AWSとGCPの対応表(2016年7月版)
Google Cloud Platform(GCP) のドキュメントに、AWS と GCP のサービス・用語などを比較した "Google Cloud Platform for AWS Professionals" というページが存在します。Amazon Web Services(AWS)の利用者向けに、GCPの製品・概念・用語が解説されています。AWSには類似のドキュメントが存在しないようなので、GCP利用者がAWSを知る上でも参考になるのではないでしょうか。
弊社ブログで「AWSとGCPの対応表」という記事が昨年5月に書かれてから約1年経ちました。
AWS/GCPともにサービスが急ピッチで拡大しているので、GCP のこのドキュメントを元に、補足しつつ、2016年7月版をお届けしたいと思います。
サービス比較
AWSとGCPの様々なサービスを対応づけたのが次の表です。
あえて元の表には手を加えないようにしています。
注意点
幾つかのサービスが表から抜けています。
目立ったところでは AWS Lambda とその対応物であるGCP Cloud Functions でしょうか。Cloud Functions はまだ Alpha のため、あえて外しているのかもしれません。
また AWS IAM/GCP IAM も表にありません。GCP IAM は今年3月の GCP NEXT 2016で発表されたばかりで、AWS IAM と比べると機能的に大きく見劣り、単純にサービスの有無だけで表にのせるのはフェアではないとの判断からかもしれません。
基礎サービスと高レベルサービスの関係
AWS/GCPともに基礎となるサービス(Compute/storage/Networking/Databases)の上に高レベルサービス(Application services/Big data and analytics services/Management services)を構築しています。
サービスごとの詳細な比較
AWS と GCP のおおまかな比較だけではなく、 Redshift と BigQuery のような競合サービス単位の詳細な比較も行われています。比較ドキュメントは「ビッグデータ」というようなサービスタイプごとに分かれています。以下からご確認下さい
- コンピュート(Infrastructure/Platform/Containers as a service)
- ネットワーキング(IP/ELB/VPC/Route53)
- ストレージ(S3/EBS/EC2)
- ビッグデータ(Kinesis/EMR/Redshift)
費用について
費用は機能追加以上に頻繁に改定がおこなわれています。どちらも安いとお考え下さい。
AWS/GCPともに費用のシミュレーターが存在します。
また、GCP のドメイン配下には、Enterprise Strategy Group(ESG) が作成した AWS と GCP を運用費で比較したホワイトペーパーも存在します。
ESG Lab Whitepaper "Price Comparison: Google Cloud Platform vs. Amazon Web Services"
こちらも参照して下さい。
リソース操作
AWS/GCP ともにリソースを操作するための
- Webインターフェース
- SDK
- コマンドラインインターフェース(CLI)
が存在します。
インターフェース | AWS | GCP |
Webインターフェース | https://console.aws.amazon.com/ | https://console.cloud.google.com/ |
SDK | https://aws.amazon.com/tools/ | Cloud SDK |
CLI | AWS CLI | Google Cloud Shell |
ブログ
AWS/GCPともにブログが何種類も存在します。日英・それぞれの主要ブログだけ紹介します。
情報源としてご活用下さい
AWS
GCP
最後に
本エントリーをきっかけに、AWS・GCPの片方を知っているユーザーが、もう片方のプラットフォームを利用するときの取っ掛かりになれば幸いです。