新規事業をAIで事前に仮説検証してみた 〜事業企画担当者のためAIアプローチ〜

新規事業をAIで事前に仮説検証してみた 〜事業企画担当者のためAIアプローチ〜

こんにちは。リテールアプリ共創部で事業企画を担当しているかめだです。

https://classmethod.jp/news/20250729-tsumiki/

先日、tsumikiというClaude CodeのAI支援型テスト駆動開発フレームワークがリリースされましたね。

このTDDという概念を勉強していて、「小さく分けること」の大切さを学びました。新規事業もステップを踏みながら検証、ピボットを繰り返すので、同じようなアプローチができるのではないかと考えてみました。

なぜ事業企画にAI支援フレームワークが必要なのか

新規事業の成功率は約10%と言われています。その主な原因は以下の通りです。

  1. 顧客課題の誤解 - 自分が解決したい課題と顧客が抱える課題の乖離
  2. 検証不足 - 仮説を立てたまま実装に走ってしまう
  3. バイアス - 確証バイアスによる客観性の欠如
  4. リソース不足 - 限られた時間と予算での検証

特にBtoBtoCプラットフォームビジネスでは、企業側と消費者側の両方の課題を同時に解決する必要があり、検証の複雑さが増します。

作ったもの:BizDev-step - AI支援型事業開発フレームワーク

ソフトウェアを提供する新規事業のプロセスはものすごく単純化すると以下の流れになります。

    CPF(Customer Problem Fit) - 特定したユーザーに課題はあるか
    ↓
    PSF(Problem Solution Fit) - 解決策で課題は解決できるか
    ↓
    SPF(Solution Product Fit) - 具体的プロダクトが解決策となりうるか
    ↓
    プロダクト開発・市場投入

顧客の課題からソリューションまでを見極めるためのAI支援型事業開発フレームワーク「BizDev-step」を作ってみました。

https://github.com/kamedashinichi/bizdev-step

BizDev-stepの3ステップ検証プロセス

1. CPFフェーズ - 顧客課題適合性の検証

事業アイデアを簡単に入力するだけで、AIがルールに沿って検証を開始します。

bizdev-cpf.md

# プロンプト例
# 事業領域:フィットネス・ヘルスケア
# プラットフォーム利用企業(B):小規模ジム・個人トレーナー・新規開業フィットネス
# 最終消費者(C):20-30代会社員・運動習慣を始めたい人・継続困難な人
# 企業側の課題:会員数増加困難・設備稼働率低下・退会率高い・差別化困難
# 消費者側の課題:ジム選び迷い・継続モチベーション維持困難・時間調整・効果実感できない
# 初期仮説:AI駆動パーソナル化トレーニング推薦で継続率向上
CPFフェーズで自動生成される成果物
BtoBtoCモデルの初期仮説構造化
企業側と消費者側の詳細ペルソナ作成
企業向け・消費者向けのエンパシーマップの作成
企業向け・消費者向けのカスタマージャーニーの作成
企業向け・消費者向けインタビュースクリプト作成
両セグメントのインタビュー実施(各5名をシミュレーション)

CPFフェーズを実行した分析結果例は下記の通り。

CPF分析結果とスコアリング(100点満点)

CPF検証統合レポート

AI駆動パーソナル化トレーニング推薦プラットフォーム「FitMatch」


エグゼクティブサマリー

事業概要

  • 事業領域: フィットネス・ヘルスケア
  • モデル: BtoBtoCプラットフォーム
  • ターゲット企業: 小規模ジム・個人トレーナー・新規開業フィットネス
  • ターゲット消費者: 20-30代会社員・運動習慣継続困難者
  • コア仮説: AI駆動パーソナル化トレーニング推薦で継続率向上

CPF検証結果サマリー

セグメント CPFスコア 判定 主要課題
企業側 87/100点 合格 新規獲得・継続率向上・運営効率化
消費者側 79/100点 合格 継続困難・選択迷い・時間制約
統合評価 84/100点 PSF進行 BtoBtoCモデル特有の課題

判定基準: 80点以上→PSF進行 / 60-79点→改善後再検証 / 60点未満→ピボット


1. 初期仮説(BtoBtoCモデル)

プラットフォーム利用企業(Bセグメント)

  • セグメント: 小規模ジム(50-300名)・個人トレーナー・新規開業フィットネス
  • 主要課題: 会員数増加困難・設備稼働率低下・退会率高・差別化困難
  • 現在の代替手段: 従来型のマーケティング・手動の顧客管理
  • 推定市場規模: 全国15,000事業者(小規模ジム5,000・個人トレーナー8,000・新規開業2,000)

