
【セッションレポート】オラクルデータベースマイグレーションジャーニー(AWS-07) #AWSSummit
本記事は、2025年6月25-26日に幕張メッセで開催された AWS Summit Japan 2025 のセッションレポートとなります。
対象者
- オンプレミスの Oracle Database 管理者
- オンプレミスで管理している Oracle Database の AWS への移行を検討している方
セッション概要
- 日時: 2025年6月25日(水)11:50-12:30
- テーマ: Data
- 登壇者: 矢木 覚(アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 データ事業本部スペシャリストソリューション本部 シニア Oracle スペシャリストソリューションアーキテクト)
AWS re:Invent 2024 で発表された Oracle Database@AWS は、今後 Oracle Database の有力な移行先になる一方で、AWS は他にも様々なデータベースサービスを提供しています。本セッションでは、Oracle Database の移行を検討されているお客様のマイグレーションの検討方法やマイグレーション先の選択肢、AWS が提供している移行ツール、および Oracle Database@AWS に関する最新情報をお届けします。オンプレミスの Oracle Database のマイグレーション検討にご活用ください。
Oracle Database マイグレーションの課題と移行方法
Oracle Database をクラウドへ移行する場合、以下のような選択肢があります。
- リホスト
- リプラットフォーム
- リファクタリング
どの選択肢が最適かは、お客様の要件やシステムによって異なります。ここでのポイントは、達成したいゴールをどこに定めるかである、と解説されていました。
ゴールを定めることで、そこに至るまでの道のり(どのような計画で移行を進めるべきか)を決定していくということです。
Oracle のまま AWS に移行する
オンプレミスで Oracle Exadata を運用している場合、それをそのまま AWS へ移行することは困難でした。RDS for Oracle では要件を満たすことが出来ないことが多々あるためです。
Oracle Database@AWS はそういった課題を解決するための選択肢の1つです。Exadata のまま AWS へ移行することにより、機能の互換性や性能を維持することが可能となります。
Oracle からクラウドネイティブな DB に移行する
システムのモダナイゼーションがゴールである場合、Aurora への移行などが必要になってくることがあります。
難易度の高い DB エンジンの移行ですが、生成 AI や AWS の各種サービスを組み合わせることで、移行の速度を上げることが可能となっています。
また、実際のリファクタリング事例として、Amazon.com のマイグレーションジャーニーが紹介されました。大きすぎず小さすぎず、ちょうどよい難易度のマイグレーションから始めて成功体験を積み重ねていくことが重要、という内容はとても共感できるものでした。
セッション内で紹介されたプレイブックはこちらになります。
まとめ
Oracle Database のマイグレーションポイントが整理されて、とてもわかりやすいセッションでした。
達成したいゴールを定めることで、初めて移行の計画を立てることができる。これは Oracle Database に限ったことではないので、心に留めておきたいポイントです。
また、Oracle Database@AWS の日本での展開も楽しみですね。選択肢が増えることで、より多くのお客様が AWS へ移行しやすくなることが期待されます。