レポートを調査したところ、例えばDBRのReservedInstanceはY
とN
の2値でしたが、CURのpricing/PurchaseOptionはEC2やRDSの場合はAll Upfront
、No Upfront
、Partial Upfront
の3値が、DynamoDBの場合はHeavy Utilization
という値が出力されていました。
最後に
DBRを利用されている方は、CURへの切り替え準備を開始することをおすすめします。CURにはAWSの利用状況を分析する上でDBRに存在しない有用なフィールドが多数存在しますし、QuickSightやRedshiftとの連携機能も提供されています。CURを活用してより効率的にAWSを利用しましょう!
新発表 – Redshift や QuickSight で AWS のコストや使用状況レポートのアップロードが可能に | Amazon Web Services ブログ