マネージャーがClaude Codeで自分専用のブログ作成AIエージェントつくってみた

マネージャーがClaude Codeで自分専用のブログ作成AIエージェントつくってみた

Claude CodeのCLAUDE.mdとトンマナ分析を活用して、「自分らしい」文体でブログを書いてくれるAIエージェントを作りました。プロジェクト構成と設計のポイントを紹介します。
2026.03.27

どうも、産業支援グループ小売流通ソリューション部の髙野です。

マネージャーになってから、めっきりコードを書く時間が減りました。それでも技術的なアウトプットは続けたい……ということで、「自分らしい文体の」ブログ執筆を支援してくれる自分専用のAIエージェントを作ってみました。

マネージャーこそアウトプットが重要(でも時間がない)

マネージャーになって4年以上経ちますが、技術ブログの執筆は私にとって重要な活動の一つです。

  • チームで得た知見を社外に還元する
  • 自分の思考を整理し言語化する
  • 採用やブランディングにも貢献する

でも正直なところ、「書きたいネタはあるのに時間が取れない」という状況が続いていました。

そこで思ったわけです。

「AIエージェントに 自分らしいブログ を書いてもらえばいいのでは?」

……おそらく誰もが思ったことがあって、少なくない人がすでに実践しているであろうことは百も承知です!

AIに丸投げすることのリスク

「生成AIにブログを書かせること」、それ自体は簡単です。Claude、ChatGPT、GeminiなどのAIチャットツールに「〜について記事を書いて」と頼めば、それなりの文章が出てきます。

でも、そうして生成された文章は、

  • 誰が書いても同じような当たり障りのない内容
  • 自分の文体やクセが反映されていない
  • 「やってみた」という実践の熱量がない

というような、「つまらない」ものになってしまいがちです。

私としては、ブログには 自分が実際に試して得た学びを、自分の言葉で読者に提供すること に価値があると考えています。

何も準備せずにAIにブログ執筆を全部丸投げしてしまうと、この価値が失われてしまいます。

「自分専用」のブログ執筆エージェントを設計する

そこで考えたのが、「自分の執筆スタイルを学習させた、専用のAIエージェント」 です。

単にClaude Code(AIエージェント)を使うだけでなく、DevelopersIOの方針やブログ執筆ガイドライン、過去の記事から抽出したトーン&マナーをすべて「コンテキスト」として与えることで、AIが生成する文章が「髙野 将らしい」ものになる、という仕組みです。

やってみた

上記を踏まえて、最初に実際に作ったプロジェクトの構成はこんな感じです。

blog/
├── CLAUDE.md                    # AIエージェントへの基本指示
└── references/
    ├── blog-contract.md         # 執筆時の契約・注意点
    ├── guideline.md             # DevelopersIOメディアガイドライン
    └── tone-manner.md           # 髙野将の執筆スタイル分析

CLAUDE.md:エージェントへの指示書

Claude Codeでは、CLAUDE.md というファイルをプロジェクトに置くことで、AIエージェントに対する「永続的な指示」を与えられます。

# これは何?

ブログ執筆を行うAIエージェントへの指示文書

Developers IO
https://dev.classmethod.jp/

に掲載するブログの執筆を行います

## 方針・ガイドライン

以下の方針、ガイドラインに従ってください

- @references/blog-contract.md
- @references/guideline.md

## トーン&マナー

以下のトーン&マナー資料を参考に、著者のクセを反映してください

- @references/tone-manner.md

## ステップ

1. 方針・ガイドライン、トーン&マナーを Read ツールで読み込み理解する
   - @references/blog-contract.md
   - @references/guideline.md
   - @references/tone-manner.md
2. 箇条書きで記載されたブログの素案を Read ツールで読み込み理解する
3. ブログ案をマークダウンファイルとして yyyyMMdd_{ブログ内容のslug}.md に書き出す

ポイントは、「何を参照すべきか」を明示的に指示している 点です。

特に、ステップ1で「方針・ガイドライン、トンマナ」 を読み込ませることで、「メディアの特色・ルールに則った、自分らしいブログ」を書くための情報を最初に与えるのがポイントです。

references/blog-contract.md:方針

このファイルには、記事を書く際の基本姿勢や注意点をまとめています。

例えば:

