[アップデート] AWS Jam イベントの作成時に AI によるチャレンジレコメンド機能(ベータ版)が利用できるようになりました
こんにちは、大前です。
AWS Skill Builder のチームサブスクリプションでは、課題解決型の学習コンテンツである AWS Jam が提供する 200以上のチャレンジを自由に組み合わせて独自の学習イベントを作成できる、AWS Jam イベントという機能が利用できます。
今回、AWS Jam イベントについて、生成 AI を活用したイベント作成機能がベータ版として追加されましたので、触ってみました。
Game-Based Learning
Introducing AWS Jam Beta Gen AI Event Creator! AWS Jam has reduced the complexity around event creation by leveraging generative AI. Event Facilitators can now create their own events without needing in-depth knowledge of how Jam works and can rely on AI to build the appropriate content for their event by answering simple questions. Get started today at: https://jam.aws.com/.
先にまとめ
- 生成 AI を活用した Jam イベント作成機能が追加された
- 自由にプロンプトを記載し、利用するチャレンジの提案を受けられるようになったため、チャレンジの選定負荷軽減が期待できる
- 一部の設定やチャレンジ以外はデフォルトで設定されるため、個別に修正が必要
触ってみた
AWS Skill Builder チームサブスクリプションのライセンスを持つユーザーで AWS Jam にログインします。
イベントを作成するため、画面上の「HOST」をクリックすると、AIを活用したJamイベントのスケジュールを設定する(ベータ) というメニューが増えています。

メニューをクリックすると、以下の画面に遷移します。「このイベントを企画する」の部分は従来のイベント作成時にもあった、参加者数やイベント日時の設定ですね。「イベント目標」という部分が、今回の機能の目玉になります。

自由にプロンプトを入力できるようですが、プロンプト例がいくつか用意されているので、とりあえずこれを使ってみます。日本語で投げられるのは良いですね。

「送信」をクリックすると、待機画面が表示されます。

少し待つと、以下のようにチャレンジの提案が表示されます。「イベントのチャレンジ」が利用するチャレンジになるので、今回は 4つのチャレンジが提案されたことになります。バックアップ用のチャレンジや、その他の候補も表示されています。「新しい提案を表示」をクリックすると、再度待機画面が表示され、別のチャレンジ提案を受けることができます。

提案されたチャレンジを利用する際には、「イベントを確認」をクリックすることで、イベント作成の確認画面に遷移します。これは従来手作業でイベント作成していた際の確認画面と同じです。
イベントに関する設定はほとんどデフォルト設定になっているので、必要に応じて確認画面から「編集」をクリックし、設定を修正する必要があります。チャレンジも、提案されたものに加えて任意のチャレンジを手動で追加できそうです。

最後に、「イベントを作成」をクリックすると、Jam イベントが作成されます。
レコメンドについて
いくつか、プロンプトを試しつつ、どのようなチャレンジが提案されるか確認してみました。その中で、気づいた点をいくつかまとめておきます。
難易度について
全体的に Intermediate のチャレンジがレコメンドされることが多いように見受けられました。
「初学者向け」という抽象的なプロンプトを投げても Intermediate のチャレンジが多く提案されるため、例えば初心者向けに難易度の低いチャレンジを多く利用したい場合は、「Fundamental のチャレンジのみ」「Intermediate と Advanced のチャレンジは選択しない」など、具体的な難易度指定を直接プロンプトに記載した方が良さそうです。
チャレンジ数について
レコメンドされるチャレンジ数は「このイベントを企画する」の イベント期間 に依存しているようで、4時間の場合 4つ、6時間の場合 6つ、8時間の場合 8つ のチャレンジが提案されました。

最終的なイベント時間(=チャレンジに取り組む時間)は最後のイベント作成直前の画面で修正できますので、とりあえず候補をたくさんレコメンドしてもらいたい場合は、8時間で設定しておくのが良さそうです。
精度について
レコメンドの精度については、まだベータ版ということもあり、改善の余地があるように感じました。
AWS サービスや分野(セキュリティなど)については結構関連してそうなチャレンジを出してくれるのですが、難易度感(初学者向け、簡単なチャレンジ)のような抽象度の高い指示に対しては、あまり意図に沿わないチャレンジが提案されることもありました。
ここら辺は今後の改善に期待しつつ、現状うまくレコメンドされる部分を活用していくのが良さそうです。
おわりに
今回は、AWS Jam イベントに追加された生成 AI を活用したイベント作成機能について触ってみました。
まだベータ版ということもあり、レコメンドの精度については今後改善されていくことを期待しますが、200以上ある Jam チャレンジを 1つ1つ確認していくよりは選定が楽になる機能だと思いますので、うまく活用していきたいと思います。
以上、AWS 事業本部の大前でした。







