
AWS re:Invent 2025 Kiro CLI × MCPで「セッション検索アシスタント」を試してみた
クラウド事業本部の石川です。AWS re:Invent 2025のEvent Catalog(登録が必要)がついに公開されましたが、「セッションが多すぎて選べない…」「自分の興味に合うものを探すのが大変」と悩んでいませんか?
と思ったら reinvent2025mcpというMCPサーバーがあるじゃないですか!
今回は、MacBookにAmazon Kiro CLI に MCP (Model Context Protocol) を組み込んで、re:Invent 2025のセッション情報をチャットで自由に検索できるようにする方法をご紹介します。
様々なツール(VSCode、Cursor、Claude Desktopなど)にもインストールして使えるのですが、今回は、kiro-cliからreinvent2025mcpというMCPサーバーを試してみます。
※ Kiro CLIとは、先日発表された、Amazon Q Developer CLIの後継です。
Kiro CLI × MCP 何ができるの?
通常、Kiro CLIは一般的な知識しか持っていませんが、MCP という仕組みを使うことで、外部データ(今回はre:InventのEvent Catalog)をナレッジとして利用できるようになります。
これにより、以下のようなことが可能になります。
- 「火曜日の午後にある生成AIのセッション教えて」
- 「初心者向けのLambdaワークショップを探して」
- 「Amazon Bedrockについて深く学びたいです。月曜日から木曜日までで、これらを網羅的に学べるような理想的な受講スケジュール案を作成してください。」
インストール
コマンドラインから以下のコマンドを実行してください。Node.jsはインストールされている必要があります。(筆者のNode.jsのバージョンは、v20.16.0)
Amazon Kiro CLIのインストール
コマンド
curl -fsSL https://cli.kiro.dev/install | bash
実行例
ishikawa.satoru@HL01851 ~ % curl -fsSL https://cli.kiro.dev/install | bash
Kiro CLI installer:
Detected existing Amazon Q CLI installation
Kiro CLI is the new version of Amazon Q CLI. Updating to latest version.
████████████████████████████████████████████████████████████████████████ 100/100
🎉 Installation complete! Happy coding!
Next steps:
Use the command "kiro-cli" to get started!
MCPのインストール
コマンド
kiro-cli mcp add --name reinvent-2025 \
--command npx \
--args reinvent2025mcp
実行例
% kiro-cli mcp add --name reinvent-2025 \
--command npx \
--args reinvent2025mcp
✓ Added MCP server 'reinvent-2025' to global config in /Users/ishikawa.satoru/.kiro/settings/mcp.json
プロンプトを入力する
Amazon Q Developer CLIの起動
コマンド
kiro-cli
実行例

プロンプトで問い合わせ
プロンプト例
初心者向けのLambdaワークショップを探して
実行例
なお、Allow this action? Use 't' to trust (always allow) this tool for the session. [y/n/t]:という質問に対し、t(俺はいつも信じてるぜ)と入力すると応答する回数を減らすことができます。

続いて、「他にも特定の業界やユースケースに焦点を当てたセッションをお探しですか?」と、質問を受けたので「AWSのコスト最適化」と入力しました。

話しがエンドレスになりそうなので、ここで止めました。
問い合わせプロンプト集
1. ざっくりとした興味から探す
生成AIやサーバーレスなど、特定のトピックに関連するセッションを探したい時に。
「re:Invent 2025のセッションの中で、生成AI (Generative AI) の初心者向け (Level 100-200) のセッションを5つリストアップしてください。それぞれのセッションID、タイトル、簡単な概要を表形式で教えて。」
> re:Invent 2025のセッションの中で、生成AI (Generative AI) の初心者向け (Level 100-200) のセッションを5つリストアップしてください。それぞれのセッションID、タイトル、簡単な概要を表形式で教えて。
> 生成AIの初心者向けセッション(レベル100-200)を検索します。
Running tool search_sessions with the param (from mcp server: reinvent-2025)
⋮ {
⋮ "query": "generative AI",
⋮ "limit": 100
⋮ }
Allow this action? Use 't' to trust (always allow) this tool for the session. [y/n/t]:
