【AWS DevDay Tokyo 2019 セッションレポート】ゼネラルセッション4 ディスカッション「令和の時代さらに輝くエンジニアであるために必要なこととは」 #awsdevday

2019.10.03

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

AWS DevDay Tokyo 2019ゼネラルセッションをレポートします。4部構成になっていたので分けてレポートします。こちらは第4部です。

スピーカー

  • プログラミング言語「Ruby」の生みの親
    まつもとゆきひろさん
  • 株式会社ソニックガーデン
    代表取締役社長
    倉貫 義人さん
  • アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
    技術統括本部長 執行役員
    岡嵜 禎さん

セッション内容

これまでのキャリアはどのようにして築いてきたか

まつもとさん

  • 東京で就職は嫌だった
    • 開発拠点が浜松の企業に就職
  • 経験不問で採用してた企業だった
    • 経験者である自分を優遇してくれた
    • 新人でも大きな裁量が得られた
  • 会社傾いた
    • 窓際に回された
    • その際にRuby作り始めた
    • 社内システムメンテナンス要員として残されたので、暇はあった
  • らくだという落語のよう
    • 仕事の合間にRuby開発してたが、だんだんRubyの割合が大きくなり、最終的にRubyだけになった
    • モチベーションは
      • 面白いから
      • 言語開発には総合的な知識が必要になる

倉貫さん

  • TISで社内SNSを外販しようとなった
    • なぜ社内SNSを作れたのか
      • 閑職に回されたから
    • Ruby on Railsで始めた
    • こっそりローンチ
      • 招待制で始めた
  • Java はみんなやってたので、違うのやりたかった
    • PythonのDjangoと比べてRuby on Rail にした
  • 納品のない受託にトライしようと思ったのは?
    • アジャイル開発をやりたかった
      • 受託開発だと筋が合わない
    • 独立した時にビジョンを決めた
      • ビジョナリーカンパニーを参考にした 「バスに乗っている仲間をみて行き先を決めろ」
      • プログラマしかいなかった、プログラマの会社にしよう
      • そうすると受託開発しかない
      • どうやったら勝てるか?
        • レベニューシェア試した、うまくいかなかった
        • 月額定額
        • 結果的に今の形になった

AIがプログラマを描く時代になったらプログラマの存在価値はどうなるか?求められる知識能力は何か?

まつもとさん

  • 未来の予想は外れるので考えてもしょうがない
  • 設計の技術はAIに置き換えられないのでは?
    • それって本質的にはプログラミングと同じでは?

倉貫さん

  • 同意
  • 今だって昔に比べればコード補完とかすごい、その延長上
    • 書きやすい、記述量減る
  • プログラムをデザインする価値は残る
    • そこが一番面白い
    • クリエイティブな部分
  • たとえAIがプログラム書いても、エンジニアも書けばいいのでは

優秀なエンジニア、一緒に働きたいエンジニア

まつもとさん

  • 主体性のあるエンジニアと働きたい

倉貫さん

  • 同意。主体性のないことを受託脳と呼んでいる。そういった人には仕事を指示する人が必要になる。指示する側からすると人とAIが大差なくなって、AIに置き換えられるかも

主体性はどうやって育つ?

まつもとさん

  • 主体性を壊す環境はある
    • 上司に勝手なことするなと怒られる

倉貫さん

  • 本当に管理しないと働かない人たちばかりか
    • 管理しだすから管理しないといけなくなるのでは

主体性のある人材を見極める採用のコツ

倉貫さん

  • 期間をかける
    • ソニックガーデンの採用は 一年くらいかかることもある
  • 見極める、はちょっと違う表現
    • 会社と社員は対等
      • 会社も応募者から見極められる
  • スキルをつけて会社と対等になれるようになるべき
    • 会社を変えるのではなく、転職したらいい

まつもとさんの関わられている会社ではエンジニアの主体性は高い?

まつもとさん

  • そういう会社を選んでいる
  • プロダクトのアドバイスとかは一切しない
  • 福利厚生系技術顧問
    • エンジニアの方と技術トレンドを話したり

スキルアップの方法 新技術キャッチアップ方法

まつもとさん

  • 海外の技術系ブログを見ることが多い
  • 得意なところから周辺を伸ばしている
  • 自分の中にインデックスを持つことを心がけている

倉貫さん

  • 今はそんなに技術バリバリではない
  • 領域が広すぎので、チームで解決しようとしている
    • 得意分野を持って助け合う
  • コミュニティを活用

まつもとさん

  • 新しいこと調べるのは時間がかかる
    • その時間を確保する
    • 見積もりにバッファを積む

倉貫さん

  • SIerの時は私も(見積もりにバッファを積むことを)していた
    • マネージャーになったらやめてほしいと思ったけど
  • 今の会社では時間を管理しないことにした
  • 人月や時間見積もりは問題の元凶
    • 当たらない、ナンセンス
  • お客さんに何時間働いたか言わない
  • 案件終わったら自由時間

注目している技術

まつもとさん

  • LambdaなどのFaaS

倉貫さん

  • 機械学習
    • 浅いレイヤーで使えるサービスがあるのがAWSの良いところ
      • 手に届かなかったものが手軽になる部分に期待

メッセージ

倉貫さん

  • セルフマネージメントの量が幸せに繋がるのでは
  • スキルアップ

まつもとさん

  • 自分で決める
  • 他人はあなたの幸せを保証してくれない
  • AWSにはオープンソースへの還元を期待

感想

まつもとさん倉貫さん両者とも閑職時にやりたいことをされていてそれが今に繋がっているのが面白かったです。
やりたいことをやって楽しむ、そうするためにはどうするのか考える、そこの深度がお二人とも高いのかなあと思いました。また、そのことが今後ますます重要になりそうですね。