最終消費者(Cセグメント)

  • セグメント: 20-30代会社員・運動習慣を始めたい人・継続困難者
  • 主要課題: ジム選び迷い・継続モチベーション維持困難・時間調整・効果実感困難
  • 現在の代替手段: 自己判断でのジム選び・YouTubeトレーニング・サプリメント
  • 推定市場規模: 首都圏300万人(潜在ターゲット)

プラットフォーム仮説

  • 提供価値: AI駆動の最適マッチング・継続サポート・データ分析
  • ネットワーク効果: 参加者増加→データ蓄積→精度向上→価値向上
  • マネタイゼーション: 企業月額(10-40万円)・消費者月額(3,000-10,000円)
  • 最大リスク: チキンエッグ問題・AI精度不足・大手競合参入

2. 詳細ペルソナ分析

企業側ペルソナ検証結果

ペルソナA:小規模ジム経営者(田中健一・45歳)

検証結果: 【仮説通り/一部修正/大幅修正】

  • 経営課題: 新規獲得コスト3→5万円上昇・継続率70%→65%低下 ✓
  • 技術導入姿勢: 慎重派・効果実証重視・ITリテラシー不安 ✓
  • 意思決定: 家族相談必要・段階的導入希望・ROI明確化必須 ✓
  • 修正点: 【実際と異なった点があれば記載】

ペルソナB:個人トレーナー(佐藤美香・32歳)

検証結果: 【仮説通り/一部修正/大幅修正】

  • 事業課題: 収入不安定・新規獲得困難・差別化の必要性 ✓
  • 技術活用: 積極的・差別化手段として期待・効率化重視 ✓
  • 投資判断: 月5万円以内・効果あれば継続・短期回収希望 ✓
  • 修正点: 【実際と異なった点があれば記載】

ペルソナC:新規開業フィットネス(山田裕太・29歳)

検証結果: 【仮説通り/一部修正/大幅修正】

  • 経営状況: 目標未達(180/300名)・認知度不足・競合脅威 ✓
  • 技術導入: 非常に積極的・自動化重視・スピード重視 ✓
  • 投資基準: ROI明確・機会損失回避・迅速導入希望 ✓
  • 修正点: 【実際と異なった点があれば記載】

消費者側ペルソナ検証結果

ペルソナA:運動習慣始めたい会社員(鈴木恵子・28歳)

検証結果: 【仮説通り/一部修正/大幅修正】

  • 課題認識: 体型変化への不安・健康診断での指摘・時間制約 ✓
  • 継続困難: 過去3回の挫折・一人では続かない・効果実感困難 ✓
  • 選択困難: 情報過多・比較検討困難・失敗リスク不安 ✓
  • 修正点: 【実際と異なった点があれば記載】

ペルソナB:継続困難経験者(高橋大輔・33歳)

検証結果: 【仮説通り/一部修正/大幅修正】

  • 挫折経験: 3回のジム退会・意志の弱さへの自己不信・家族への罪悪感 ✓
  • 継続阻害: 仕事忙しさ・モチベーション低下・孤独感 ✓
  • 再チャレンジ: サポート重視・効果保証希望・段階的アプローチ ✓
  • 修正点: 【実際と異なった点があれば記載】

ペルソナC:時間制約管理職(田村智子・31歳)

検証結果: 【仮説通り/一部修正/大幅修正】

  • 時間制約: 平日22時以降・休日も仕事・スケジュール不安定 ✓
  • 品質志向: 高品質サービス・時短効果・プライバシー重視 ✓
  • 投資意欲: 価格感度低・効果あれば高額OK・プレミアム志向 ✓
  • 修正点: 【実際と異なった点があれば記載】

3. インタビュー実施結果

企業側インタビュー結果(5名実施)

インタビュー対象者

属性 年齢 事業内容 規模 主要課題
A氏 45歳 小規模ジム 280名 継続率低下・競合圧力
B氏 32歳 個人トレーナー 個人 収入不安定・差別化
C氏 29歳 24時間ジム 180名 会員数未達・認知不足
D氏 38歳 スタジオ経営 150名 設備稼働率・人件費
E氏 41歳 パーソナルジム 80名 新規獲得・単価維持

主要発見事項

共通課題(5名中5名)

  • ✅ 新規顧客獲得コスト上昇・獲得困難
  • ✅ 既存顧客継続率低下・退会率増加
  • ✅ 競合他社との差別化困難・価格競争

部分的課題(5名中3-4名)

