
Claude for Enterpriseのサーバー管理設定でClaude Codeの利用可能なモデルを制限してみた
はじめに
Claude for Enterprise(以下、Enterpriseプラン)では、Claude CodeやCoworkを含むすべての利用量が標準APIレートで従量課金されます。
シート料金にトークン利用量は含まれておらず、チームが実際に消費した分だけ別途請求される仕組みです。
そのためコスト管理の手段として支出制限とモデル制限を併用するのが好ましいです。
支出制限の詳細については以下の記事で紹介しています。
特にOpusはSonnetと比較してトークン単価が大幅に高いモデルです。
Claude Codeでは/modelコマンドや--modelフラグでモデルを自由に切り替えられるため、開発者が意図せずOpusを常用してしまうと想定以上のコストが発生するリスクがあります。
Claude Codeの管理設定(managed settings)を使うと、組織の管理者がClaude Codeの設定を一括で適用でき、開発者側から上書きできない制御が可能です。
今回はこの管理設定を使って、利用可能なモデルをSonnetとHaikuに制限し、Opusを選択肢から除外してみました。
Claude Codeの設定スコープ
Claude Codeには4つの設定スコープがあり、上位のスコープほど優先されます。
| スコープ | 保存場所 | 説明 |
|---|---|---|
| Managed(管理設定) | サーバー管理 / managed-settings.json |
組織の管理者が適用。開発者は上書きできない |
| User(ユーザー設定) | ~/.claude/settings.json |
個人の環境全体に適用 |
| Project(プロジェクト設定) | .claude/settings.json |
リポジトリ単位の設定 |
| Local(ローカル設定) | .claude/settings.local.json |
プロジェクト固有の個人設定 |
管理設定が最上位のため、開発者がユーザー設定やプロジェクト設定で同じ項目を設定しても、管理設定の値が優先されます。
管理設定の配信方法は複数あります。
- サーバー管理設定(Claudeの組織設定から配信)
- ファイルベース(OSごとの所定パスに
managed-settings.jsonを配置) - plist / レジストリ(macOS / Windows)
本記事ではClaudeの組織設定から管理設定を配信し、モデルの制限を試してみます。
モデル制限に使う設定項目
モデルの制限に関連する設定項目は以下の2つです。
| 設定項目 | 説明 |
|---|---|
model |
デフォルトで使用するモデルを指定 |
availableModels |
ユーザーが選択できるモデルの一覧を制限。/modelコマンド、--modelフラグ、ANTHROPIC_MODEL環境変数での選択肢を制御 |
modelでデフォルトモデルをSonnetに固定し、availableModelsで選択肢をSonnetとHaikuに制限する、という組み合わせで使います。
やってみた
前提条件
- TeamプランまたはEnterpriseプランが有効であること
- 組織の所有者(Owner)権限を持っていること
- Claude Codeがインストール済みであること
制限前の状態を確認
まず、管理設定を適用する前の状態を確認します。
Claude Codeで/modelコマンドを実行すると、Opus・Sonnet・Haikuなど複数のモデルに切り替えられます。
▐▛███▜▌ Claude Code v2.1.81
▝▜█████▛▘ Sonnet 4.6 · Claude Enterprise
▘▘ ▝▝ ~/sandbox
❯ /model opus
⎿ Set model to Opus 4.6
❯ テスト
⏺ 動作確認ですね。問題なく応答できています。何かお手伝いできることはありますか?
❯ /model sonnet
⎿ Set model to Sonnet 4.6
❯ テスト
⏺ 動作確認ですね。Sonnet
4.6でも問題なく応答しています。何かお手伝いできることはありますか?
❯ /model haiku
⎿ Set model to Haiku 4.5
❯ テスト
⏺ 動作確認ですね。Haiku
4.5でも問題なく応答しています。何かお手伝いできることはありますか?
このように、制限前はOpus・Sonnet・Haikuのすべてに自由に切り替えられる状態です。
管理設定でモデルを制限する
Claudeの組織設定を開きます。
Claude Codeセクション内に管理設定(settings.json)があるので、管理ボタンをクリックします。

JSON編集画面が表示されるので、以下の設定を入力します。
{
"model": "sonnet",
"availableModels": ["sonnet", "haiku"]
}
modelにデフォルトモデルとしてsonnetを指定し、availableModelsでsonnetとhaikuのみを選択可能にしています。
モデル名は短縮名(sonnet、haikuなど)を使用します。
モデルIDで指定していないため、モデルのアップデート時にも設定の変更が不要です。
入力内容を確認したら、設定を追加ボタンをクリックして保存します。

設定が保存され少しUIが変化しました。

なお、Claudeの組織設定から配信されたサーバー管理設定は、ローカルにmanaged-settings.jsonファイルとして配置されるわけではありません。
ドキュメントでは以下のように2つの配信方式が区別されています。
Server-managed settings deliver configuration from Anthropic's servers. Endpoint-managed settings are deployed directly to devices through native OS policies (macOS managed preferences, Windows registry) or managed settings files.
引用:https://code.claude.com/docs/en/server-managed-settings
加えて、サーバー管理設定は組織内の全メンバーに一律適用され、グループやユーザー単位での制限は現時点ではサポートされていないようです。
制限後の動作確認
管理設定が反映されたことを確認します。
Claude Codeを再起動し、/modelコマンドでOpusへの切り替えを試みます。
▐▛███▜▌ Claude Code v2.1.81
▝▜█████▛▘ Sonnet 4.6 · Claude Enterprise
▘▘ ▝▝ ~/sandbox
❯ /model opus
⎿ Model 'opus' is not available. Your organization restricts model selection.
❯ /model sonnet
⎿ Set model to Sonnet 4.6
❯ テスト
⏺ 動作確認できました。何かお手伝いできることはありますか?
❯ /model haiku
⎿ Set model to Haiku 4.5
❯ テスト
⏺ 動作確認できました。何かお手伝いできることはありますか?
Model 'opus' is not available. Your organization restricts model selection. と表示され、Opusへの切り替えがブロックされました。
一方、SonnetとHaikuは正常に切り替えられます。
管理設定が最優先のため、/modelコマンドでOpusを指定しても上書きできないことを確認できました。
設定の解除
Claudeの組織設定から管理設定(settings.json)を削除します。
設定を削除ボタンをクリックし、確認ダイアログで削除を選択します。

実際にClaude Codeを再起動して、Opusへの切り替えを試みます。
▐▛███▜▌ Claude Code v2.1.81
▝▜█████▛▘ Sonnet 4.6 · Claude Enterprise
▘▘ ▝▝ ~/sandbox
❯ /model opus
⎿ Set model to Opus 4.6
❯ テスト
⏺ こんにちは!正常に動作しています。何かお手伝いできることがあればお知らせくださ
い。
制限が解除され、Opusに再び切り替えられるようになったことを確認できました。
バージョン管理
余談ですが管理設定にはバージョン履歴が残ります。
JSON編集画面の右上にあるセレクターから、過去のバージョンを確認できます。

過去のバージョンを選択するとこのバージョンを復元ボタンが表示され、任意のバージョンに戻すことができます。

まとめ
Claude Codeの管理設定を使って、利用可能なモデルをSonnetとHaikuに制限し、Opusを除外する方法を試しました。
コスト管理やモデル利用の標準化が求められる組織にとって、シンプルで確実な制御手段です。
どなたかの参考になれば幸いです。







