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AWSでインフラ構築作業を行っていると、規模によってはあっという間に(定められている)要素数の上限に達してしまいます。後述する『上限緩和申請』を行えばその上限は増やす事が出来るのですが、実際に構築を行う前にその辺りの申請はスムーズに済ませておきたいところ。と言うわけで、現在AWSで利用上限が定められている要素とそれらの上限を増やす(上限緩和申請)ための依頼フォームの情報を個人的学習目的及び今後の備忘録として整理してみました。
AWS Service Limits(AWSサービスの上限一覧)
以下の表は、AWSアカウントでのAWSサービスのデフォルト制限値となります。特に断りの無い限り、それぞれの制限は地域毎となります。下記の制限は変更させる事が可能な制限です。多くのサービスでは変更出来ない制限を含んでいます。特定サービスの制限の詳細については、それぞれのサービスのマニュアルを参照してください。
あなたの入っているサポートプランが"AWS Trusted Adviser"であれば、特定の地域における各サービスのご利用と制限を表示するためにそれを使用することができます。詳細についてはAWS Trusted Advisorをご参照ください。
目次
AWS CloudFormationに関する制限
Amazon CloudFrontに関する制限
リソース |
デフォルト上限値 |
データ転送レート |
1,000Mbps |
秒あたりのリクエスト数 |
1000 |
ディストリビューションごとの代替ドメイン名(CNAME) |
10 |
ディストリビューション毎のオリジン数 |
10 |
ディストリビューション毎のキャッシュビヘイビア数 |
10 |
ディストリビューション毎のホワイトリストクッキー数 |
10 |
Amazon CloudSearchに関する制限
リソース |
デフォルト上限値 |
パーティション数 |
10 |
検索インスタンス数 |
50 |
AWS Data Pipelineに関する制限
リソース |
デフォルト上限値 |
パイプライン数 |
20 |
パイプライン毎のオブジェクト数 |
50 |
アクティブインスタンス数 |
5 |
Amazon DynamoDBに関する制限
リソース |
デフォルト上限値 |
Read capacity units (individual table) |
10,000 |
Write capacity units (individual table) |
10,000 |
Read capacity units (account) |
20,000 |
Write capacity units (account) |
20,000 |
リージョン毎の最大テーブル数 |
256 |
Amazon EBSに関する制限
リソース |
デフォルト上限値 |
EBSボリューム数 |
5,000 |
スナップショット数 |
10,000 |
標準ボリュームの合計ストレージサイズ |
20TiB |
ProVisioned IOPSの数 |
10,000(若しくはProvisioned iOPSボリュームストレージの 合計で20TiB、いずれか先に到達した方 |
Amazon EC2に関する制限
リソース |
デフォルト上限値 |
EIPアドレス数 |
5 |
Amazon EC2のアカウントから送信できるメールのスロットル |
Throttle applied |
オンデマンドインスタンス数 |
インスタンスの種類によって異なる。詳細については Amazon EC2 よくあるご質問をご参照ください。 |
スポットインスタンス数 |
100 |
リザーブドインスタンス数 |
AZあたり20 |
Auto Scalingに関する制限
リソース |
デフォルト上限値 |
launch configurationの数 |
100 |
Auto Scaling Groupの数 |
20 |
ElastiCacheに関する制限
AWS Elastic Beanstalkに関する制限
リソース |
デフォルト上限値 |
アプリケーション数(Applications) |
25 |
バージョン数(Versions) |
500 |
環境数(Environments) |
200 |
Elastic Load Balancingに関する制限
リソース |
デフォルト上限値 |
ロードバランサーの数 |
10 |
Elastic Transcoderに関する制限
リソース |
デフォルト上限値 |
パイプライン数 |
4 |
パイプライン1つあたりのアクティブなジョブ数 |
1,000 |
ジョブ1つあたりのアウトプット数(Outputs) |