> t
- Completed in 0.9s
> 初心者向けのセッションをさらに確認します。
Running tool get_session_details with the param (from mcp server: reinvent-2025)
⋮ {
⋮ "session_code": "STG201"
⋮ }
Running tool get_session_details with the param (from mcp server: reinvent-2025)
⋮ {
⋮ "session_code": "TNC203"
⋮ }
Running tool get_session_details with the param (from mcp server: reinvent-2025)
⋮ {
⋮ "session_code": "ARC201"
⋮ }
Running tool get_session_details with the param (from mcp server: reinvent-2025)
⋮ {
⋮ "session_code": "AIM201"
⋮ }
Running tool get_session_details with the param (from mcp server: reinvent-2025)
⋮ {
⋮ "session_code": "BIZ223"
⋮ }
- Completed in 0.0s
- Completed in 0.0s
- Completed in 0.0s
- Completed in 0.1s
- Completed in 0.0s
> re:Invent 2025の生成AI初心者向けセッション(レベル100-200)を5つリストアップし
ます:
| セッションID | タイトル | レベル | 形式 | 概要 |
|------------|---------|------|------|------|
| TNC104 | Generative AI for Executives | 100(基礎) | Bootcamp | ビジネスリーダ
ー向けに組織内で生成AIを実装する方法を学習。業界横断的なユースケースの特定、実装
戦略、責任あるAI導入、リスク管理などをカバー |
| TNC203 | Agentic AI Foundations on AWS | 200(中級) | Bootcamp | Agentic AI開
発の基礎を学習。自律型AIシステムのコアコンポーネント(目標、メモリ、ツール)を理
解し、Amazon QとAmazon Bedrock Agentsを使った実装パターンをハンズオンで習得 |
| STG201 | Accelerate gen AI and ML workloads with AWS storage | 200(中級) |
Breakout session | 生成AIのためのデータ戦略を学習。AWSストレージサービス(S3、
FSx for Lustre)を活用して、生成AIアプリケーションに必要な高品質データを管理する
方法を習得 |
| ARC201 | Building generative AI-powered full-stack applications | 200(中級) |
Workshop | AWS Amplify Gen 2を使って生成AI搭載のフルスタックアプリケーションを
構築。Amazon Bedrockと統合したチャットアシスタントやコンテンツ生成システムをハン
ズオンで開発 |
| BIZ223 | Boost employee productivity with Amazon Q Business | 200(中級) |
Breakout session | Amazon Q Businessを使って従業員の生産性を向上させる方法を学習
。企業システムのデータに基づいて質問応答、要約、コンテンツ生成を行うAIアシスタン
トの構築方法を習得 |
これらのセッションは、生成AIの基礎から実践的なアプリケーション構築まで幅広くカバ
ーしており、初心者が段階的に学習できる内容になっています。
▸ Credits: 0.63 • Time: 33s
2. 特定の役割(ロール)に合わせてもらう
自分の職種に役立つセッションを提案してもらいましょう。
「私はDevOpsエンジニアです。毎日の運用改善やCI/CDパイプラインの構築に役立ちそうな、実践的なBreakout Sessionを3つ推薦してください。なぜそれが私におすすめなのか理由も添えてください。」
> 私はDevOpsエンジニアです。毎日の運用改善やCI/CDパイプラインの構築に役立ちそうな、実践的なBreakout Sessionを3つ推薦してください。なぜそれが私におすすめなのか理由も添えてください。
> DevOpsエンジニア向けのセッションを検索します。
Running tool get_sessions_by_role with the param (from mcp server: reinvent-2025)
⋮ {
⋮ "limit": 50,
⋮ "role": "DevOps Engineer"
⋮ }
Allow this action? Use 't' to trust (always allow) this tool for the session. [y/n/t]:
> t
- Completed in 0.4s
> DevOpsエンジニア向けのBreakout Sessionを詳しく確認します。
Running tool get_session_details with the param (from mcp server: reinvent-2025)