  • ⚠️ デジタル化の必要性認識・導入への不安
  • ⚠️ 運営効率化・人件費削減の必要性
  • ⚠️ データ活用・分析の重要性理解

重要な発言(代表例)

「デジタル化は必要だが、ROIが3ヶ月で見えないと上に説明できない」(A氏)
「新しいことより、今のお客さんを大切にしたい気持ちが強い」(B氏)
「技術的に面白くても、売上に直結しないと厳しい」(C氏)

課題評価スコアリング

評価項目 スコア 根拠
課題の普遍性 【XX/25点】 5名中の該当者数・業界共通性
課題の深刻度 【XX/25点】 事業存続への影響度・緊急性
既存解決策への不満 【XX/25点】 現状対策の満足度・限界認識
支払い意欲 【XX/25点】 投資予算・ROI期待・導入意向
企業側小計 【XX/100点】

消費者側インタビュー結果(5名実施)

インタビュー対象者

属性 年齢 職業 運動経験 主要課題
F氏 28歳 事務職 ジム挫折2回 継続困難・選択迷い
G氏 33歳 営業職 ジム挫折3回 時間調整・罪悪感
H氏 31歳 コンサル 運動経験なし 時間不足・効率重視
I氏 29歳 エンジニア ヨガ経験あり モチベーション維持
J氏 34歳 マーケティング ジム継続中 効果実感・コスパ

主要発見事項

共通課題(5名中5名)

  • ✅ 時間制約・スケジュール調整困難
  • ✅ 継続モチベーション維持の困難
  • ✅ 一人での運動継続への不安・孤独感

部分的課題(5名中3-4名)

  • ⚠️ ジム・サービス選択時の迷い・情報過多
  • ⚠️ 効果実感までの時間・不安
  • ⚠️ 価格負担・コストパフォーマンス

重要な発言(代表例)

「新しいもの試すのは面倒くさい。友達が使って良いって言ったら考える」(F氏)
「家族にお金使いたいので、自分のものは我慢する」(G氏)
「効果が確実でないと、時間がもったいない」(H氏)

課題評価スコアリング

評価項目 スコア 根拠
課題の普遍性 【XX/25点】 5名中の該当者数・世代共通性
課題の深刻度 【XX/25点】 生活への影響度・解決の緊急性
既存解決策への不満 【XX/25点】 現在の対処法・満足度
支払い意欲 【XX/25点】 月額予算・価格感度・継続意向
消費者側小計 【XX/100点】

4. CPF統合分析(BtoBtoCモデル)

BtoBtoCプラットフォーム特有の課題分析

二重の価値提供課題

企業側期待: 会員増加・継続率向上・運営効率化・競合差別化
消費者側期待: 最適選択・継続支援・効果保証・時間効率化
課題: 双方の期待を同時に満たす複雑性・開発・運用コストの増大

チキンエッグ問題の現実性

企業視点: 「消費者がいないサービスに投資できない」
消費者視点: 「選択肢の少ないプラットフォームは魅力不足」
対策の有効性: 企業先行戦略の実現可能性・初期投資の必要性

価格設定・収益化の困難

企業側負担: 月額10-40万円の投資判断ハードル
消費者側負担: 月額3,000-10,000円の継続支払い意欲
収益性: 初期段階での黒字化困難・長期投資回収の必要性

統合CPFスコア算出

BtoBtoCモデル総合評価算式

統合CPFスコア = (企業側スコア × 0.6)+(消費者側スコア × 0.4)
※ 企業側を重み付け(先行獲得・収益主体のため)

統合評価結果

セグメント 個別スコア 重み付け 貢献度
企業側CPF 【XX/100点】 0.6 【XX点】
消費者側CPF 【XX/100点】 0.4 【XX点】
BtoBtoC統合 【XX/100点】 1.0 【XX点】

5. 改善提案・Next Steps

CPFスコア別対応策

80点以上の場合:PSFフェーズ進行

実行計画

  • PSF検証準備(Product-Solution Fit)
  • MVP開発・技術検証開始
  • パイロット企業・ユーザー獲得開始
  • 資金調達・チーム拡充検討

60-79点の場合:改善後再検証

重点改善領域

  1. 企業価値の明確化: より具体的ROI提示・導入事例強化
  2. 消費者ニーズ精緻化: ペインポイント深掘り・価値提案修正
  3. プラットフォーム設計最適化: チキンエッグ問題解決策強化

