
Claude Enterpriseのデータガバナンス機能:チャット、Cowork、Claude Codeで異なる対応状況を整理
Claudeのビジネス向けプランには「Team」と「Enterprise」がありますが、この2つのプラン間でデータガバナンス機能が大きく異なります。
さらに、Claudeが提供するサービス(チャット、Cowork、Claude Code)の間でも、ガバナンス機能の対応状況に差があります。特に、監査ログやデータエクスポートといった機能はチャットのみが対象であり、CoworkとClaude Codeは対象外です。
Coworkのよくある質問から引用します。
Team プランおよび Enterprise プランの場合:Cowork のアクティビティは、監査ログ、コンプライアンス API、データエクスポートでは 収集されません。
サービス別ガバナンス機能 対応表
| 項目 | Team (チャット) | Enterprise (チャット) | Cowork | Claude Code |
|---|---|---|---|---|
| データエクスポート | ◯ | ◯ | ✕ | ✕ |
| 監査ログ | ✕ | ◯ | ✕ | ✕ |
| コンプライアンス API | ✕ | ◯ | ✕ | ✕ |
| データ保持期間の設定 | ✕ | ◯ | ✕ | ✕ |
以下では、各ガバナンス機能について説明します。
データエクスポート機能
TeamおよびEnterpriseプランのプライマリオーナーは、組織内の会話データとユーザーデータをエクスポートできます。
注意点として、手動削除やEnterpriseプランのデータ保持期間の設定によって削除されたメッセージは、エクスポートに含まれません。
監査ログ・コンプライアンス API(Enterprise限定)
Enterpriseプランでは、過去180日間を対象に以下のような操作イベントを記録・出力できます。
- ユーザー管理
- データのエクスポート
- ユーザーの認証履歴
- プロジェクトの作成
- 会話の作成(本文は対象外)
監査ログ で取得できるのは「誰がいつ会話したか」というイベント情報(chat_conversationエンティティ等)であり、会話の本文そのものは含まれません。内容まで把握する必要がある場合は、前述の データエクスポート機能 を利用します。
管理コンソールからの監査ログ出力では、期間の範囲指定しかできません。SIEMなどの外部システムと連携し、細かな制御を行いたい場合には、 コンプライアンスAPI を活用します。
- Claude for Enterpriseの監査ログをエクスポートして取得できる情報を確認してみた | DevelopersIO
- 監査ログ : https://support.claude.com/articles/9970975-access-audit-logs
- コンプライアンスAPI : https://claude.com/blog/claude-platform-compliance-api
データ保持期間の設定(Enterprise限定)
Enterpriseプランでは、チャットおよびプロジェクトの保持期間をカスタマイズできます。デフォルトは無制限ですが、組織のポリシーに合わせて30日以上の期間を指定可能です。
保持期間を過ぎたデータは削除され、エクスポートや監査ログの対象外となります。
Claude Code/Coworkのアクティビティを把握するには?
Claude CodeとCoworkは、現時点では上述のデータガバナンス機能に対応していません。ユーザーの利用状況や内容を把握したい場合は、OpenTelemetry(OTel)機能を利用して、外部サービスにデータ連携しましょう。
OTel連携ドキュメント
- Claude Code: https://code.claude.com/docs/monitoring-usage
- Cowork: https://claude.com/docs/cowork/monitoring
実装例
まとめ
ClaudeのようなAIサービスを組織に導入・推進するには、利用状況の把握やデータのガバナンスが欠かせません。
- プランの違い: 監査ログ・コンプライアンスAPI・データ保持期間の変更はEnterpriseプラン限定
- サービスの違い: 上記機能はチャットのみが対象。Claude Code・Cowork向けには、OpenTelemetry連携等が必要
社内規定やコンプライアンス要件と照らし合わせ、適切なプランと機能を選択しましょう。







