AWS Skill Builderの新しいコンテンツ「AWS Learning Badges」に挑戦してデジタルバッジを取得しよう!
みなさん、こんにちは!
福岡オフィスの青柳です。
AWSが提供するトレーニング・認定のサービスに、新しい施策「AWS Learning Badges」が登場しました!
公式ページとAWS公式ブログが公開されています。(いずれも現時点では英語のみ)
Earn and Claim Digital Badges | AWS Training | AWS
Demonstrate your AWS Cloud Storage knowledge and skills with new digital badges! | AWS News Blog
どのようなものか、ザっと説明すると以下のような感じです。
- AWSトレーニングのポータルサイト「AWS Skill Builder」で提供されている
- Skill Builderの「学習プラン」(特定の分野の学習コンテンツを集めたもの) に組み込まれている
- 学習プランに沿って学習コンテンツ (デジタルラーニング) を履修する
- 学習プランの最後に「評価テスト」があり、一定スコアを獲得するとデジタルバッジが発行される
- デジタルバッジはCredly経由で発行され、SNSなどで共有できる (AWS認定試験で発行されるバッジと同様)
- Skill Builderに登録すれば 無料で取得できる
現時点では、以下の2つのカテゴリが提供されています。
- オブジェクトストレージ
- ブロックストレージ
さっそく挑戦してみましたので、どんな感じのものなのか、ご紹介したいと思います。
※ なお、現在のところ、コンテンツは基本的に英語のみとなっています。(学習コンテンツは一部で日本語も選択可能、評価テストは英語のみ)
AWS Skill Builderで「学習プラン」を開始する
「まだ『AWS Skill Builder』を利用したことが無い」という方は、サインインと初期設定を行うところから始めましょう。
初期設定が終わりましたら、トップページ (ダッシュボード) で目的の「学習プラン」を探します。
- 「Storage Learning Plan: Object Storage」
- 「Storage Learning Plan: Block Storage」
「学習プラン」は上記2つの他にもいくつも用意されていますが、デジタルバッジに対応しているのは現時点で上記2つのみです。
試しに「Storage Learning Plan: Object Storage」を開いてみます。
学習プランの説明が書かれています。
無料ということで安心して「登録」ボタンを押してみます。
これで「マイコース」に登録されました。(「Object Storage」の画面キャプチャを取り損なったので「Block Storage」の画面になってます・・・)
すぐに学習を開始することもできますし、後で「マイコース」から学習を再開することもできます。
「学習プラン」の内容
Storage Learning Plan: Object Storage
学習プラン「Storage Learning Plan: Object Storage」は、以下の10個のコンテンツで構成されています。
- 初級: Getting Started with AWS Storage
- 中級: Getting Started with Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) ★日本語版あり
- 中級: Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) Storage Classes Deep Dive ★日本語版あり
- 中級: Auditing Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) Security ★日本語版あり
- 上級: Managing Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) ★日本語版あり
- 上級: Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) Cost Optimization ★日本語版あり
- 上級: Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) Performance Optimization ★日本語版あり
- 上級: Securing and Protecting Your Data in Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) ★日本語版あり
- 上級: Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) Business Continuity and Disaster Recovery ★日本語版あり
- 評価テスト: Object Storage Learning Plan Badge Assessment
9つの「学習コンテンツ」(デジタルラーニング) が並んでいて、最後には「評価テスト」が用意されています。
学習コンテンツは「初級」「中級」「上級」のレベルが設定されています。
学習コンテンツおよび評価テストは全て英語となっていますが、一部の学習コンテンツは日本語版も用意されています。
とは言っても、学習コンテンツ上で言語の切り替えができる訳ではなく、ダッシュボードから同名タイトルの日本語版を検索するしか方法が無いようです。
英語版と日本語版は別コンテンツ扱いとなっており、日本語版の学習コンテンツを終了しても、英語版の進捗には一切反映されない点には注意してください。
なお、評価テストには日本語版は用意されていないようです。
Storage Learning Plan: Block Storage
学習プラン「Storage Learning Plan: Block Storage」は、以下の7つのコンテンツで構成されています。
- 初級: Getting Started with AWS Storage (※「Storage Learning Plan: Object Storage」と共通)
- 中級: Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS) Primer ★日本語版あり
