【レポート】「【初級】Amazon EC2インスタンスタイプの選び方ガイド」AWS Summit Tokyo 2019 #AWSSummit
大阪オフィスのちゃだいんです。
こちらは2019年06月12〜14日に行われたAWS Summit Tokyo 2019のセッションレポートです。
当エントリでは2019年06月13日に行われた『【初級】Amazon EC2インスタンスタイプの選び方ガイド』に関する内容をレポートしたいと思います。
セッション概要
当セッションの登壇者及び概要は以下の通りです。
アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 技術統括本部 ソリューションアーキテクト
小川 貴士
EC2は年々新種のインスタンスがリリースされており、CPUやメモリサイズのバリエーションの他、GPU/FPGAなどのアクセラレータからIntel、AMD、ARMなどCPUアーキテクチャまで数多くの選択肢が存在しています。本セッションではEC2のインスタンスタイプの全容を理解し、数多くのEC2ラインナップの中から利用に合ったインスタンスタイプを的確にチョイスできるようになって頂くことを目的とした内容となっております。
参考資料
セッション資料ではありませんが、内容としてはEC2のBlackBeltとほぼ同じだったので、資料が公開されるまではこちらのスライドが参考になると思います。
レポート
※本レポートは発表者の音声を聴きながら書いたものであり、一部不明瞭な点や誤解している点などがあるかと思いますので、あらかじめご了承ください。
このセッションの目的
C5d.xlarge
この文字列の意味を理解して、的確なスペックのインスタンを選択できるようになってもらう
アジェンダ
- インスタンスのラインナップを知る
- ネーミングポリシーから全容を理解する
- インスタンスタイプにまつわる補足情報
- インスタンス選定のポイント
インスタンスのラインナップを知る
- EC2とは
- 数分で起動し、1時間または秒単位で従量課金で利用可能なAWS上の仮想サーバー
- サーバーの追加・削除・マシンスペック変更も数分で可能
- 管理者権限で利用可能
- 利用できるデータセンター拠点
- 21の地理的リージョン、66のアベイラビリティゾーンで運用
- リージョンで使用できるインスタンスのタイプならびに価格が異なる
- だいたい東京より北米の方が2〜3割安い(土地代や電気代の差)
- EC2で選択できるプロセッサとアーキテクチャ
- Intel Xeon processor
- AMD EPYC processor
- AWS Graviton processor(arm)
- アクセラレータ搭載インスタンスの提供
- NVIDIA
- Xilinx
- EC2にアタッチして利用するアクセラレータオプション
- 特定のワークロードを高速化できるローコストに利用可能なアクセラレーター
- Elastic Graphicsなど
- 幅広くも深いプラットフォームの選択肢
- 170+ものインスタンスタイプ
- Amazon.comの買い物のようにできるだけ幅広い品揃えの中から最適なものを選んでもらいたい
ネーミングポリシーを理解する
- EC2インスタンスファミリー
- 汎用
- コンピューティング最適化
- ストレージ最適化
- メモリ最適化
- 高速コンピューティング
- EC2インスタンス世代
- 同じファミリーでも世代が進むについれて数字が大きくなる
- 世代が新しい方が高性能でコストパフォーマンスも高いため、極力最新世代のインスタンスの利用が推奨
- EC2インスタンス追加機能のオプション表記
- d :内蔵ストレージ付加
- n :ネットワークを強化
- a :AMDのCPUを搭載
- その他にも e, s なども(従来より異なるCPUやメモリが異なる)
- 参考:EC2インスタンスストアとは
- 物理ホストに直接接続されているブロックストレージ
- ネットワーク帯域の影響を受けずに高速I/0が可能
- 揮発性のストレージなので一時的な利用用途を推奨
- EC2インスタンスサイズ
- CPU,メモリ, ネットワーキングのキャパシティによって分かれている
- nano, micro, small, medium, large, xlarge
- 基本的に1段上がるにつれてスペックが倍増し、価格も比例して増加
- EBSとネットワーク帯域幅の最大表記=バースト性能あり
補足情報
- EC2 Bare Metal
- ハイパーバイザーを廃止し、ハードウェアへダイレクトアクセス機能を提供するインスタンスのシリーズ
- ユースケース
- 仮想環境上からは利用できないパフォーマンスカウンターやエミュレーターの実行など、ローレベルなハードウェア機能の利用
- 独自にハイパーバイザーを導入したい場合など
- T2,T3のバースト可能なパフォーマンスインスタンス
- CPUパフォーマンスに加えて、負荷に応じて高いレベルまでCPU性能がバーストする機能を持ったインスタンス
- CPUクレジットの基本動作
- 使っていないときにCPUクレジットを貯金する
- 使いたいときにそれらを消費する
- T2,T3の比較
- T3には無償枠対象がないなど
- A1インスタンス - ARMのAWS Graviton
- インスタンスの起動上限と制限緩和
- 誤って大量のEC2インスタンスを起動して、膨大な利用料が請求されないようインスタンスタイプごとに起動できる数の上限が設定されている
- EC2の購入オプション
- オンデマンド
- リザーブド
- スポット
- 物理ホストの専有オプション
- コンプライアンス上物理サーバの戦友が必要な歳に使用する
選定のポイント
- Mを基準に重視するリソースから選択する
- 汎用のMインスタンスのスペックが土台になっている
- 重視すべきリソースがわからない場合は、とりあえずMファミリーを選択肢て使ってみる
感想
170+もの種類があるとは改めて驚きでした。そして、まず汎用タイプであるMシリーズから考えるというのは、インスタンスタイプを選定する上のベストプラクティスだと認識しました。
誰かのお役に立てれば幸いです。ではまた。