  • 読者にとって価値のある情報を提供する
  • 自分が実際に試した内容を書く
  • 実践を通じて得た学びや気づきを共有する

このファイルをAIに読ませることで、「ただ情報を羅列するだけの記事」ではなく、「実践に基づいた価値ある記事」を書くという意識を持たせます。

references/guideline.md:メディアのガイドライン

このファイルには、DevelopersIOに投稿する際の社内ガイドラインをまとめています。

記事の方向性、書き方のルール、投稿時の注意点など、メディアとして求められる基準が記載されています。

AIエージェントにこのガイドラインを与えることで、執筆時点から社内基準に沿った記事を生成できる ようになります。

references/tone-manner.md:トーン&マナー

ここが一番のポイントです。

執筆者の「クセ」を分析した「トーン&マナー」(以下トンマナ)をまとめています。

トンマナ文書の作成方法

このファイルは、Google Gemini の Deep Research 機能 を使って作成しました。

使用したプロンプトはシンプルです:

ブログ執筆AIエージェント作成に向けた、自分のブログの書き方、表現、口調などをまとめたコンテキスト資料を作りたい

以下のURLから、執筆者が takano-sho のエントリのみを集めて、レポートとして作成してください

https://dev.classmethod.jp/author/takano-sho/

Gemini Deep Research は、指定したURLから私の記事を複数自動的に収集・分析し、執筆スタイル、表現技法、構成パターン、価値観などを抽出して、包括的なレポートとして出力してくれました。

手作業で数多くの記事を分析するのは大変ですが、AIに任せれば数分で完了します。

分析結果の例

私が過去に書いた記事を分析した結果、以下のような要素が抽出されました。

**言語表現とキャラクター性**

| カテゴリ | 具体的な表現 | 出現コンテキスト |
|---------|------------|----------------|
| **感嘆・相槌** | 「ふむふむ」「なるほど」「バッチリ」 | 技術検証の結果が期待通りだった時 |
| **自称・代名詞** | 「runn おすすめおじさん」「おっさん一人で」 | 自己紹介、謙虚さを示す文脈 |
| **動機・契機** | 「〜が降ってきました」「subscribe していた〜」 | 新しいツールの入手経緯 |
| **結び・挨拶** | 「〜でございます」「伝授するぞよ」 | 記事の冒頭・最後のアクション喚起 |

**記事構成のパターン**

技術検証記事(「やってみた」系)では、以下のステップが踏まれます:

1. **動機の明示**: どのアップデート情報を見て興味を持ったか
2. **Beforeの状態**: 機能がない、課題が解決されていない現状
3. **実践と検証**: 実際に設定したYAML、コマンド、デバッグログ
4. **考察・学び**: 成功だけでなく「困ったこと」も記載
5. **今後の展望**: 他環境への適用性や今後の期待

このパターンをAIエージェントに読み込ませることで、単なる機能紹介ではなく、「自分が試行錯誤した過程」が伝わる記事 になります。

検証:実際にブログ作成AIエージェントを使ってみた

「ブログ作成AIエージェント」として構築したフォルダーでClaude Codeを実行し、以下のようにリクエストしてみました。

ブログ執筆してください
- マネージャーがブログ作成AIエージェントつくってみた
- 本フォルダーの構成を元に記事化する

すると、AIエージェントは

  1. CLAUDE.md を読み込んで指示を理解
  2. references/ 配下のガイドライン・トンマナを参照
  3. フォルダー構成を分析
  4. この記事 のたたき台を生成

というプロセスを自動で実行してくれました。

生成された文章を見ると、ちゃんと

  • Before/Afterを明示した構成
  • コードブロックでファイル内容を引用
  • 表形式での情報整理
  • 「ふむふむ」「バッチリ」などの相槌表現

と、自分の執筆スタイルが反映されていることが確認できました。

考察:AIとの「共同執筆」という新しいスタイル

この仕組みを実際に使ってみて、気づいたことがいくつかあります。

完全自動ではなく「下書き生成」と割り切る

AIが生成した文章をそのまま公開するのは、意思がこもらないのでNGです。

でも、「9割方完成した下書き」 を生成してもらえるだけで、執筆の心理的ハードルが大きく下がります。

  • 詳細を一から考える手間が省ける
  • 自分の文体で書き始められる
  • 足りない部分、違和感ある部分だけ加筆・修正すればいい

これは、Claude Codeに相談しながら設計したり、コードを書くときの感覚に近いですね。

「自分の文体」をメタ認知できる

トンマナ文書を作る過程で、自分の執筆スタイルを客観的に分析する機会になりました。

「自分ってこんな言葉をよく使ってるんだな」
「Before/Afterの構成を無意識に使ってたんだな」

こうしたメタ認知は、今後の執筆をより意識的に、戦略的にするための良い材料になります。

エージェント設計は「未来の自分」への投資

このプロジェクトのセットアップは、ほんの少しだけ手間がかかりました。(とはいえ、1時間もかからないですが)

