【セッションレポート】 データと AI を統合する Amazon SageMaker Unified Studio の世界 (AWS-13) #AWSSummit

【セッションレポート】 データと AI を統合する Amazon SageMaker Unified Studio の世界 (AWS-13) #AWSSummit

2025 年 6 月 25 日 (水) 11:50 - 12:30
登壇者: 関山 宜孝 氏
Principal Big Data Architect, AWS Analytics services
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社

はじめに

生成 AI への関心が急速に高まる中、多くの企業が直面している課題は AI 活用以前の段階、すなわち「サイロ化」したデータの準備・管理・分析基盤の整備です。本セッションでは、こうした課題を解決するために AWS が発表した新たな統合プラットフォーム Amazon SageMaker Unified Studio の全体像が紹介されました。

AWS-13 タイトル

Amazon SageMaker Unified Studio とは

Amazon SageMaker Unified Studio は、AI 活用に至るまでのあらゆる工程(例: データの探索、抽出からモデル開発、生成 AI の統合、etc...) を一貫した UI 上で操作可能にする IDE です。

特に、以下のようなフェーズを一貫して扱える点が大きな特徴です。

  • 自然言語によるデータ検索
    Amazon Q を用いて、SageMaker Catalog 上のデータセットを自然言語で検索可能になります。例えば、「売上データの最新情報を教えて」と検索すると、対応するテーブルを提案します。

  • SQL クエリの自動生成
    Redshift や S3 内のデータに対して、Amazon Q が自然言語から SQL を生成し、抽出作業を簡単化します。

  • メタデータの自動生成
    データに関するスキーマや説明が自動的に付与され、探索や連携が容易になります。

  • モデル構築とトレーニング
    抽出したデータをもとに、SageMaker Studio 上でレコメンデーションなどの機械学習モデルを構築可能です。

  • 生成 AI との統合活用
    Amazon Bedrock と連携し、モデルの出力をもとにパーソナライズされたコンテンツを生成することができます。

SageMaker の機能群

ワンストップ環境の価値

「ノートブック」 「ETL エディタ」 「生成AI IDE」 などの統合により、データサイエンティスト・アナリスト・開発者が同じインターフェースで共同作業できる環境が実現します。従来は分断されていたツールチェーンが統合されることで、たとえば以下のような効果が期待できます。

  • データパイプラインの効率化
  • チーム間コラボレーションの促進
  • 専門性の壁を下げたアクセス性

感想

Amazon SageMaker Unified Studio は、分断されたデータと AI の間の橋渡しを担う新たなプラットフォームとして、AI 活用における重要な役割を果たしていくと思われます。AWS 全体の分析・生成 AI サービスを統合するハブ的存在として、さまざまな業種・職種で活用できるでしょう。

参考

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