AWS re:Inforce 2025ツアーでAWSニューヨークオフィスでの企画と国連見学を体験しました #AWSreInforce

AWS re:Inforce 2025ツアーでAWSニューヨークオフィスでの企画と国連見学を体験しました #AWSreInforce

AWS re:Inforce 2025のジャパンツアー5日目、ニューヨークのAWSオフィスでオペレーショナルレジリエンスセッションやAWS Builders Labを見学し、国連本部も訪問しました。技術と世界平和、両方の観点からセキュリティについて考える貴重な体験をお届けします。
Clock Icon2025.06.24

あしざわです。

先日、米国東海岸で開催されたAWS re:Inforce 2025に現地参加してきました。

re:Inforce 2025への参加にあたっては、AWS Japanの協力のもと、近畿日本ツーリスト様が企画・実施された「AWS re:Inforce 2025 Japan Access Tour in Philadelphia」を利用しました。※以降、このツアーを「ジャパンツアー」と呼びます。

AWS re:Inforce 2025 Japan Access Tour in Philadelphia は、AWSセキュリティに特化した学習型カンファレンス「AWS re:Inforce 2025」への参加をサポートするツアーです。

AWS re:Inforce 2025 は今年、ペンシルベニア州フィラデルフィアで開催されました。内容はまさに「セキュリティ特化版re:Invent」といった感じで、セキュリティに関する最新情報を学ぶことができる貴重な機会でした。

re:Inforce 2025の詳細については、以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

https://dev.classmethod.jp/articles/aws-reinforce-2025-participation-guide/

6日間のスケジュールは以下のような構成でした

  • 1日目:羽田空港集合、移動(羽田→ニューヨークJFK空港)、フィラデルフィアにバス移動、Japan Night(食事会)開催
  • 2日目:AWS re:Inforce 2025 終日参加
  • 3日目:AWS re:Inforce 2025 終日参加
  • 4日目:AWS re:Inforce 2025 終日参加
  • 5日目:ニューヨークにバス移動、AWS NYオフィスでのイベント、国連見学ツアー
  • 6日目:ニューヨークJFK空港へ移動、帰国(ニューヨークJFK空港→羽田)、羽田空港解散

この記事では、特に印象深かった 5日目のニューヨークでの体験 について詳しく紹介していきます。

AWS NYオフィスについて

AWS NYオフィスは、ニューヨーク・マンハッタンのミッドタウンに位置しています。有名なブライアント公園のすぐそばという最高の立地にあります。

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AWS NYオフィスの詳細については、以下の記事でも紹介されています

https://www.aboutamazon.jp/news/amazons-offices/office-tour-amazons-nyc-office-hank

周辺はこのような雰囲気。ビルが並ぶ一角にあります。

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AWS NYオフィスに到着してから1階で入館手続きを済ませ、オフィス内に入りました。セキュリティがすごくしっかりしています。

最初に案内された部屋では広い窓からニューヨークの景色が一望できました。

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全員が入館した後、広めの会議室に移動してNYオフィスのイベントが始まりました。

イベントの進行

最初に、AWS JapanのSecurity SA 勝原さんから全体の案内がありました。当初予定されていた内容から変わっていて、いろいろと調整があったようです。準備にご尽力いただいた皆さんに感謝です。

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当日のアジェンダ

  1. オペレーショナルレジリエンスに関するセッション
  2. AWS Builders Labの見学会
  3. ランチ
  4. AWSセキュリティ成熟度モデルv2を活用したディスカッション

それぞれのセッションの様子を後述していきます。

オペレーショナルレジリエンスに関するセッション

金融業界のお客様向けにセキュリティ・コンプライアンスの支援をしている ラッセル・ルイスさん による、オペレーショナルレジリエンスに関するセッションでした。

セッション内容については梶がブログを執筆しています。こちらをご覧ください。

https://dev.classmethod.jp/articles/aws-reinforce-2025-aws-operational-resilience/

