新サービス?AWS End User Messaging がリリースされていた
いわさです。
みなさん、AWS End User Messaging というサービスを知っていますか?
そう、アナウンスもなく昨日突然現れた AWS の新サービスです。えっ?
2024.07.30 追記
アップデートアナウンスもされました!
Amazon Pinpoint の SMS / プッシュ通知送信部分のみ切り出したサービス
というのは半分冗談です。
いや、実際に新しいサービスが出来ているので冗談とも言えないのですが。
どういうサービスか説明したいのですがその前に、みなさん Amazon Pinpoint をご存知でしょうか?
名前だけは一応聞いたことがあるという方がほとんどだと思いますが、主にマーケティング用途で利用されることの多いメッセージ送信サービスです。
マルチチャネルで E メールや SMS、プッシュ通知やカスタムメッセージなど様々なチャネルにメッセージを送信することが出来て、ターゲットをセグメント管理したり出し分けたり出来ます。
さらにイベントドリブンなワークフロー形式でメッセージ送信の自動化も可能で、セールスフォースの Account Engagement (昔でいう Pardot) に近い MA(マーケティングオートメーション)サービスです。
SMS や プッシュ通知を使おうとすると
従来はエンゲージメント機能を使わずに、単純に SMS やプッシュ通知を行いたい場合でも Amazon Pinpoint の学習とプロジェクト作成などが必要でした。
厳密には SMS は Amazon SNS などでも送信は可能なのですが、送信ログの管理など高度な機能を使いたい場合は Amazon Pinpoint を使ったほうが良かったりします。
実は最近のアップデートで、E メール送信時に内部的に Amazon SES API が実行されるようにアップデートされています。
そんな中今回のアップデートによって SMS やプッシュ通知送信機能についても Pinpoint とは別の個別のサービスとして分離されました。
Amazon SES のように、エンゲージメント機能が不要な場合でも単体で使いやすくなりました。
機能を確認してみる
AWS End User Messaging はこちらからアクセスが可能です。
ちなみにアーキテクチャーアイコンはまだリリースされていませんでした。
メニューはこんな感じになってまして、大きく SMS と Push notifications の 2 つに分かれています。
こちらは AWS End User Messaging の SMS 機能のコンソールです。
最近使っていなかったので Amazon Pinpoint の時どうだったのか忘れてしまったのですが、オプトアウトリストや送信者 ID の情報を確認する限りでは Pinpoint 時代の既存情報が引き継がれていますね。
リソースの ARN なども変更されておらず、ドキュメントを確認したところ API のエンドポイント情報も変更されていないため、既存の利用者は特にアプリケーション側の対応は不要でそのまま使い続けることが出来そうです。
また、保護設定などの新しめの機能も使えるので、機能的に何か落とされたということも無さそうですね。
こちらは AWS End User Messaging のプッシュ通知機能コンソールです。
表示されているアプリケーションは過去に Pinpoint で使ったものですね。プッシュ通知についても既存のまま変更なしで使い続けることが出来そうです。
こちらはアプリケーションごとのプッシュ通知設定画面でもこのあたりも既存と同じですね。
Amazon Pinpoint は引き続き使える
なお、今回のアップデートで Amazon Pinpoint が廃止になるということはありません。
セグメンテーション、キャンペーン、ジャーニー、その他のエンゲージメント機能は、引き続き Amazon Pinpoint でのみ利用が可能です。
ちなみに、Amazon Pinpoint コンソールで以前は SMS の設定メニューなどが存在していましたが、今はそれらは AWS End User Messaging へのリンクに置き換わっています。
ただし、Pinpoint プロジェクトのチャネル設定などはこれまでどおりなので、Pinpoint の使い勝手としても特に変更は無いと考えて良さそうです。
さいごに
本日は新サービスの AWS End User Messaging がリリースされていたので内容を確認してみました。
その実体は Amazon Pinpoint の SMS 送信・管理、プッシュ通知送信・管理機能らが別のサービスとして切り出されたものでした。
また、既存の Amazon Pinpoint ユーザーは引き続き追加のアクションなしで利用が可能です。
チャネル設定以降の送信部分がサービスとして切り出されたということだけ覚えておきましょう。