AWS Interconnect - multicloudがOCIに対応したのでAWS CLIで確認してみた

AWS Interconnect - multicloudがOCIに対応したのでAWS CLIで確認してみた

AWS Interconnect - multicloudの接続先CSPに、2026年4月に対応したGoogle Cloudに続いてOCIが加わりました。AWS CLIで確認できる2つのEnvironmentの状態と接続作成前の入力項目、料金ページから読み取れるAWS側の課金条件を整理します。
2026.07.31

はじめに

2026年7月29日、AWS Interconnect - multicloudとOracle Cloud Infrastructure(OCI)の接続が一般提供(GA)になりました。AWS What's Newでは、対応AWSリージョンとしてus-east-1(N. Virginia)が記載されています。

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2026/07/aws-announces-AWS-interconnect-multicloud-OCI-GA/

AWS Interconnect - multicloud自体は2026年4月14日にGAしており、その時点の接続先CSPはGoogle Cloudだけでした。4月の発表では、Google Cloudを最初のローンチパートナーとし、Microsoft AzureとOCIは2026年内に対応予定と示されていました。今回のGAは、その予定のうちOCIが先に実現したものです。

4月のGAの内容とGoogle Cloudとの接続手順については、同僚のHajime Oguriが詳しく解説しています。

https://dev.classmethod.jp/articles/aws-and-google-cloud-aws-interconnect-multicloud-ga/

本記事では、OCI側のポータルを操作せず、AWS CLIから確認できる範囲だけを扱います。以降のCLI実行結果は、OCIの対応リージョンであるus-east-1での実測です。

検証内容

実行条件は次のとおりです。

項目
AWS CLI aws-cli/2.36.11
対象AWSリージョン us-east-1

接続先Environmentの確認

接続先となるEnvironmentの一覧を取得しました。

aws interconnect list-environments --region us-east-1

MulticloudタイプのEnvironmentは2件返りました。配列の要素だけを抜粋します。各要素にはEnvironment IDのフィールドも含まれますが、値は掲載していません。

{
  "provider": { "cloudServiceProvider": "oci" },
  "location": "us-ashburn-1",
  "state": "available",
  "bandwidths": {
    "available": ["500Mbps", "1Gbps", "2Gbps", "5Gbps", "10Gbps", "20Gbps", "50Gbps", "100Gbps"],
    "supported": ["500Mbps", "1Gbps", "2Gbps", "5Gbps", "10Gbps", "20Gbps", "50Gbps", "100Gbps"]
  },
  "type": "Multicloud",
  "remoteIdentifierType": "account"
}
{
  "provider": { "cloudServiceProvider": "gcp" },
  "location": "us-east4",
  "state": "limited",
  "bandwidths": {
    "available": ["1Gbps", "2Gbps", "5Gbps", "10Gbps", "500Mbps"],
    "supported": ["1Gbps", "2Gbps", "5Gbps", "10Gbps", "20Gbps", "50Gbps", "100Gbps", "500Mbps"]
  },
  "type": "Multicloud",
  "remoteIdentifierType": "account"
}

CLIリファレンスによると、stateには3つの値があります。availableはそのEnvironmentに対して新しいConnectionをリクエストできる状態です。limitedは利用できるものの全体の容量が限られている状態、unavailableは現在利用できない状態です。

帯域についても同じCLIリファレンスに定義があります。bandwidths.availableは現在利用可能な帯域、bandwidths.supportedはそのEnvironmentが対応を計画している帯域です。

後から加わったOCI側はstateavailableでした。bandwidths.available / bandwidths.supportedのいずれも500Mbpsから100Gbpsまでの同じ8段階でした。先行していたGoogle Cloud側はstatelimitedでした。bandwidths.available500Mbpsから10Gbpsまでの5段階、bandwidths.supportedは8段階でした。

locationにはAWSリージョンではなく、接続先CSP側のリージョン名が入っていました。OCIのus-ashburn-1とGoogle Cloudのus-east4は、いずれもus-east-1と同じ北バージニアのリージョンです。

AWS側のアタッチ先(Attach Point)の確認

OCI向けEnvironmentを指定して、AWS側のアタッチ先となるAttach Pointを確認しました。list-attach-pointsは、呼び出し元がアクセスできる有効なAttach Pointだけを返します。

実際のEnvironment IDは掲載せず、<environment-id>としています。

aws interconnect list-attach-points --environment-id <environment-id> --region us-east-1
{
  "attachPoints": []
}

今回使用したテストアカウントでは、列挙対象となるAttach Pointが存在せず、空配列が返りました。

作成前に確認できる入力項目

Connectionは作成せず、リクエストの形だけを確認しました。--generate-cli-skeleton inputはAPIリクエストを送信せず、入力用のJSONだけを出力します。

aws interconnect create-connection --generate-cli-skeleton input

AWS CLI 2.36.11では、次のJSONが出力されました。

{
  "description": "",
  "bandwidth": "",
  "attachPoint": {
    "directConnectGateway": "",
    "arn": ""
  },
  "environmentId": "",
  "remoteAccount": { "identifier": "" },
  "tags": { "KeyName": "" },
  "clientToken": ""
}

7つのフィールドのうち、このJSONだけでは指定方法が判断できないのがattachPointです。展開されたJSONでは2つのキーが並んで見えますが、CLIリファレンスではタグ付きユニオンとして定義されており、directConnectGatewayまたはarnのいずれか一方を指定します。

--generate-cli-skeletonの説明には、生成されるJSONがAWS CLIのバージョン間で安定せず、後方互換性も保証されないと明記されています。フィールドの有無や意味は最新のCLIリファレンスで確認してください。上のJSONは、本記事執筆時点のバージョンでの出力です。

AWS側の料金

料金ページからAWS側の課金条件を読み取り、表にまとめました。本記事執筆時点の記載に基づく要約です。

項目 内容
課金単位 帯域と、自動決定されるTierによる時間課金
データ転送料 Interconnectに対するGB単位のデータ転送料なし
課金開始・終了 作成時から削除時まで
端数処理 1時間単位、端数切り上げ
Tier 5段階。接続が使用する経路のうち最上位のTierが接続全体に割り当てられる
無料枠 CSP・リージョンごとに500Mbpsを1本無料で作成可能
CSP側料金 AWS側とは別にCSP側の料金確認が必要

まとめ

AWS Interconnect - multicloudの接続先CSPは、Google Cloudに続いてOCIが加わって2つになりました。OCI側のポータルを操作する前に、AWS CLIだけで両方のEnvironmentの状態を比較できました。

OCIとの接続に対応するAWSリージョンは、現時点ではus-east-1のみです。東京リージョンを含む対応リージョンの拡大や、接続先CSPへのMicrosoft Azureの追加など、AWS Interconnect - multicloudの今後の展開に期待したいところです。

参考リンク

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