【レポート】 アマゾン ウェブ サービス12年のまとめ ~Keynoteをよりお楽しみいただくために~ #AWSSummit

2018.05.30

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はじめに

清水です。はじまりましたAWS Summit Tokyo 2018!今年は5月30日(水)から6月1日(金)の3日間の日程で行われます。Day1のKeynote前、朝8時半から行われたセッション「アマゾン ウェブ サービス 12年のまとめ~ Keynote をよりお楽しみいただくために ~」についてレポートします。このために早起きしました!

スピーカーは亀田 治伸 氏(アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 プロダクトマーケティング エバンジェリスト)です。

セッション情報は下記となります。

新しく AWS のご利用をご検討いただく皆さま向けに、よりキーノートをお楽しみいただけるよう、AWS Summit プリセッションとして、今までの AWS の歴史を振り返りながら、基本サービスのおさらい、クラウドと親和性の高い IT トレンド、インフラストラクチャアザアコード、サーバレス、IoT 、ビッグデータ、機械学習等の流れをご紹介します。

レポート

  • 今年のAWS Summit Tokyo 2018
    • 世界でも最大規模、25,000人来場予定、セッション200以上
    • セッション数が多く情報過多になる恐れ。情報の地図として本セッションを活用してほしい
  • Our Vision
    • アマゾンのビジョン
    • 地球上で、最もお客様を大切にする企業であること。
  • AWS機能改善、イノベーションのスピード
    • 2016で1,000を超える機能改善
    • 2017で1,430
    • 90%-95%はお客様のご要望をもとにしたもの
  • Amazon(AWS)の文化
    • 品揃え、顧客体験、顧客数、出店者(パートナー)
    • 成長→低コスト体質、構造→低価格→顧客体験
  • AWSのお客様
    • 世界中で数百万を超えるお客様
    • 日本で10万をけるお客様
  • AWSのグローバルインフラストラクチャ
    • 18のリージョン、1のローカルリージョン(大阪)
    • 東京でも4つのデータセンター群であるアベイラビリティゾーンがある
  • すぐに使える100のサービス
    • 提供サービスは100を超える
    • 煩雑に感じるかもしれない
      • 必要なサービスの選択を
  • クラウドのトレンドを捉える2つの流れ
    • Infrastructure as Code
      • マネージドサービスとサーバレスコンピューティング
    • クラウドのデータサイクル
      • IoT、データレイク、機械学習

Infrastructure as Code

AWSサービスのリリース年表とともに、進化を振り返る。

2006年、S3とEC2をリリース

  • Amazon.comの2001年のアーキテクチャ
    • モノリシックアーキテクチャ
    • 密結合、一つの大きいシステム。
    • ビジネス立ち上げ当初は非常に効果的
  • 規模の拡張とともに迎える限界
    • 密結合、メンテンナスと維持が難しい、ビルド、テストに時間がかかる
    • スケール、共同作業が難しい
    • デプロイがボトルネック
  • マイクロサービスアーキテクチャの導入
    • SOA Service Oriented Architecture
    • 疎結合に
    • 単一の目的
    • HTTPSのAPIでのみ連携
    • お互いはブラックボックス
    • マイクロサービスアーキテクチャの導入により、AWSでは年間1400回を超えるサービスアップデートを実現
  • 組織の整備とDevOps
    • Two-pizza team
      • すべての所有権
      • すべての説明責任
      • 良くしようという動機
      • DevOps
    • 内部的にモノリシックにならないように、チームメンバ数は2枚のピザでお腹いっぱいになる人数まで
    • 人数が多くなる場合は、チームを分割する
  • Infrastructure as a code
    • 2006年から、この考えでやっている。
    • この流れはServerlessへつながる

2009年、Console、ELB、AutoScaling、CloudWatchのリリース

  • 2009年1月にConsole(マネージメントコンソール)をリリース
    • それまで管理者画面はなかった、APIのみで操作
    • プログラマがサーバを立ち上げるものとして開発していた
  • 2009年 ELB, AutoScaling, CloudWatchをリリース
    • 負荷分散、拡張性の自動化へ
  • 負荷分散と拡張性を自動化の仕組み
    • ELBを使いバックエンドのEC2インスタンスのリクエスト数、コネクション数が均等になるように負荷分散
    • CloudWatchとAutoScalingの連携で、過負荷時にも自動でサーバを追加
    • アクセスが増えるような場合にも対応可能、オンプレと異なる