再検証計画

  • 追加インタビュー実施(各側2名)
  • 競合分析・市場調査深化
  • 価値提案・ビジネスモデル修正
  • 3ヶ月後の再CPF検証実施

60点未満の場合:ピボット検討

根本課題の特定

  • 市場ニーズの根本的不適合
  • ターゲットセグメントの見直し
  • ビジネスモデルの抜本的変更
  • 事業領域の転換検討

具体的改善アクション

企業側改善アクション(優先度順)

  1. ROI実証データ作成: 他業界成功事例・効果予測モデル
  2. 段階的導入プラン: 低リスク導入・段階的機能拡張
  3. 業界専門性強化: フィットネス業界特化・専門用語対応
  4. サポート体制充実: 導入・運用・効果測定の手厚いサポート

消費者側改善アクション(優先度順)

  1. 継続支援強化: AI+人間の複合サポート・モチベーション科学活用
  2. 選択支援改善: より精緻な診断・マッチング精度向上
  3. コミュニティ機能: 同じ目標の仲間づくり・相互励ましシステム
  4. 価格戦略見直し: フリーミアム・段階課金・成果連動型価格

BtoBtoCモデル最適化

  1. 企業先行戦略精緻化: パイロット企業選定・成功事例作り
  2. ネットワーク効果設計: データ蓄積・価値向上の仕組み強化
  3. 収益モデル最適化: 持続可能性・成長性の両立検討

6. 結論・推奨事項

CPF検証結果サマリー

  • 企業側CPF: 【XX点】- 【判定・課題】
  • 消費者側CPF: 【XX点】- 【判定・課題】
  • 統合CPF: 【XX点】- 【判定】

推奨Next Action

CPFスコア80点以上の場合
PSFフェーズ進行 - Product-Solution Fit検証開始

CPFスコア60-79点の場合
🔄 改善後再検証 - 3ヶ月の集中改善期間

CPFスコア60点未満の場合
⚠️ ピボット検討 - 事業アイデアの根本的見直し

成功要因・リスク要因

成功要因

  • 企業・消費者双方の明確な課題存在
  • AI技術による差別化可能性
  • フィットネス市場の成長性

リスク要因

  • BtoBtoCモデルの複雑性・実行困難
  • 大手競合の参入可能性
  • AI精度・効果の不確実性

最終推奨

【80点以上】PSFフェーズ進行 - 次のコマンド: @bizdev-psf.md
【60-79点】改善施策実行 - 改善後にCPF再検証
【60点未満】ピボット検討 - 事業アイデア根本見直し


付録

A. インタビューログ詳細

  • 企業側インタビュー記録(5名分)
  • 消費者側インタビュー記録(5名分)
  • 観察メモ・感情記録

B. 分析データ

  • ペインポイント頻度分析
  • 価格感度調査結果
  • 競合比較表

C. 改善施策詳細

  • 10項目の改善施策リスト
  • 実行優先度・期間・担当
  • 効果測定指標・方法

レポート作成日: 2025-08-08
次回更新予定: CPF再検証実施後
作成者: CPF検証チーム

CPFフェーズでは、まず詳細なペルソナ(理想的な顧客像)をAIで設定し、そのペルソナに近い特徴を持つユーザー像をAIで5名分作成します。次に、これらのユーザーに対してAIがインタビューを行い、実際にその課題が存在するかどうかを検証します。

インタビューの結果や得られたインサイトをもとに、AIが総合的にスコアリングを行います。80点以上なら次のステップへ進み、60〜79点の場合は顧客像や課題を少し修正して再検証、59点以下なら大きく方向転換(ピボット)して再チャレンジする、という流れです。

AI同士のインタビューなので現実の確度は高くありませんが、改善を重ねることで顧客像や課題の内容はより具体的・明確になっていきます。

また、インタビュースクリプトも自動で作成するため、実際に人間が定性調査を行う際にもそのまま活用できます。各ユーザーのインタビュー結果も出力されますが、全て読むのは大変なので、スコアリングまでの要点をまとめた要約(marp形式)も自動で出力され、全体の流れやポイントを簡単に把握できるようになっています。

CPFスコア80点以上で次のフェーズに進みます。

2. PSFフェーズ - 課題解決適合性の検証

CPFフェーズで固めた顧客と課題に合わせて、解決策を考えて適合性を検証します。

PSFフェーズで自動生成される成果物
BtoBtoCプラットフォームソリューション仮説構築
企業側・消費者側の継続ユーザー像(CPFから継続、各5名)
スクリーニング設問付きPSFインタビュースクリプト作成
両セグメントのPSFインタビュー実施(各5名をシミュレーション)
プラットフォーム統合PSF分析とスコアリング(100点満点)
PSFキャンバス作成(BtoBtoC改訂版)
V0プロトタイプデモ作成のためのプロンプト