30 |
ユーザー定義済みのプリセット(Presets) |
50 |
IAMに関する制限
リソース |
デフォルト上限値 |
ユーザー数 |
5,000 |
グループ数 |
100 |
ユーザーあたりのグループ数 |
10 |
ロール数 |
250 |
Instance identify profiles |
150 |
サーバー証明書(Server certificates) |
10 |
AWS OpsWorksに関する制限
リソース |
デフォルト上限値 |
スタック数 |
20 |
スタック1つあたりのレイヤー数 |
20 |
スタック1つあたりのインスタンス数 |
20 |
スタック1つあたりのアプリケーション数(Apps) |
20 |
Amazon RDSに関する制限
リソース |
デフォルト上限値 |
インスタンス数 |
40 |
DBインスタンス合計のストレージ容量 |
10TB |
Amazon Redshiftに関する制限
リソース |
デフォルト上限値 |
クラスタ1つあたりのノード数 |
16 |
アカウント1つあたりの合計ノード数 |
16 |
Route 53に関する制限
リソース |
デフォルト上限値 |
Hosted Zone数 |
100 |
Hosted Zone 1つあたりのリソースレコードセット数 |
10,000 |
ヘルスチェック数 |
50 |
Amazon SESに関する制限
以下はSandbox環境に於けるAmazon SESのデフォルト制限値です。
リソース |
デフォルト上限値 |
1日あたりの送信割当数 |
24時間あたり200メッセージ |
最大送信レート |
メール1通/秒 |
受信者のアドレス検証 |
全ての受信者のアドレスを確認する必要がある |
そして以下は本番環境に於けるAmazon SESのデフォルト制限値です。
リソース |
デフォルト上限値 |
1日あたりの送信割当数 |
24時間あたり10,000メッセージ |
最大送信レート |
メール5通/秒 |
受信者のアドレス検証 |
全ての受信者のアドレスを確認する必要は無し |
Amazon SimpleDBに関する制限
Amazon Simple Notification Serviceに関する制限
Amazon VPCに関する制限
リソース |
デフォルト上限値 |
リージョン1つあたりのVPC数 |
5 |
VPC1つあたりのサブネット数 |
20 |
リージョン1つあたりのInternet Gateway数 |
5 (VPC1つあたり:1) |
リージョン1つあたりのVirtual Private Gateway数 |
5 (VPC1つあたり:1) |
リージョン1つあたりのCustomer Gateway数 |
50 |
リージョン1つあたりのVPN Connection数 |
50 (Virtual Private Gateway1つあたり:10) |
VPC1つあたりのRoute Table数 |
10 (メインのRoute Tableを含む) |
Route Table1つあたりのエントリー数 |
20 |
リージョン1つあたりのEIP数 |
5 (Amazon EC2は、それぞれのAWSアカウント毎に、 リージョンあたりのEIPに対して個別に制限を持っている) |
VPC1つあたりのSecurity Group数 |
100 |
Security Group1つあたりのルール数 |
50 |
VPC内のインスタンス1つあたりのSecurity Group数 |
5 |
VPC1つあたりのNetwork ACL数 |
50 |
Network ACL1つあたりのルール数 |
20 |
VPN Connection1つあたりのBGP advertised routes数 |
100 |
まとめ
AWSの各種サービス、実に多岐に亘って上限が設けられているんですね。SNSだけEメールによる申請なのは何でなんでしょう?過去の記録を調べてみてもEメールによる申請という形式は以前からのようです。何か理由があったりするんでしょうか?
『デフォルトで上限値が求められている』『それらの値は緩和申請を行う事で上限値を上げる事が出来る』となると、使う側からすると『現在の上限値の一覧と、現在どの程度その要素を使っているか』という情報も欲しいところですが、その辺の情報は『Trusted Adviser』のサービスを用いて確認出来るようです。ちなみにこの辺、上限値(上限緩和申請していれば、申請受理後の拡大値)を取得出来るAPIとかは用意されているんでしょうか?現状値は既存APIでゴニョゴニョするとして、APIレベルで現在の上限値がそれぞれ取得出来るとかすると諸々捗りそうな気がしなくもないですけど...|д゚)チラッ

参考資料