[アップデート] 特定リージョンのAmazon ConnectでAmazon Nova Sonicを使用して通話品質を向上させることが可能になりました #AWSreInvent

[アップデート] 特定リージョンのAmazon ConnectでAmazon Nova Sonicを使用して通話品質を向上させることが可能になりました #AWSreInvent

2025.12.03

こんにちは、筧(@takaakikakei)です。

Amazon ConnectにAmazon Nova Sonicを統合し、通話品質を向上させる新機能が発表されました。Amazon Nova Sonicは、Amazonが提供する「音声 → 音声 (speech-to-speech)」のAIモデルです。この統合により、特定のリージョンでAmazon Connectを利用する際、通話品質の向上が期待できます。

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/11/amazon-connect-agentic-self-service/

執筆時点(2025/12/2)で利用可能なリージョンとサポート言語は以下の通りです。まだ日本のリージョンや日本語はサポートされていません。

  • Amazon Connect
    • 米国東部(バージニア北部) us-east-1
    • 米国西部(オレゴン) us-west-2
  • サポート言語
    • フルサポート
      • 英語
      • スペイン語
    • プレビュー版
      • フランス語
      • イタリア語
      • ドイツ語

やってみた

公式ドキュメントを確認したところ、Amazon Nova Sonicの設定手順が記載されていました。早速試してみたところ、いくつかハマりポイントがあったので、その内容をご紹介します。なお、本記事はセットアップ手順にとどまります。Nova Sonicを活かしたSpeech-to-Speech Botの高度なフローも調査したかったのですが、現状参考になるドキュメントが見受けられなかったため、また別の機会に調査したいと思います。

https://docs.aws.amazon.com/connect/latest/adminguide/nova-sonic-speech-to-speech.html

インスタンスの作成

まずは、サポートされているリージョンにAmazon Connectインスタンスを作成します。私の環境ではバージニア北部リージョンで作成した際に、「Speech-to-Speech」用の設定項目が表示されなかったため、米国西部(オレゴン)リージョンで作成しました。インスタンスの設定項目はデフォルトで問題ありません。

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Botの作成

作成したインスタンスの管理画面に移動し、左のサイドバーから「Flows」を選択すると、「Bots」というタブがあるのでクリックします。ちなみに東京リージョン(ap-northeast-1)には当該タブは存在しませんでした。

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「Create bot」ボタンをクリックし、Botの作成画面に移動します。Botのタイプとして「Amazon Nova Sonic speech-to-speech bot」を選択します。今回は検証目的で、子ども向けではないので、Children’s Online Privacy Protection Act (COPPA)は「No」を選択しました。

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作成したBotを選択し、設定画面に移動します。ここで「Add Language」を選択します。今回は「English (US)」を選択しました。

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「Add language」で当該機能のサポートリージョンを指定したときのみ、Speech modelの欄が出てきます。

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ちなみに「Japanese(JP)」を選択した場合、speech modelの欄は表示されません。

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Speech modelの欄の「Edit」ボタンを押下すると、設定画面に遷移します。Model typeに「Speech-to-Speech」を選択します。Voice providerには「Amazon Nova Sonic」を選択します。この際に、フロー内ではNova Sonicがサポートしている音声を利用するように注意書きがあるので、留意してください。

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この状態で「Build language」をクリックすると、下図のエラーが発生しました。Custom Intentを最低一つ追加する必要があるようです。

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画面下にスクロールして、「Add intent」をクリックします。

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Custom Intentを追加する必要があるので、「Use built-in intent」ではなく、「Add empty intent」を選択する必要がありそうです。

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適当な名前を付けて、「Add」ボタンをクリックします。

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この状態で、再度「Build language」ボタンをクリックすると、下図のエラーが発生しました。どうやらIntentに対して、utterance(発話例)を最低一つ追加する必要があるようです。

CleanShot 2025-12-02 at 11.58.54@2x.png

画面下部にスクロールして、Utterancesに項目を追加して、「Save」ボタンをクリックします。今回は「Hi! Are you enjoying re:Invent 2025?」という発話例を追加しました。

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この状態で、再度「Build language」ボタンをクリックすると、無事にビルドに成功しました。

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フローの作成

次にフローを作成します。サイドバーの 「Routing」 > 「Flows」に移動し、「Flows」のタブの「Create flow」ボタンをクリックします。

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Block Libraryから「Set Voice」のブロックをドラッグアンドドロップして、Entry pointから接続します。

image.png

「Set Voice」ブロックの三点リーダーをクリックし、「Edit settings」を選択します。

image.png

ここで先程のBotの作成時に記載があった注意書きを思い出してください。フロー内でNova Sonicがサポートしている音声を利用する必要があります。執筆時点では、以下の音声がサポートされています。今回は「Voice」> 「Set manually」でMatthewを選択しました。

  • Matthew (en-US, Masculine)
  • Amy (en-GB, Feminine)
  • Olivia (en-AU, Feminine)
  • Lupe (es-US, Feminine)

https://docs.aws.amazon.com/connect/latest/adminguide/nova-sonic-speech-to-speech.html

Other settingsの「Override voice settings」をオンにして、「Generative」を選択して「Confirm」ボタンをクリックします。

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今回はセットアップに重きを置き、シンプルなフローを作成します。Block Libraryから「Play prompt」のブロックをドラッグアンドドロップして、先程の「Set Voice」ブロックから接続します。そして最後に「End flow」ブロックを接続します。

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画面右上のSaveボタンをクリックして、フローを保存します。今回はnova-sonic-test-flowという名前で保存しました。

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画面右上のPublishボタンをクリックして、フローを公開します。

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電話番号との紐付け

電話番号と作成したフローを紐付けます。サイドバーの「Channels」 > 「Phone numbers」に移動し、「Claim a number」ボタンをクリックします。

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設定項目がいくつかあります。「Choose channel」はVoiceを選択します。「Choose phone number」は「Toll free」のタブから任意の国と電話番号を選択します。「Optional information」>「Contact flow / IVR」は、先ほど作成したフロー(nova-sonic-test-flow)を選択します。最後に「Claim number」ボタンをクリックします。下図は設定後の画面です。

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動作確認

最後に動作確認を行います。紐付けた電話番号に発信してみます。無事にAmazon Nova Sonicで指定した声で「Hey Yo」というプロンプトが再生されました。

さいごに

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

Amazon ConnectでAmazon Nova Sonicを使用するためのセットアップ手順をご紹介しました。日本のリージョンや日本語もサポートされることを期待したいですね。

それではまた!

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