- 上級: Deep Dive: Architecting with Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS)
- 上級: Deep Dive: Managing and Monitoring Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS)
- 上級: Deep Dive: Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS) Performance Optimization
- 上級: Deep Dive: Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS) Cost Optimization
- 評価テスト: Block Storage Learning Plan Badge Assessment
こちらも、最初に「学習コンテンツ」(デジタルラーニング) が並んでいて、最後に「評価テスト」が用意されています。
オブジェクトストレージに比べて、若干コンテンツの数が少なくなっています。
学習コンテンツの日本語版ですが、検索してみたところ「Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS) Primer」のみ日本語版が見つかりましたが、他のコンテンツは日本語版が用意されていないようでした。
やってみた
今回、「Storage Learning Plan: Object Storage」の方からチャレンジしてみました。
AWSストレージ関連サービスの概要を学ぶ
最初の学習コンテンツ「Getting Started with AWS Storage」は、AWSのストレージ関連サービスの概要を学ぶコンテンツとなっています。
「オブジェクトストレージ」(=S3) だけではなく、「ファイルストレージ」(=EFS、FSxなど) や「ブロックストレージ」(=EBS) も対象範囲となっており、更には「バックアップ」「セキュリティ」「移行」などの関連サービスも対象となっていて、かなりボリュームがありました。
「オブジェクトストレージ」のデジタルバッジ取得を目指すのであれば、オブジェクトストレージ関連の内容のみ学習して他はスキップしても構わないかと思います。(ただし、バックアップなどの関連コンテンツのうちS3に関係する部分は押さえておいた方がよいでしょう)
この「Getting Started with AWS Storage」は、「Storage Learning Plan: Block Storage」を始めとしてストレージ関連の学習プランに共通して組み込まれているようです。
したがって、それぞれの学習プランを学ぶ際に、該当するサービスに関する内容を深く読み込むというやり方でも問題ないのではないかと思います。
オブジェクトストレージに関する様々な機能や、関連サービスについて学ぶ
2つめの学習コンテンツからは、オブジェクトストレージに特化した内容に入っていきます。
最初はS3の基本的な機能について学習し、徐々に各機能を掘り下げて学習していきます。
かなり細かなところまで網羅していて、S3というサービスが非常に多くの機能を持っていることを改めて思い知らされました。
コンテンツの内容はテキストベースがメインですが、要所で図版を使った説明があったり、ビデオによる解説があったりして (英語ですが日本語字幕は出せます)、理解し易くする工夫がされていると思いました。
学習コンテンツの途中や最後には「理解度確認テスト」があり、難しい設問ではないものの、コンテンツをちゃんと理解していないと正解できない場合もありました。
なお、今回、英語版と日本語版の学習コンテンツを並行して読み進めて行ったのですが、コンテンツによっては日本語版の内容が古い場合がありました。
例えば、S3の「ストレージクラス」について、昨年のre:Invent 2021で発表された「Glacier Instant Retrieval」「Glacier Flexible Retrieval」について、英語版では説明があるのに日本語版では言及されていませんでした。
この後に出てくる「評価テスト」は、英語版の学習コンテンツに沿った設問になっていると思いますので、英語版のコンテンツも一応ちゃんと見ておいた方がよいかと思います。
「評価テスト」に挑戦する
学習コンテンツを全て完了したので、いよいよ「評価テスト」にチャレンジします。
テストの仕様は以下のようになっています。
- 設問数: 46問
- 設問形式: 択一式、または、複数選択式
- 制限時間: なし
- 合格ライン: 80%以上のスコア
制限時間が無く、当然ながら試験官もいないため、やろうと思えばカン〇ングもできるのですが・・・
自分の実力を測るためだと思って、ここは真面目に受けましょう!
問題の難易度は、学習コンテンツの「理解度確認テスト」とは段違いに難しくなっています。
サービス・機能の仕様 (特に数値的なもの) を覚えていないと分からない問題があったり、シチュエーションを踏まえた問題があったり、感覚的にはAWS認定試験の「Specialty」と同じくらいの難易度ではないかと思いました。
なんとか最後まで解答し終えて、ドキドキしながら結果を確認しましたが・・・
ふぅ、なんとかギリギリ合格しました!
画面にも書かれている通り、5~7営業日でCredlyからデジタルバッジが確認できるようになるようです。
「解答を表示」で正解と簡単な解説も確認できます。(一旦画面を閉じてしまっても、後からでも確認できます)
間違えたところを復習することで、より理解を深めることができるので、ありがたいですね。
※ なお、もし不合格になってしまった場合は、24時間経過後に再受験ができるようになるとのことです。
おわりに
AWS Skill Builderには元々、サービスや技術ごとの「学習プラン」がいくつも用意されていて学習できるようになっていました。
そこに「デジタルバッジ」が加わったことで、学習するうえでの「目標」や「モチベーション」を設定できるようになったのではないかと思います。
実のところ私も、Skill Builderのコンテンツは「いつか勉強しよう」と思って登録はしていたものの、なかなか手を出せていない・・・という状況でしたが、今回の「デジタルバッジ」登場の機会で、まんまと乗せられて(笑)、一気に「オブジェクトストレージ」が学習できてしまいました。
この勢いで、もう一つのバッジ「Storage Learning Plan: Block Storage」にも挑戦しようと思います。
また、他の分野でも「デジタルバッジ」が用意されるのを期待したいところです。
皆さんも、是非、チャレンジしてみてください!