
【AIスライド作成】クラスメソッド社内用のMarpテーマを作ってみた!
こんにちは、リテールアプリ共創部の戸田駿太です。
普段から登壇が多いクラスメソッド社員用にクラスメソッドMarpテーマを作成しました!
その紹介と背景や影響についてブログにします。
Marpとは
Marpとは、マークダウンをスライドに変換するツールです。
特徴としては以下のような点があります。
- マークダウンで書くだけでスライドができる
- VSCodeの拡張機能で編集しながらプレビュー可能
- PDF、HTML、PPTX形式で出力可能
- 日本人の方が制作・管理している
Marpを使うことでマークダウンでメモした内容からスライドを作成しやすいためすごく便利になります。
最近だと生成AIを使うことでスライドのメモや内容をそのままMarp形式のマークダウンに変換することができるようになりました。
公式サイト↓
社内用のMarpテーマを作った背景
社内で生成AI活用に大きく乗り出している中で、AIを使ってスライドを作りたい!という要望が高まっていました。
生成AIによってスライドが作れるツールはいくつかあります。
ですが、会社のスライドデザインを利用してスライドを作れるツールは多くはありません。
そこで目をつけたのがMarpのカスタムテーマでした!
類似ツールとの比較
特定のスライドデザインを利用してスライドを作成できるツールとしてMarpとSlidevがあります。
どちらもマークダウンで記述してスライドを作成できるので、AIと相性が良いです。
Slidev
✅ アニメーションなどでリッチにできる
✅ カスタマイズしやすい
❌ 環境構築が難しい
❌ HTMLとVueの技術的な要素が必要
Marp
✅ 簡単にAIによってスライドを作れる
✅ 記法がシンプル
✅ 環境構築が簡単
❌ リッチな機能は少ない
個人的にはスライドを作成するときにはデザインやレイアウトよりも内容が大事と感じています。
内容はマークダウンで記述し、デザインやレイアウトはツールによりマネージドにすることでスライド作成の時間削減ができます。
その点、Slidevはカスタマイズ性が高いですがMarpの方がシンプルなので、Marpを使った方が内容に時間をかけることができ、それ以外の部分で時間削減ができると思いました。
上記のようなメリットデメリットを踏まえて最終的にMarpを選択しました。
Marpのカスタムテーマの可能性
Marpではデフォルトのテーマの他にカスタムテーマを作成できます。
カスタムテーマはCSSで作成できるので、社内のデザインに合わせて調整すれば社内デザインのスライドをマークダウンで作成することができます!
さらにデフォルトでは存在しない機能の追加などもできるため、従来のMarpではできなかったこともできるようになります。
Marpのデフォルトテーマ | クラスメソッドMarpテーマ |
---|---|
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クラスメソッドMarpテーマの紹介
基本的に既存のクラスメソッドのスライドデザインに合わせて作成しています。
サンプルスライドのリンク
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クラスメソッドMarpテーマ専用の記法
クラスメソッドMarpテーマでは、以下のような記法をスライド上部に記載することでスライドのレイアウトを変更することができます。
独自記法はスライド上部にコメントを書くだけなので、本題の中身の文章を読むのに影響は少なくなっています。
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<!-- _class: title -->
<!-- _paginate: false -->

# このページはタイトルに適しています
20XX/XX/XX ここには日付や執筆者の名前など
必要な情報を入力して下さい
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タイトルスライド
<!-- _class: title -->
セクションスライド
<!-- _class: section -->
文章と図を横並びに表現(図が右側)
<!-- _class: content-image-right -->
AIを利用した爆速スライド作成術
内容を自分で考えて、レイアウトはAIに任せることで爆速でスライドを作成することができます。
このスライドのリンク
実際に作成しているときの様子
AIが出力するまでの時間はカットしています(実際は1,2分かかっています)
クラスメソッドMarpテーマの影響
実際に社内で利用され始めてみて、以下のようなメリットがあると感じています。
スライド作成の時間短縮
従来であればGoogleスライドで作成しており、テキストやレイアウトを自分で調整していました。
Marpを利用することでレイアウトや配色を考える時間が削減できて、結果として一つの資料に1,2時間ほど短縮できているように感じます。
スライド作成の品質向上
時間短縮できるとともにより本質的な内容を深く考えることができるため品質の向上が期待できます。
実際に作っていてもマークダウンでまとめて考えていたものを、AIによりそのままスライドにすることで内容にブレがなく、より良いスライドが作成できると感じています。
また、レイアウトはテーマに頼っているので、登壇中などにレイアウトのズレを見つけたりすることがなくなりました。
もちろんデザインは社内用のスライドデザインなので、会社に馴染んだスライドが作れます。
スライド作成の敷居が下がった
自分の場合はメモをObsidianに書いていることが多いため、それをそのままAIでスライドにできる体験は非常に楽です。
何かを説明する時にもサクッと作成できるのでスライド作成の敷居が下がったと感じています。
Gitで管理できる
これは予想外だったのですが、Marpはマークダウンでスライド作成するためGitで管理できます。
他にマークダウンで書いたメモと一緒にGitで管理して、GitHubにバックアップを取ることができます。
その時に考えていたメモがスライドと同じフォルダにあることで振り返りがしやすく、取り扱いやすくなってます。
まとめ
スライドをサクッと自社のデザインで作成したい方へ、Marpのカスタムテーマを作成することで時短や品質向上に役立つことができます。
ぜひ作成してみてください!
カスタムテーマを作るときのTipsはこちらのブログにまとめています!
GitHub
セットアップスライド
サンプルスライド