【ブースレポート】AWSを支えているハードウェア達に出会いました。

【ブースレポート】AWSを支えているハードウェア達に出会いました。

Clock Icon2025.06.30

はじめに

皆様こんにちは、あかいけです。

AWS Summit Japan 2025 ではAWSの各サービスに応じたブースがありました。
その中で今回はAWSを支えるハードウェア達と出会ってきたので、その様子をお送りします。

AWS シリコンイノベーション

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まずは「AWS シリコンイノベーション」です。
ここではAWSが開発した各種チップが展示されていました。

AWSが独自チップ開発に投資する理由は、パフォーマンス最適化とコスト効率の向上にあります。

  • Nitro System: ハイパーバイザーの機能をハードウェアにオフロードし、ゲストOSにより多くのリソースを提供
  • Graviton: ARM ベースの設計により、x86 と比較して最大 20% 優れた価格性能比を実現
  • Inferentia/Trainium: AI/ML ワークロードに特化した設計で、汎用GPUより高いコストパフォーマンス

https://aws.amazon.com/jp/ec2/nitro/
https://aws.amazon.com/jp/ec2/graviton/
https://aws.amazon.com/jp/ai/machine-learning/inferentia/
https://aws.amazon.com/jp/ai/machine-learning/trainium/

Nitro、Graviton達

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  • Nitro System: 仮想化、ストレージ、ネットワーキングを専用ハードウェアで処理することで、EC2インスタンスのオーバーヘッドを最小化
  • Graviton プロセッサ: AWS Annapurna Labs が開発した64bit ARM Neoverse コアベースのプロセッサ。

Inferentia、Trainium達

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  • Inferentia2: 推論特化チップ
  • Trainium: 機械学習トレーニング特化
  • 用途別最適化: 推論には低レイテンシ、トレーニングには高スループットを重視した設計

Nitor、Gravitonと私

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AWS コンピュートコアサービス

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次に「AWS コンピュートコアサービス」です、
ここではEC2の構成要素の一つとして「AWS Nitro Card」が展示してありました。
この中に先ほどご紹介したNitroチップが入っているわけですね。

EC2において Nitro Card は以下の要素を担当しています。

  • ローカル NVMe ストレージボリューム
  • ネットワーキングハードウェアのサポート
  • 管理
  • モニタリング
  • セキュリティ

Nitro Card は従来ソフトウェアで処理していた機能をハードウェアに移すことで、以下を実現しています。

  • CPU オーバーヘッド削減: ホストCPUの処理能力をゲストに最大限提供
  • セキュリティ強化: ハードウェアレベルでの分離により、ゲスト間の完全な分離を実現

https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/ec2/latest/instancetypes/ec2-nitro-instances.html#nitro-components
https://docs.aws.amazon.com/whitepapers/latest/security-design-of-aws-nitro-system/the-components-of-the-nitro-system.html

Nitro Card達

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AWS ハイブリッドクラウド

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最後は「AWS ハイブリッドクラウド」です。
ここでは皆さんお待ちかねの「AWS Outposts」が展示されています!

AWS Outposts は、オンプレミス環境にAWSのインフラを展開する画期的なソリューションです。

  • 完全管理型サービス: AWSが設置、設定、メンテナンスを担当
  • ネイティブAWSサービス: EC2、EBS、RDS、EKS などをオンプレで実行
  • 低レイテンシ要件: データ主権、規制要件、レイテンシ要件に対応

また以下2種類の利用形態があります。

  • AWS Outposts サーバー
  • AWS Outposts ラック

https://aws.amazon.com/jp/outposts/

AWS Outposts サーバー

まずは「AWS Outposts サーバー」です。
これはラックマウント型サーバーであり、1Unit単位で利用することができます。
※ 写真だと2Unitマウントされています

また利用可能なサービスは、ローカルコンピューティング(EC2など)およびネットワークサービス(VPCなど)となります。

https://aws.amazon.com/jp/outposts/servers/
https://aws.amazon.com/jp/outposts/servers/pricing/

  • 1Uサーバー形態: 小規模なワークロード向け、最小限のフットプリント
  • Graviton2 or Intel Xeon プロセッサ: 最大128コア、メモリ 256GB
  • ローカルストレージ: 最大7.6TB NVMe SSD
  • 用途: エッジコンピューティング、店舗システム、製造業現場

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AWS Outposts ラック

次に「AWS Outposts ラック」です。
また利用可能なサービスは、AWS コンピューティング、ストレージ、データベース、およびその他のサービス、リージョンで利用可能なすべての AWS のサービスです。

つまり事実上ほぼ全てのAWSサービスが利用できるわけです。(これが究極のおうちAWS…!)

https://aws.amazon.com/jp/outposts/rack/
https://aws.amazon.com/jp/outposts/servers/pricing/

なお写真のものは600kgぐらいとのことで、ラックがかなり重いらしいです。
確実に床が抜けるので、一般家庭ではまず設置できないですね…。

正面①

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正面②

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側面

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背面

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AWS Outpostsと私

成人男性と比べてこのサイズ感なので、結構でっかいですね。

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さいごに

今回のAWS Summit Japan 2025では、AWSのハードウェアイノベーションの実物を直接見ることができました。
普段お世話になっているクラウドサービスの背後にある物理的な技術を目の当たりにし、AWS がソフトウェアだけでなくハードウェアレベルでの最適化にも積極的に投資していることを実感しました。

皆様も来年のAWS Summitにて、AWSのハードウェア達に会いに行ってはいかがでしょうか。
(私はもちろん行きます)

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