【レポート】AWS Summit Tokyo 2017:Blockchain on AWS -Ethereum Deep Dive with INFURA- #AWSSummit
2017年05月30日(火)〜2017年06月02日(金)の計4日間に渡り、グランドプリンスホテル新高輪 品川プリンスホテル アネックスタワーで行われている『AWS Summit Tokyo 2017』。
当エントリでは2017年06月01日に行われた『Blockchain on AWS -Ethereum Deep Dive with INFURA-』に関する内容をレポートしたいと思います。
セッション概要
当セッションの登壇者及び概要は以下の通り。
Mr. Michael Wuehler
Director of Blockchain Infrastructure,
INFURA (ConsenSys)
スピーカー:
塚田 朗弘氏
アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
技術統括本部 シニアソリューションアーキテクト
セッション概要:
金融領域を超えて大きな注目を集める Blockchain。現在、世界では多くの Ethereum DApps(分散型アプリケーション)開発や大規模な実証実験が AWS 上で行われています。このセッションでは、AWS で Blockchain を扱うための技術情報や事例を紹介します。また、ConsenSys が AWS 上で提供するマネージド Ethereum 基盤サービス INFURA の創業開発者 Michael Wuehler 氏より、AWS 上で Ethereum 基盤を構築する方法や DApps を開発する方法などを解説します。
セッションレポート
塚田さんによるBlockchain on AWS概要
- BlockchainについてのAWSの取り組み
- 現時点でBlockchain as a ServiceのようなものをAWSは提供していないが、AWSへの支援依頼はかなり増えてきている。
- Bank of England事例、re:Invent 2016のセッション
- APNパートナーのpwcが支援
- 大規模な実証実験
- 構成自体は一般的なWebスタックでEthereumノードを高可用なDBレイヤーとして利用
- Dockerも活用
- Coinbase事例、re:Invent 2015のセッション
- AWS re:Invent 2015 | (ARC313) Future Banks Live in the Cloud: Building A Usable Cloud - YouTube
- Bitcoin取引所スタートアップとして
- Kinesisをメッセージ基盤として活用、Pub/Subモデル。
- ブロックチェーンを支えるAWS
- 拡張性、柔軟性を持つAWSサービスの活用
- VPC、Kinesis、Lambda、SecOps(AWS WAF、CloudTrail、IAM)
- Compute : 用途に最適化されたEC2インスタンスタイプ。ハッシュ計算ならC系、GPUとか
- Storage : EBSの高IOPS、汎用、拡張機能
Ethereum Deep Dive with INFURA (Michael氏)
- INFURA :: インフラ :: 基础架构
- なぜロゴのバックにカタカナ?───Michaelに聞いたけど知らないって。
- What is Ethereum?
- OSSの分散ブロックチェーンネットワーク
- Bitcoinのマイニングだけでなく、ネットワーク利用にも充当することができる
- Bitcoinよりも汎用なプラットフォーム
- 他のBitcoin実装との比較。スケーラビリティ、抽象化された開発環境(DApps)
- Why Ethereum?
- Clear Roadmap
- Enterprise Ethereum
- Developer Community
- Smart Contract
- Smart Contracts
- お金やコンテンツ、資産、株など取引を容易にするコンピュータコード
- ConsenSys(Michael氏の会社)の紹介
- Ethereumの開発支援、開発ツールの提供や各言語のライブラリ開発
- Blockchain Solution Architecture
- クラウドインフラの上にP2Pでブロックチェーン基盤を構築
- ConsenSysのグローバル展開、日本ではSmart Contract Japan、リクルートと協力
- DAppの開発
- フロントは従来のWeアプリなど、バックエンドがブロックチェーン基盤になる。
- ラップトップでの開発は非現実的
- 他のノードとの同期やネットワーク経由の攻撃リスクなど
- Cloud VM(EC2)はどう?同期やコストに課題
- INFURAの紹介
- ブロックチェーン基盤 as a Service
- INFURAの機能
- Security
- Stability
- Fault Tolerance
- Scalability
- Worldwide Peering
- アーキテクチャ
- ブーメラン型
- IPFSはストレージレイヤー、S3やEBSと連携
- AWSの様々なサービスを活用
- ユースケース
- ログファイル分析 日次8億件
- 無制限に保存
- Docker, Fluentd, S3,
- CloudWatch EventsからLambdaを発火し、ログを処理
- RDS、Supersetで分析
- Ethereumノードのデプロイ
- ステートフル、Block sync
- cloud-initのユーザーデータで初期構成、Block syncを開始
- CloudWatchメトリクスで同期状態やメトリクスを監視
- Tough Spotを検出してIOPSの動的変更、同期が終わったらIOPSを小さくする
まとめ
BlockchainとEthereumの基本的な解説とそれを提供するINFURAサービスがAWSをどう活用しているのか解説いただきました。Ethereumノードのデプロイ周りやそのあとのリソースの最適化の仕組みを、様々なAWSサービスを組み合わせて実現されていました。