PSFフェーズを実行した分析結果例は下記の通り。

PSF分析結果とスコアリング(100点満点)

PSF検証統合レポート

FitConnect - Problem-Solution Fit検証結果の統合分析


エグゼクティブサマリー

検証結果

  • PSF総合スコア: 83.1/100点(合格)✅
  • 企業側PSFスコア: 82.6/100点(合格)
  • 消費者側PSFスコア: 83.8/100点(合格)
  • 判定結果: Product-Market Fitフェーズ進行可能

実施した検証

  1. 企業側インタビュー: 5名(小規模ジム経営者・個人トレーナー・24時間ジム・ヨガスタジオ・パーソナルジム)
  2. 消費者側インタビュー: 5名(20-30代会社員・コンサル・エンジニア・マーケター)
  3. ソリューション評価: 機能・価格・継続性・推薦性の4軸での総合評価

次のステップ

Product-Market Fitフェーズへ進行 - MVP開発・パイロット顧客獲得開始


1. 提案ソリューション概要

FitConnect - AI駆動フィットネス継続支援プラットフォーム

  • Vision: フィットネス継続の科学的支援により、健康寿命延伸と事業者持続成長を実現
  • Mission: AI技術と行動科学の融合で、個人最適化された継続可能なフィットネス体験を提供

主要機能

  • AI個人最適化エンジン: 生体・行動・心理データによる個人専用トレーニングプラン
  • 科学的継続支援システム: 行動科学ベースの21日間習慣形成プログラム
  • 事業者支援ダッシュボード: 会員継続率予測・退会リスクアラート・ROI測定
  • 新規獲得支援システム: 精密マッチング・ターゲット広告配信・成功事例共有

価格体系

企業向け(主要収益源)

  • Starter Plan: 月額98,000円(100名まで)
  • Professional Plan: 月額198,000円(300名まで)
  • Enterprise Plan: 月額398,000円(無制限)
  • 3ヶ月無料トライアル: 効果実証後の本格導入

消費者向け(補完収益)

  • Basic: 無料(基本記録・コミュニティ参加)
  • Premium: 月額2,980円(AI最適化・専門家相談)
  • Coach: 月額5,980円(パーソナルコーチング)

2. PSF検証結果詳細

統合PSFスコア算出

統合PSFスコア = (企業側 × 0.6) + (消費者側 × 0.4)
                = (82.6 × 0.6) + (83.8 × 0.4)
                = 49.56 + 33.52
                = 83.1点

CPFからの成長比較

フェーズ 企業側 消費者側 統合スコア
CPF検証 87点 79点 84.0点
PSF検証 82.6点 83.8点 83.1点
変化 -4.4点 +4.8点 -0.9点

分析: 企業側で若干の慎重化が見られたが、消費者側で大幅改善。全体として80点以上を維持し、PSF成立を確認。


3. 企業側PSF分析(82.6点)

カテゴリ別スコア詳細

カテゴリ 平均点 満点 達成率
ソリューション受容性 21.4 25 85.6%
投資意欲・導入意向 20.8 25 83.2%
実現可能性・運用適合性 20.0 25 80.0%
推薦・拡散意向 20.4 25 81.6%