これからAWSを触り始める人がいたら、一番最初に受けることをお勧めしたいセッションだな、と思いました。

AWS Builders Labの見学会

AWS Builders Lab は、AWSオフィス内にあるコラボレーションスペースです。AWSで構築された製品をはじめとする、様々な展示が置かれていて非常に興味深い場所でした。AWSのお客様をお招きしてプロトタイピングを実施することもあるそうです。

ラボの案内をしてくれたのは、ニューヨークで働いているAWS社員のピネダさくらさんと、エリック・フィッシュさんです。

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印象的だった展示を紹介します。

PROTO

このデバイスはPROTOと言って、高さ約2メートルの迫力あるホログラムマシンに投影できるデバイスです(詳細はこちらの記事を参考)

デモではre:InventのAI/MLキーノートでお馴染みのSwamiさんがホログラムとして表示されています。

エリックさんが「Hey, Swami! Can you speak Japanese?」と口頭で語りかけると、Swamiさんの声で日本語を話してくれました。

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デザインページ生成のデモ

こちらのデモでは画像を送信すると、画像の配色をもとに他の様々な画像を生成していい感じのデザインページを作ってくれます。裏で Amazon Novaが動いているそうです(確かNova Canvasです)

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MODEL BRAWL LEAGUE

続いては、某ストリートファイターのようなゲームの見た目で、AIモデル同士を自動で戦わせる「MODEL BRAWL LEAGUE」というゲームです。試合結果がHPだけで決まらず、「AIの利用料金が安い」など独自の基準があって面白かったです。

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カスタマーサポートシステムのデモ

これは、カスタマーサポートを支援するシステムのデモです。片方が電話をかけているクライアント、もう片方がオペレーターの役割をします。

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モニターにシステム側の管理画面が表示されていました。マイクで声を読み取って、その声をインプットにリアルタイムで顧客の感情分析を行っているそうです。

※ちなみにこちらはAmazon(ECサイトの方)で利用している技術を使っているそうで、Amazon Connectを使っているわけではないとのことでした。

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AWEsome Golf Ball

ゴルフボールが自動で動いてカップまで向かってくれる、言うなれば「 IoT接待ゴルフ 」です。

元々赤丸のところにあったゴルフボールがウロウロしながら自動で転がっていきました。

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最終的にはカップイン!

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天井に取り付けられたカメラで位置を認識して、ボールの中に入ったIoTロボットがカップまで動いてくれる仕組みになっているそうです。

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ランチ

見学の後はお昼ご飯。こちらの豪華メニューをAWSさんが準備してくださいました。

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サンドイッチやサラダ、果物やお菓子など、バラエティ豊かなメニューが用意されていました。

サンドイッチは、ベーコンや鶏肉など肉系のものが3つと、野菜系のマッシュルームサンドが1つありました。注文の際に「野菜系のサンドも一緒にいかがですか?」と声がかかり、日本人の口に合いそうなマッシュルームサンドを選んだそうです。

こういった細やかな気遣いがとてもありがたいです。

AWSセキュリティ成熟度モデルv2を活用したディスカッション

AWSセキュリティ成熟度モデルv2 を使って、システムのセキュリティ成熟度のセルフアセスメントを実施し、グループでディスカッションするワークショップでした。

私のチームは4名で、AWSに詳しいメンバーが集まっていました。

私は自分が主体で管理しているシステムがないので、現在支援させていただいているお客様のシステムを想定してExcelシートを埋めていきました。

私が即興で作成したシートがこんな感じ。自分で運用しているAWS環境が検証環境以外にないので、支援中のお客様のAWS環境を想定して埋めていきました。

フェーズごとの結果一覧(Results)

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結果一覧のグラフ(Charts)

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Resultsシートだと、Phase2:基礎まで八割方できていて良さそうに見えますが、Chartsシートでグラフ化してみると、インシデント対応・回復性・脆弱性管理が弱いという傾向が見えてきました。

グループのみなさんのアセスメント結果を見ながらディスカッションを行いました。とても盛り上がって面白かったです。会話の中で、本筋とは違う領域の話に展開していくのも楽しかったです。

