[アップデート] AWS Lambda のログが CloudWatch Logs の Vended Logs としてサポートされるようになり、今後は使用量に応じた従量制割引が適用されたり S3 や Data Firehose も出力先に選択できるようになりました
いわさです。
今朝アナウンスがありましたが、AWS Lambda のログ出力に関する料金が変わります。
従来 Lambda のログ出力先は CloudWatch Logs のみでした。
どうやらこのログ出力が Vended Logs の扱いになるようです。Vended Logs については以下のブログで詳しく解説されているのですが、一部の AWS サービスに統合されたログは CloudWatch Logs を経由する仕組みとなっており、その際に Vended Logs として扱われます。
Vended Logs となることで料金体系が変わり、使用量に応じてログ単価が下がります。
また、より安価な Data Firehose や S3 へ Vended Logs へ転送することもできるようになります。
料金
アナウンスによると、CloudWatch Logs が出力先の場合、バージニア北部では 0.5 USD/GB から始まり、使用量に応じて 0.05 USD/GB まで割引されるとのこと。
For example in US East (N. Virginia), Lambda logs to CloudWatch pricing starts at $0.50 per GB tiering down to $0.05 per GB.
Vended Logs ではないログの単価は 0.5 USD/GB 固定です。
なので今回のアップデートで、CloudWatch Logs が Lambda ログの出力先でも、使えば使うほど安くなる可能性があります。
また、S3 や Data Firehose を出力先とした場合の CloudWatch 料金は半額の 0.25 USD/GB から始まり、使用量に応じて 0.05 USD/GB まで割引されるとのことです。
Again in US East (N. Virginia), pricing starts at $0.25 per GB tiering down to $0.05 per GB.
料金でいうと低頻度アクセスクラスと同じところから開始されます。後述しますが Delivery という新しいログクラスが追加されています。
東京リージョンの料金
この料金内容、Lambda 用のログ料金ではなく CloudWatch Logs の Vended Logs の料金です。
つまり東京リージョンの場合は以下のように考えることが出来そうです。
料金 - Amazon CloudWatch | AWS より
アナウンスによると、特に Lambda 側の設定変更は不要で自動で Vended Logs として扱われるようです。
実際に私の検証環境の CloudWatch 料金を確認してみると、2025 年 5 月 1 日より突然 VendedLogs の使用が発生しはじめていました。
Lambda 関数のログ出力先に CloudWatch ログ以外を指定する
Lambda 関数の新規作成時は従来どおり CloudWatch Logs がログ出力先としてデフォルト設定されます。
ここからさらに S3 や Data Firehose を出力先にすることができるようになっています。
私が今朝確認した時点では東京リージョンではまだ操作ができなくて、バージニア北部では変更できるようになっていることを確認しました。
以下は東京リージョンの Lambda ログ設定変更画面です。従来どおりですね。
バージニア北部の設定変更画面が以下です。
こちらから設定したときに作成される CloudWatch Logs のロググループが以下です。新しいログクラス「Delivery」として作成されていますね。
このロググループは保持期間が 2 日に設定され、ログストリームとタグ以外のタブがすべて非活性になっています。
この新しいログクラスについては以下の公式ドキュメントでも追記されています。
Lambda ログを Data Firehose や S3 に配信するために新しく登場したクラスみたいですね。
In addition to these two log classes, there is a Delivery log class. Use the Delivery log class only for delivering AWS Lambda logs to store in Amazon S3 or Amazon Data Firehose. Log events in log groups in the Delivery class are kept in CloudWatch Logs for only one day. This log class doesn't offer rich CloudWatch Logs capabilities such as CloudWatch Logs Insights queries.
さいごに
本日は AWS Lambda のログが CloudWatch Logs の Vended Logs としてサポートされるようになり、今後は使用量に応じた従量制割引が適用や S3 や Kinesis Data Firehose も出力先に選択できるようになったので試してみました。
Vended Logs 経由ではありますが、それでも AWS WAF のように S3 や Data Firehose を出力先に選択できるのはかなり嬉しいのではないでしょうか。
ぜひ使ってみてください。