個人別評価結果

佐藤美香氏(個人トレーナー・32歳): 97点 ⭐⭐⭐⭐⭐

評価理由: 技術活用積極性・差別化ニーズ・高い投資意欲

「精密マッチング機能で、私の特徴を理解してくれる顧客とつながりたい」
「月15万円なら投資する。今の広告費と変わらないし、効果的なら安い」

山田裕太氏(24時間ジム・29歳): 97点 ⭐⭐⭐⭐⭐

評価理由: 革新性・効率化ニーズ・危機感による高投資意欲

「まさに求めていた機能。24時間運営でも個人サポートできる」
「月25万円でも投資する。このままだと競合に負ける」

田中健一氏(小規模ジム・45歳): 84点 ⭐⭐⭐⭐

評価理由: CPF継続者として安定評価・段階的導入希望

「会員継続予測機能が一番興味深い。退会される理由が分からず後手に回っている」
「3ヶ月無料なら絶対試したい。効果が数字で見えれば継続する」

高橋雄一氏(パーソナルジム・41歳): 78点 ⭐⭐⭐

評価理由: 品質重視・条件付き導入検討

「データ活用への期待があるが、中途半端な提案なら使わない」
「月12万円程度なら、顧客満足度が上がれば回収できる」

鈴木久美子氏(ヨガスタジオ・38歳): 57点 ⭐⭐

評価理由: 業界特性不適合・技術への懐疑・慎重姿勢

「ヨガにAIがどこまで有効かは疑問。人とのつながりが大切な業界」
「過去にシステム導入で失敗。小規模でテストしたい」

企業側成功要因

  1. ROI算出可能性: 継続率向上による具体的収益効果の理解
  2. 無料トライアル効果: 3ヶ月無料によるリスク軽減
  3. 業界課題への適合: 新規獲得・継続率の共通課題解決

企業側改善課題

  1. 業界特性への配慮: ヨガ等の精神性重視業界への適用課題
  2. IT不安の解消: 導入・運用サポートの重要性
  3. 価格体系の柔軟性: 小規模事業者向けプランの必要性

4. 消費者側PSF分析(83.8点)

カテゴリ別スコア詳細

カテゴリ 平均点 満点 達成率
継続支援機能の評価 22.2 25 88.8%
利用意向・継続意欲 21.0 25 84.0%
価格受容性・支払意欲 20.4 25 81.6%
推薦・拡散意向 20.2 25 80.8%

個人別評価結果

田村智子氏(コンサル・31歳): 99点 ⭐⭐⭐⭐⭐

評価理由: 時短重視・高所得・品質志向・完全適合

「15分で最大効果の提案は、まさに求めていたもの」
「月5,980円のコーチプランは、パーソナルトレーナーより安い」

高橋大輔氏(営業職・33歳): 86点 ⭐⭐⭐⭐

評価理由: 継続困難経験・サポート重視・効果保証への期待

「過去の挫折理由を分析して改善提案をくれるのは面白い」
「効果が保証されるなら月1万円くらいは家族に説明できる」

佐々木麻衣氏(マーケティング・34歳): 86点 ⭐⭐⭐⭐

評価理由: コミュニティ重視・マーケ視点での評価・推薦意向

「仲間とつながれる機能が一番魅力的。ヨガスタジオみたいなコミュニティ感」
「サービス設計がよく考えられている。ユーザー心理を理解している」

鈴木恵子氏(事務職・28歳): 75点 ⭐⭐⭐

評価理由: 価格感度・継続への不安・条件付き前向き

「AIが私の性格を理解して提案してくれるなら、続けられるかも」
「月2,980円なら試してみたいが、3ヶ月で効果が見えなければ解約」

渡辺真司氏(エンジニア・29歳): 73点 ⭐⭐⭐

評価理由: 技術への興味はあるが慎重・透明性重視

「AI個人最適化は面白いが、アルゴリズムの透明性が気になる」
「Premium(2,980円)なら試してみる価値がある」

消費者側成功要因

  1. 個人最適化への期待: AI技術による個別対応への強い関心
  2. 価格競争力: 既存サービス比較での納得感
  3. コミュニティ機能: 一人では続かない課題の解決策

消費者側改善課題

  1. AI説明の充実: アルゴリズム透明性・精度の説明不足
  2. プライバシー対策: データ管理・セキュリティ方針の明示
  3. 早期効果実感: 1-2週間での小さな変化の可視化

5. BtoBtoCモデル特有の検証結果

チキンエッグ問題の解決可能性

企業先行戦略の有効性確認

  • 高意欲企業の存在: 佐藤氏・山田氏のような革新的事業者97点の高評価
  • 無料トライアルの効果: リスク軽減による初期導入ハードル低下
  • 段階的成長の現実性: 成功事例創出による拡散効果期待

双方向価値創出の実現性

  • 企業メリットの明確化: ROI算出可能な継続率向上・新規獲得支援
  • 消費者メリットの共感: 個人最適化・継続支援への高い期待
  • 相互依存関係の構築: データ蓄積による精度向上の循環

収益モデルの妥当性検証

企業向け課金の受容性

  • 価格帯の適正性: 月10-25万円での高い投資意欲確認
  • ROI期待の現実性: 継続率5%向上で年間200万円効果の理解
  • 段階的プランの要望: 小規模事業者向け5-10万円プランの必要性

消費者向け課金の競争力

  • Premium(2,980円): 高い価格適正性評価・ジム比較優位
  • Coach(5,980円): パーソナル比較での競争力・高所得層の受容
  • 無料プランの戦略性: 利用ハードル低下・段階的アップグレード誘導

