[AWS 勉強記録] RI/SPに対して勉強したことを記録しました

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Clock Icon2025.01.31

Amazon EC2インスタンスのコスト削減のために利用できる
Reserved Instances(RI)Savings Plans(SP) の記事です


Reserved Instances(RI)概要

Reserved Instances(RI) とは、一定期間(1年または3年)にわたって EC2 インスタンスのキャパシティを契約し、オンデマンド(On-Demand)と比較して割引を受けられる購入オプションです。
主な特徴は以下のとおりです。

  • タイプ別の割引率
    • Standard RI: 割引率が最も高い
    • Convertible RI: Standard RIに比べると割引率は低いが、インスタンスファミリーの変更が可能

https://docs.aws.amazon.com/AWSEC2/latest/UserGuide/reserved-instances-types.html

  • 適用範囲 (AZ vs. Region)
    • Zonal RI: 特定のアベイラビリティーゾーン(AZ)に固定し、そのAZのキャパシティを保証
    • Regional RI: リージョン全体に柔軟に適用

https://docs.aws.amazon.com/AWSEC2/latest/UserGuide/reserved-instances-scope.html

AWSが提供するRIは大きく分けて「Standard Reserved Instances」と「Convertible Reserved Instances」に分類されます。さらに、適用範囲として「Zonal / Regional」を選択できます。


Standard Reserved Instances

最も基本的なRI の形態です。

  • 約定期間(1年または3年)の間、インスタンスを予約して使用
  • 高い割引率が提供されるが、インスタンスタイプの変更は不可能

A) Standard Zonal RI

  • 特定のAZ(例: us-east-1a)を指定
  • インスタンスサイズの柔軟性なし(購入時点でm5.largeを予約した場合、その期間はm5.largeのみ割引対象)

B) Standard Regional RI

  • リージョン全体(例: us-east-1)に対して適用
  • 同じリージョン内で稼働する該当インスタンスファミリーのインスタンスに割引を適用

Convertible Reserved Instances

インスタンスタイプの変更が必要な可能性がある環境 に適しています。

  • 約定期間(1年または3年)の間、インスタンスを予約
  • 途中で同一インスタンスファミリー内の別タイプ(サイズなど)に変更可能
    • 例: m5.large → m5.xlarge → m5.2xlarge など
  • 割引率はStandard RIほど高くないが、変更できる柔軟性がある

A) Convertible Zonal RI

  • 特定のAZに固定しながら、予約したインスタンスタイプを変更可能
  • AZのキャパシティを確保しつつ、インスタンスの種類変更も必要な場合に利用できる

B) Convertible Regional RI

  • リージョン全体に適用され、インスタンスサイズの柔軟性だけでなく、予約そのもののインスタンスタイプも変更可能
  • 最も柔軟性が高く、リージョン単位の適用+変更可能なメリットを同時に持つ

Savings Plans(SP)概要

  1. Compute Savings Plans

    • EC2だけでなく、AWS FargateAWS Lambda といった様々なコンピューティングサービスに対して割引が適用可能
    • EC2 Instance Savings Plansよりもやや割引率は低いが、EC2以外のサービスを含められるメリットが大きい
  2. EC2 Instance Savings Plans

    • 特定のリージョン内で、インスタンスファミリー(例: m5, c5)を自由に変更できる(OSやテナンシーは除く)
    • Compute Savings Plansより割引率は高いが、適用範囲がEC2インスタンスに限定
    • 同一リージョン内であればサイズ変更も自在で、柔軟性が高い

Savings PlansとReserved Instancesの比較

  • 共通点

    • いずれも1年または3年の約定が可能
  • 相違点

    1. サービスの範囲
      • Compute Savings Plans は、EC2、Fargate、Lambda など複数サービスに対して割引を適用可能
      • RIEC2のみ が対象(ただし RDS や ElastiCache、Redshiftなどにも個別でRIを購入することはできる)
    2. キャパシティ保証
      • Zonal RI は購入したAZのキャパシティを保証
      • Savings Plans にはキャパシティ保証がない

どのオプションを選ぶべきか?

  1. オンデマンド(On-Demand)料金よりコストを下げたい & インスタンスタイプ変更の可能性がほぼない

    • Standard Reserved Instances
      • (必要に応じてZonalまたはRegionalを選択)
  2. EC2以外にもLambda、Fargateなどを使い、全体的なComputeコストを下げたい

    • Compute Savings Plans
    • 一括で複数のコンピューティングサービスに対して割引を適用でき、最も柔軟
  3. 特定AZのキャパシティ保証が必要

    • Zonal Reserved Instances
    • Regional Savings PlansやRegional RIではAZのキャパシティ保証はない
  4. 本番以外のテストや非重要ワークロードをできるだけ安価に運用したい

    • Spot Instances
    • 途中で中断される可能性があるため、24時間継続稼働が必要なワークロードには不向き

まとめ

  • Reserved Instances (RI)

    1. Standard RI
      • インスタンスタイプの変更不可
      • 割引率が最も高い
      • (Zonalの場合) AZキャパシティ保証
    2. Convertible RI
      • インスタンスファミリーの変更が可能
      • (Zonal/Regionalの組み合わせが可能)
  • Savings Plans (SP)

    1. Compute Savings Plans
      • EC2、Fargate、Lambdaなどコンピューティングサービス全体に割引を適用
      • 最も柔軟性が高い
    2. EC2 Instance Savings Plans
      • 特定のリージョン内でEC2インスタンスファミリーを自由に変更可能

区分 Standard RI Convertible RI Savings Plans (EC2 / Compute)
インスタンス変更 不可 可能(同一ファミリー内) SP はインスタンススペックの変更が自由、Compute SP はサービス対象も拡大可能
適用範囲(AZ / Region) Zonal(キャパシティ保証)
または Regional(サイズ柔軟性)
Zonal または Regional リージョン単位で適用
(キャパシティ保証なし)
利点 (Standard) 高い割引率
(Zonal) AZキャパシティ保証
インスタンスファミリー変更可能 購入/適用手続きが簡単、幅広く柔軟
欠点 変更の柔軟性が低い 割引率がStandardより低い AZキャパシティ保証なし
RIより割引率が低い場合がある

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