こういった形で、実際のシステムを想定しながらセキュリティ成熟度を評価する機会はなかなかないので、とても有意義なワークショップでした。

AWSオフィスでのイベントはここまで。大体13時くらいでした。ここからは各自行動となりました。

国連見学ツアー

事前に希望した参加者だけで、国際連合の中を見学できるツアーに参加しました。

外から見るとこんな感じ、ニュースで見たことがある光景でした。

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国連の施設へ入場するためのセキュリティが空港並に厳しく、少し緊張しました。大きめのリュックサックだと入場できないかもしれない、という情報があってドキドキしていました。

この区画は写真禁止だったので撮れていないのですが、まさにこんな感じです。なんとか検査を乗り切り、入場できました。

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国連では毎日のように国際規模の会議やイベントが開催されています。

このように会議室のすぐ外まで見学でき、中でどのような話をしているかもわかります。会議によっては見学者が会議場の中を通り抜けることもできました。

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たまたまなのですが、当日訪れたタイミングで「UN Open Source Week 2025」というITに関連するイベントが開催されていました。

詳細がこちら。

国連オープンソースウィーク2025は、オープンソース、デジタル公共インフラ(DPI)、そして地球規模の課題に対する革新的なソリューションの開発に関するグローバルな対話と協力を促進します。2023年の創設以来、このイベントは国際的に大きな注目を集めており、オープンソースとデジタル協力に関する国連主導のフォーラムへの強い要望を反映しています。
本イベントでは、1週間にわたり、ネットワーキング、洞察に満ちたパネルディスカッション、ハッカソン、そしてオープンソース、デジタル公共インフラ、問題解決、デジタル協力といったトピックを探求するブレイクアウトセッションが行われます。エコシステムにおけるより深い関与への需要の高まりに応え、進化したこのプログラムは、アイデア創出、共創、そして有意義なネットワーキングの機会をさらに増やします。オープンソースとその世界的な可能性への理解を深めながら、業界のプロフェッショナルから学び、交流を深める機会となります。
(Chromeの自動翻訳を利用、英語→日本語)

国連ウェブサイトのイベントページ(リンク)によると、6/17にはエンパイアステートビルのLinkedInオフィスにて、でAI活用に関連するイベントも開催されていたみたいです。

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国連はそんなタイムリーな話題も取り扱っているんだ...ととても親近感が湧きました。

その他、印象的だった展示を数点紹介します。

こちらは「月の石」です。現在開催中の大阪万博のアメリカ館にも展示されているそうですが、こちらでは近くで見放題でした。

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「平和の鐘」です。日本人の愛媛県宇和島市の元市長 中川千代治 さんが国連に寄贈したもの。世界平和を祈って、世界中のコインを溶かして作成した鐘とのことです。

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最後に国連総会の会議室です。教科書で見たことがある景色でした。実際に見ると、その規模に圧倒されます。

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re:Inforceではサイバーセキュリティについてたくさん学びましたが、国連の見学を通じて、安全保障の観点でのセキュリティや世界平和とは何かについて考えるきっかけになりました。

IT領域のセキュリティと安全保障・世界平和の文脈でのセキュリティ、どちらも重要な概念ですよね。

まとめ

AWS re:Inforce 2025 Japan Access Tour in Philadelphiaの5日目、ニューヨークでのイベントについてご紹介しました。

re:Inforce 2025への参加だけでなく、このような特別なイベントまで企画していただいたAWS Japanの皆さん、近畿日本ツーリストの皆さんに感謝です。

技術的な学びはもちろん、国連見学を通じて普段とは違う視点からセキュリティについて考える貴重な機会となりました。

ジャパンツアーはAWS re:Inforce本編はもちろん、カンファレンスの後のイベントも充実していてとてもおすすめできます。来年の参加をぜひご検討ください!

このような体験を共有させていただくことで、読者の皆さんにも何か参考になる部分があれば嬉しいです。

以上です。

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