2014年、ECS(Ealstic Container Service)リリース

  • Amazon EC2 Container Service(ECS)
    • スケーラブルなコンテナ管理サービス
    • Dockerコンテナに対応
    • EC2によるクラスタ管理
    • コンテナ管理をあらゆるスケールで
    • 柔軟なコンテナ配置
    • AWS基盤との連携
  • AutoScalingよりもより高速にシステムリソースのスケールが可能
  • コンテナ技術基本構成と課題
    • 使われていないリソースにお金を払っている
    • 解決策として、サーバレスコンピューティング、Lambda
    • 2014年リリース
  • AWS Lambda
    • プログラム実行時間のみで課金
    • サーバを維持するよりも安く、クラウドコンピューティングを使える
    • 柔軟な認可
    • シンプルなリソースモデル
    • ステートレス
    • モニタリングとロギング
    • 詳細はSummitの各セッションで
  • Lambdaの検討項目
    • 既存のアプリケーションは改善が必要
    • 安くなるから採用しようとしても、改修でコストが大きくなることはある
  • Lambdaの事例
    • 日経新聞様、日経電子版
    • EC2と比較して、コストが1/10に

2017年、EKSとFargateのリリース

  • Amazon EKS(Amazon Elastic Container Service for Kubernetes)
  • AWS Fargate
  • KubernetesとAWS
    • Kurbenetesのワークロードの63%はAWSで可動している
    • ECSと同様なことをKubernetesでも実現可能
    • しかしKubernetesでは他のクラウド、オンプレとも行き来ができる
  • Amazon EKS
    • ハイブリッドクラウド対応
    • 高可用性
  • LambdaとFargate
    • 300秒以内の完全ステートレスがLambda
    • 常時起動がFargate
    • システム要件に合わせて、適切なものを選択を
    • Fargateは使い方はLambdaと同じだが、常時起動が可能
  • アプリケーション開発における、AWSの歴史、進化、スピードアップの流れを、Summtiでも感じ取って欲しい

クラウドのデータサイクル

  • オンプレ型と違う
  • IoTと機械学習は一つの流れ
    • データの量が増えている
    • 機械学習の結果を良くするには、データを増やすことが重要
    • 大量のデータを安価に保存、必要なときにデータを取り出す
  • 常時インターネットに接続
  • 大量の構造化、非構造化のデータ
  • 機械学習、ディープラーニング

データレイクの基本コンセプト

  • 中心はAmazon S3
    • イレブン・ナインのデータ堅牢性、自動で容量拡張。
    • 3円/GBの安価な価格帯
    • データを雑多に保存しやすい
  • データを保存する場合は、従来であればデータベース、データウエアハウスに保存
    • ストレージに比べて高価であること、またデータが増えれば遅くなる、などの課題
  • 高いDBなどに保存するまえに、安価なS3に保存して、必要なものをデータベース、データウェアハウスへ
    • 利用できるサービスがAmazon AthenaとAWS Glue
      • データレイクしやすい、ストレージを使いやすくするサービス
      • 必要なときに起動して、起動した分だけ課金する価格モデル
  • Amazon Athena
    • RDBを用いないSQLクエリ実行
    • 必要なデータの取り出し
    • ストレージに雑多に保存したデータを、選別して、DBへ
  • AWS Glue
    • ETL作業
    • サーバレス型のサービス
    • Athenaで取り出したデータをGlueへ
    • その後、Redshift、SageMakerなどへ
      • AWSの推奨するシステム構成
      • より高価な解析や機械学習へ

AWSの機械学習サービス

  • Amazon SageMaker
    • 機械学習が流行っている
    • データサイエンティストの課題
      • サーバのお守り、障害対応に時間が取られている
    • 課題解決のためのサービスがSageMaker
    • Day3のKeynoteで機械学習基盤については詳しく触れる予定、ご興味あれば参加を

まとめ

  • Keynote、3日間のセッションを是非お楽しみください!

まとめ

AWSの12年のまとめということで、Infrastructure as Codeについては2006年のS3、EC2のサービスリリース時の課題解決に向けての考えから、最新のEKSとFargateまでの進化を振り返ることができました。またデータサイクルについては最新の流れであるIoTや機械学習においても、その中心が12年前からあるAmazon S3であることが印象深かったです。

引き続きAWS Summit 2018 Tokyo、Keynoteや各セッションを聴講していきます!