⋮ {
⋮ "session_code": "COP320"
⋮ }
Running tool get_session_details with the param (from mcp server: reinvent-2025)
⋮ {
⋮ "session_code": "CNS315"
⋮ }
Running tool get_session_details with the param (from mcp server: reinvent-2025)
⋮ {
⋮ "session_code": "ARC336"
⋮ }
- Completed in 0.0s
- Completed in 0.0s
- Completed in 0.0s
> DevOpsエンジニアのあなたにおすすめの実践的なBreakout Sessionを3つご紹介します
:
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## 1. COP320 - Accelerating Incident Resolution: AI-Driven Root Cause Analysis
レベル: 300(上級) | 形式: Builders' session(ハンズオン)
### おすすめ理由:
- **インシデント対応の効率化**: 毎日の運用で最も重要なMTTR(平均解決時間)を劇的
に短縮する実践的なスキルを習得できます
- **AI活用の実践**: Amazon CloudWatchの生成AI機能を使って、メトリクス、ログ、デ
プロイイベントを自動相関分析する方法を体験
- **自然言語クエリ**: 複雑なクエリを書かずに、自然言語でインシデント調査を開始で
きる最新機能を学習
- **実シナリオベース**: 実際のインシデントシナリオを通じて、すぐに現場で使えるテ
クニックを習得
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## 2. ARC336 - Architecting reliable deployments: Amazon.com's blue/green
patterns
レベル: 300(上級) | 形式: Chalk talk(インタラクティブ)
### おすすめ理由:
- **Amazon.comの実例**: 世界最大級のECサイトが実際に使っているデプロイメントパタ
ーンを学べる貴重な機会
- **Blue/Greenデプロイ**: CI/CDパイプラインで必須のゼロダウンタイムデプロイメン
ト戦略を深く理解
- **自動セーフティチェック**: デプロイ時の自動検証、キャパシティ管理、高速ロール
バックの実装方法
- **大規模運用のノウハウ**: 2017年のサービス障害から学んだ教訓と、それを基に進化
したアーキテクチャパターン
- **インタラクティブ形式**: 質問や議論を通じて、自社の課題に応用できる知見を得ら
れる
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## 3. CNS315 - Accelerate software delivery with Amazon ECS
レベル: 300(上級) | 形式: Breakout session
### おすすめ理由:
- **コンテナデプロイの最適化**: Amazon ECSを使った安全で高速なデプロイメント手法
を習得
- **トラフィックシフティング**: カナリアデプロイやブルー/グリーンデプロイでのト
ラフィック制御の実装
- **バリデーションフック**: デプロイ前後の自動検証を組み込んで、本番環境の安定性
を向上
- **自動ロールバック**: 問題検知時の自動ロールバック機能で、インシデントの影響を
最小化
- **実践的なCI/CD**: 頻繁なデプロイを安全に実行するための具体的な戦略とベストプ
ラクティス
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これら3つのセッションは、DevOpsエンジニアとして日々直面する「インシデント対応」
「デプロイメント自動化」「CI/CDパイプライン構築」という3つの重要領域をカバーして
おり、すぐに現場で活用できる実践的な知識を得られます。
▸ Credits: 0.67 • Time: 54s
3. スケジュール組み立ての相談
これが最強の使い方です。
Amazon BedrockとAmazon Kiroについて深く学びたいです。月曜日から木曜日までで、これらを網羅的に学べるような理想的な受講スケジュール案を作成してください。
> Amazon BedrockとAmazon Kiroについて深く学びたいです。月曜日から木曜日までで、これらを網羅的に学べるような理想的な受講スケジュール案を作成してください。
> Amazon BedrockとKiroを網羅的に学べる4日間の理想的な受講スケジュールを作成しま
した。
## 📅 4日間学習プラン:Amazon Bedrock & Kiro完全マスター
### **月曜日:基礎固め**
テーマ:Agentic AIとKiroの基礎理解
1. TNC203 - Agentic AI Foundations on AWS (Bootcamp)
- Agentic AIの基本概念、Amazon Bedrock Agentsの実装パターン
2. DVT209 - Kiro: Your agentic IDE for spec-driven development (Breakout)
- Kiroの基本機能、エージェントフック、マルチモーダルチャット