6. セグメント別適合性評価

高適合セグメント(90点以上)

企業側

  • 個人トレーナー: 技術活用積極性・差別化ニーズ・投資回収期待
  • 新規開業24時間ジム: 革新性・効率化ニーズ・危機感による投資意欲

消費者側

  • 高所得・時短重視層: 価格感度低・効率重視・品質志向

中適合セグメント(80-89点)

企業側

  • 小規模ジム経営者: 慎重だが課題認識明確・段階導入希望

消費者側

  • 継続困難・サポート重視層: 過去挫折による強い課題認識
  • コミュニティ重視層: 仲間・つながり重視・情報拡散力

要改善セグメント(60-79点)

企業側

  • パーソナルジム: 品質重視・高額サービス既提供により差別化困難
  • ヨガスタジオ: 精神性重視・顧客層の技術受容性低・業界特性不適合

消費者側

  • 価格感度・慎重層: 経済的制約・効果への懐疑
  • 技術重視・懐疑層: AI技術への理解は高いが現実性に懐疑

7. 主要発見事項・洞察

予想通りの結果

  1. 個人トレーナーの高評価: 差別化ニーズと技術活用意欲の一致
  2. 高所得層の価格受容性: 品質重視・時短ニーズによる高い支払意欲
  3. 継続困難層の期待: 過去失敗経験による強い解決ニーズ

予想外の発見

  1. 新規開業ジムの積極性: 危機感による予想以上の投資意欲
  2. ヨガスタジオの低評価: 業界特性による技術受容の困難
  3. エンジニアの慎重姿勢: 技術理解があるからこその現実的評価

重要な示唆

  1. セグメント戦略の重要性: 画一的アプローチでは限界
  2. 業界特性への配慮: 技術先行では受け入れられない領域の存在
  3. 段階的導入の効果: リスク軽減による導入促進

8. 改善提案・推奨事項

高優先度改善項目

  1. 業界別カスタマイズ: ヨガ・ピラティス特化機能の開発
  2. 導入支援強化: IT不安解消のための手厚いサポート体制
  3. AI説明の充実: アルゴリズム透明性・精度の分かりやすい説明
  4. プライバシー対策強化: データ管理・セキュリティ方針の明示

中優先度改善項目

  1. 価格プラン見直し: 月額5-10万円の小規模事業者向けプラン追加
  2. 早期効果実感: 1-2週間での小さな変化の可視化
  3. コミュニティ機能強化: 仲間づくり・相互励ましシステム

戦略的推奨事項

  1. 企業先行戦略: 高意欲セグメント(個人トレーナー・新規開業)から開始
  2. 成功事例創出: パイロット企業での効果実証・ケーススタディ作成
  3. 段階的市場浸透: セグメント別アプローチによる着実な拡大

9. リスク評価・対策

主要リスク要因

  1. AI技術への過度な期待: 現実とのギャップによる失望
  2. 業界保守性: 特定セグメントでの受容困難
  3. 競合参入: 大手企業の類似サービス投入

対策方針

  1. 現実的期待値設定: AI+人間のハイブリッド訴求
  2. セグメント集中: 受容性の高いセグメントへの集中投資
  3. 先行者利益確保: 特許・データ・パートナーシップによる差別化

10. Next Action・フェーズ移行

PSF成功基準達成確認

PSF統合スコア83.1点: 80点以上の基準クリア
企業側82.6点: 合格基準達成
消費者側83.8点: 合格基準達成

Product-Market Fit フェーズへの進行決定

進行条件クリア根拠

  1. ソリューション適合性確認: 両セグメントでのソリューション受容・価値認識
  2. 市場需要の確認: 投資意欲・利用意向の具体的確認
  3. 実現可能性の検証: 技術・運用面での実装可能性確認
  4. 収益性の検証: 価格受容性・収益モデルの妥当性確認

PMFフェーズでの重点課題

  1. MVP開発・技術検証: 核心機能の実装・効果検証
  2. パイロット顧客獲得: 高意欲セグメントでの実証実験
  3. 市場浸透戦略: セグメント別アプローチの実行
  4. 改善サイクル確立: ユーザーフィードバック基盤構築

結論

FitConnectはPSF83.1点を獲得し、Problem-Solution Fitを達成しました。企業側・消費者側双方でソリューションの価値が認められ、特に個人トレーナー・新規開業ジム・高所得消費者層での高い評価を得ています。