でも、一度作ってしまえば、今後のブログ執筆が圧倒的に楽になり、他の重要な仕事(特にマネージャー業)に浮いた時間を投入できるようになります。

つまり、「未来の自分」と「未来のチーム」への投資 として捉えることができます。

今後の展望:対話を通じて育てるエージェント

このエージェントの面白いところは、一度作って終わりではない という点です。

継続的なアップデートのサイクル

実際にエージェントを使ってブログを書く過程で

  1. AIエージェントに記事を生成させる
  2. 生成された記事を確認し、気になる点をフィードバック
  3. そのフィードバックを元に、CLAUDE.mdreferences/ 配下の参考資料を更新
  4. 次回からは、そのフィードバックが反映された記事が生成される

という改善サイクルを回せます。実際にこの記事自体を執筆する過程でも、このサイクルを実践しました。

以下のように、エージェントに複数のフィードバックを与えてその場で改善した結果、最初に比べてプロジェクト構成が拡充されました。

与えたフィードバックと対応

  1. 機密情報の取り扱い
    • 指摘:社内ガイドラインの具体的な内容を記事に含めるべきではない
    • 対応:ガイドラインの「存在」は言及するが、詳細は抽象化するルールを追加
  2. 執筆スタイルの改善
    • 指摘:受動態より能動態を優先し、主体を明確にすべき
    • 対応:「〜をもらいました」→「〜を与えました」など、文体ルールを明文化
  3. 事実ベースの記述
    • 指摘:実際にやったことだけを書き、未来の予定は避ける
    • 対応:記事執筆ルールとして明記

改善後のプロジェクト構成

これらのフィードバックを反映した結果、プロジェクト構成は以下のように拡充されました。

blog/
├── CLAUDE.md                    # AIエージェントへの基本指示
└── references/
    ├── blog-contract.md         # 執筆時の契約・注意点
    ├── guideline.md             # DevelopersIOメディアガイドライン
    ├── tone-manner.md           # 髙野将の執筆スタイル分析
    ├── writing-rules.md         # 執筆ルール(新規追加)
    └── feedback-history.md      # フィードバック履歴(新規追加)

新規追加されたファイル:

  • writing-rules.md: 機密情報の判断基準、文章表現のルール、事実ベースの記述ルール、Markdown記法(Zenn記法)の活用方法などを体系的にまとめたファイル
  • feedback-history.md: フィードバックの履歴を時系列で記録し、改善の軌跡を可視化するファイル

CLAUDE.mdの設計方針:

CLAUDE.mdは「何をすべきか」の指示に集中させ、「どう書くべきか」の詳細なルールは writing-rules.md に一元化されました。

  • CLAUDE.mdはシンプルで読みやすい構成に
  • 執筆ルールの管理が一箇所に集約され、矛盾が発生しにくい
  • フィードバックによるルール追加も writing-rules.md のみで完結

ステップ1で writing-rules.md を読み込むことで、機密情報の取り扱い、執筆スタイル(能動態優先、絵文字禁止など)、事実ベースの記述といった詳細なルールが自動的に適用されます。

このように、記事を書くプロセス自体がエージェントの学習データになる 仕組みを構築できました。

「対話」がエージェントを賢くする

つまり、このブログを執筆するためのClaude Codeセッションでのやり取り自体が、エージェントの学習データになるわけです。

  • 「こういう表現は避けてほしい」
  • 「この部分はもっと詳しく書いてほしい」
  • 「このトーンは自分らしくない」

こうしたフィードバックを蓄積していくことで、エージェントはどんどん「自分専用」に「賢く」カスタマイズされていきます。

まとめ

マネージャーとして忙しい日々の中でも、技術的なアウトプットを続けるために、ブログ執筆AIエージェントを作ってみました。

ポイントは以下の通りでした。

  • CLAUDE.md で永続的な指示を与える
  • ガイドライン をAIに読ませてコンプライアンスを担保
  • トンマナ分析 で自分らしい文体を再現
  • 完全自動ではなく 「共同執筆」 と割り切る
  • エージェントを利用した後にフィードバックサイクルを回して改善を続ける

この仕組みのおかげで、「書きたいけど時間がない」というジレンマから少し解放されたような気がします。

皆さんも、自分専用のブログ執筆エージェント、作ってみてはいかがでしょうか?

参考リンク

(この記事は、ブログ作成AIエージェントを使って下書きを生成し、筆者が加筆・修正したものです)

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