3. TNC314 - Structured Approach to AI coding with Spec-Driven Development on Kiro
(Session)
- Spec-driven開発の構造化アプローチ
4. DVT201 - Learn new development skills with Kiro (Builder's session)
- Kiroを使った実践的な開発スキル習得(ハンズオン)
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### **火曜日:Amazon Bedrock深掘り**
テーマ:Bedrock Agentsとエージェント構築
1. TNC322 - Amazon Bedrock Agents: Features and Design Patterns (Breakout)
- Bedrock Flows、Knowledge Bases、Guardrails、マルチエージェント連携
2. AIM341 - Build agents with Amazon Bedrock AgentCore & Strands Agents (Workshop
)
- AgentCore Runtime、Strands Agentsを使った本格的なエージェント構築
3. DEV331 - Build and deploy AI agents using Kiro and Amazon Bedrock AgentCore (
Workshop)
- KiroとAgentCoreの統合、MCPサーバー構築とデプロイ
4. AIM392 - Build AI apps faster and at scale using Amazon Bedrock APIs (Session)
- Bedrock API、Unified API、200+のファウンデーションモデルへのアクセス
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### **水曜日:実践とユースケース**
テーマ:実際のアプリケーション構築
1. DVT329 - Blueprint to code: Mastering spec-driven development (Session)
- 要件から仕様、設計、タスクへの変換プロセス
2. MAM403 - Kiro and Amazon Bedrock: Unlock AI Agents for Your Legacy Apps (Live
coding)
- レガシーアプリへのAIエージェント統合(ライブコーディング)
3. ARC201 - Building generative AI-powered full-stack applications (Workshop)
- AWS Amplify Gen 2とBedrockを使ったフルスタックアプリ構築
4. DAT309 - Build agentic workflows with Aurora and MCP (Session)
- Model Context Protocol、マルチエージェントワークフロー
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### **木曜日:上級テクニックと総仕上げ**
テーマ:本番環境向けエンタープライズパターン
1. AIM425 - Advanced agentic RAG Systems: Deep dive with Amazon Bedrock (Code
talk)
- 本番環境向けRAGシステム、observability、security、identity management
2. ARC403 - Building adaptive AI agents: Enterprise patterns that scale (Workshop
)
- Strands Agents、AgentCore、MCPを使ったエンタープライズ規模のアーキテクチャ
3. DVT317 - The Kiro coding challenge (Workshop)
- 20の段階的なコーディングチャレンジで実力試し
4. AIM397 - Building governed agents: Human-in-the-loop with AgentCore and
Strands (Session)
- ガバナンス、コンプライアンス、Human-in-the-loopパターン
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## 🎯 学習効果を最大化するポイント
- **ラップトップ必携**:多くのワークショップでハンズオンが必要
- **段階的学習**:基礎→応用→実践→上級の順で体系的に学習
- **理論と実践のバランス**:Breakout SessionとWorkshopを組み合わせ
- **ライブコーディング活用**:実際のコード例から学ぶ
このスケジュールで、Amazon BedrockとKiroの両方を包括的にマスターできます!
▸ Credits: 0.33 • Time: 21s
いずれにしても、出力結果は、マークダウン形式なのでマークダウンエディタにコピーして見たほうがわかりやすいかもしれません。
最後に
セッション予約が終わった現在、Event CatalogのMCPなんて、「いまさら〜」と思う方も少なくないでしょう。しかし、キーノートなどで新サービスが発表された直後に、新サービスのセッションがEvent Catalogに追加されたりします。そんなときこそ、役に立つのではないでしょうか?