BtoBtoCプラットフォームとしての複雑な課題も、企業先行戦略と段階的導入により解決可能性を確認しました。

次フェーズ: Product-Market FitフェーズでのMVP開発・パイロット実証を通じて、市場での実際の成功を目指します。


レポート作成日: 2025-08-08
次回更新予定: PMF検証実施後
作成者: PSF検証チーム

ここでもAIによるユーザー生成、インタビュー、改善を重ねます。
PSFスコア80点で終了となります。
終了後に、詳細なレポートが出力されます。

3. SPFフェーズ - 解決策の具体化

V0でPSFフェーズで出力されたプロンプトを用いてプロトタイプを開発します。

顧客・課題・解決策の具体イメージが揃いましたので、提案書(仮)が作成できます!

実際の使用例

実際に先程書いたフィットネスで試してみた例を実行した結果をご紹介します。

bizdev-stepを経て精緻化された顧客と課題と解決策

【企業側ペルソナ】

  • 小規模ジム経営者
  • 個人トレーナー
  • 新規開業フィットネスオーナー

【企業側主要課題】

  • 新規顧客獲得コストの上昇・獲得困難
  • 既存顧客の継続率低下・退会率増加
  • 競合との差別化困難・価格競争激化
  • デジタル化・AI導入への不安とROI要件

【消費者側ペルソナ】

  • 運動習慣を始めたい会社員
  • 継続困難経験者
  • 時間制約のある管理職

【消費者側主要課題】

  • ジム選びや継続モチベーションの維持が困難
  • 過去の挫折経験・孤独感・効果実感の難しさ
  • 時間制約・高品質サービス志向・価格感度

【解決策】

  • AI駆動のパーソナライズトレーニング推薦と継続支援
  • 企業向けにはROI明確化・段階的導入プラン・業界特化サポート
  • 消費者向けには継続モチベーション支援・最適マッチング・コミュニティ機能
  • BtoBtoCモデルでネットワーク効果と収益性を両立

解決策をV0で生成した消費者向けUIイメージ

appimage

検証結果
AIによるCPFスコアは企業側87点、消費者側79点、統合スコア84点という結果となりました。
企業側では「会員継続率の向上」や「新規顧客獲得」が主要課題として明確化され、消費者側では「継続支援機能」や「個人最適化」への期待が強く確認されました。

PSFフェーズでは、企業側82.6点、消費者側83.8点、統合スコア83.1点となり、Product-Market Fitフェーズへの進行が可能と判定されました。
企業側では「ROI算出可能性」や「無料トライアル効果」が高評価につながり、消費者側では「時短・品質志向層」や「継続困難層」で特に高い受容性が見られました。一方で、ヨガスタジオ等の業界特性やIT不安への配慮、小規模事業者向けプランの必要性など、今後の改善課題も明確になりました。

事業企画担当者にとっての価値

AIアプローチを活用することで、バイアスを排除した検証手法と定量的なスコアリングで客観的な評価が可能となり、顧客情報や課題に対して多角的な視点で精緻化できます。
また、AI同士の複数パターンのインタビューシミュレーションを通じて様々な視点からの検証も行えます。

TSUMIKIのように小さいタスクにすることで、長大な結果を一気に出すプロンプトに比べて、精度や粒度も高まっています。

さらに、実際に使えるインタビュースクリプトが自動生成され、Marp形式の要点サマリーやV0プロトタイプデモも出力されるため、すぐに実践で活用できる点も大きな価値になると思います。

ただ、気をつけなければいけないのは、AIで簡単に新規事業ができるわけではないことです。
検証の段階では客観的なデータを重視して慎重に進めることが重要です。
AIが生成したインタビュースクリプトは実際の定性調査でも活用でき、そこに一次情報を追加することで検証の精度をさらに高めることができます。チームで取り組む場合は、客観的な判断基準をもとに合意形成を図り、役割分担することでより効果的にプロジェクトを進められます。

おわりに

最初のふわっとした課題からプロダクトまで進めることができていますが、もちろんこれはAIが欲しいと思ったものでしかありません。

しかし、こんな感じで検証は進むんだろうなという概要を理解し、出力されたインタビュースクリプトを使って実際にインタビューを実施し、一次情報を追加していけば、顧客課題にマッチしたプロダクトを開発できると思います。

BizDev-stepフレームワークの最大の価値は、事業企画担当者が「AIによる高速検証プロセス」を身につけられることです。

新規事業の成功率向上に向けて、ぜひ一度お試しください!
おつかめ!

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