メモの整理が苦手なら、4つの箱に整理しよう!その名もPARAメソッド

2023.06.26

こんにちは、アノテーションのkankanです。

去る6月14日に、グループ会社内で開催されたNotion交流会に参加し、私が最近注目している情報整理術「PARAメソッド」について10分間の発表を行いました。

調べて分かったことを自分なりに解釈し、まとめたので、今日はその発表内容をブログでお届けします!

メモ、整理できてますか?

私はできてません。まさに次のような状態で、情報整理の術を欲しています。

  • メモしたあと、全く活用していないので、ただ保存容量を圧迫している
  • チームの共有フォルダが複雑で、欲しい情報を見つけるのが大変
  • マルチタスクで脳内が混沌としている

私の場合、頻繁に利用しているメモアプリ、"Notion"上でメモが乱立して、管理に苦悩していました。

そんなときにネット上で見つけたのが、今回紹介する「PARAメソッド」という情報整理術でした。

参考にした記事 The PARA Method: The Simple System for Organizing Your Digital Life in Seconds

PARAメソッドって何?

ひとことで言うと、情報を、P、A、R、A、の4つの箱に分類して整理しましょう、という考え方です。

(ご注意いただきたいこと)

2023年6月現在、PARAメソッドについて日本語で体系的に説明された文献が少なく、英語の記事やYouTube動画を参考にしました。次に示すのは、私なりの解釈でPARAメソッドを日本語訳し、再解釈したものです。

仕事や暮らしのすべてのメモを4つの箱に分類し、包括的に管理するシステム。 シンプルなシステムなので取り入れやすく、維持もしやすい。

脳内に記憶する代わりに、様々な物事のメモを残して整理しておくことで、それが「第二の脳」となる。

【P】プロジェクト(Project)  現在進行中の、目的 / 期限 / 成果物 などがはっきり決まっていること

【A】担当分野(Area)    自分に責任があり、期限が無く、長期間にわたって取り組むべきこと

【R】お役立ち情報(Resource)  興味があり学んでいるさまざまなトピック

【A】アーカイブ(Archive)   他の3カテゴリで役目を終えたメモ。削除せず退避しておくことで再利用できる

4つの箱には何を入れたらいいの?

PARAメソッドの考え方は、NotionやGoogleドライブなどのサービスにとらわれず、あらゆるプラットフォームで活用できるとされています。

ぜひご自身で「普段よく使うメモアプリでは、このメソッドをどうやって取り入れられるかな?」と想像して、この章をご覧ください。

【P】プロジェクト(Project)

どんな情報をしまっておく?

短期的、もしくは定量的なミッションについてのメモ。

目的 / 期限 / 成果物 などがはっきり決まっている、計画 / 目標 / 試練 などについてのメモを入れておくと良いでしょう。

たとえばこんなメモ

  • レポートを提出する(期限が明確な仕事)
  • 新しいソファを買う(成果物が明確な、家庭内のToDo)
  • 試験に合格する(目的が明確な行動)
  • ランドセルを買う(期限と成果物が明確な、子育てのToDo)

【A】担当分野(Area)

どんな情報をしまっておく?

長期的、もしくは定性的なミッションについてのメモ。

自分に責任がある範囲の、長期的な 役割 / 任務 / 課題 についてのメモを入れると良いでしょう。

たとえばこんなメモ

  • 製品の管理
  • 研究開発
  • チームの成長
  • 自家用車の管理
  • 心身の健康管理
  • 子育てのポリシー

【R】お役立ち情報(Resource)

どんな情報をしまっておく?

興味があり学んでいるさまざまなトピックについて、ブログ記事や書籍などから学んでメモしたものを入れておくとよいでしょう。

たとえばこんなメモ

  • ウェブデザインの基礎についての資料
  • コーヒー豆の分類についてリサーチしたメモ
  • 語学勉強ノート
  • 自己啓発本を読んで知ったことのメモ
  • ガーデニングのノウハウ

【A】アーカイブ(Archive)

どんな情報をしまっておく?

他の3要素の箱に入れたけれど、今は不要なものはアーカイブに移動しましょう。Projects、Areas、Resourcesの箱の中身を、新鮮かつ今必要なものだけに絞ることができます。

たとえばこんなメモ

  • (Projects)終了したプロジェクト
  • (Areas)長期的な責任が終了したもの
  • (Resources)以前は興味があったけど今はないもの

テンプレート作ってみた

PARAメソッドについて自分なりに調べて解釈すると、これをNotionで活用したくなりました。しかし、日本語で書かれたNotionテンプレートが見つけられなかったので、参考情報を基に自作して、社内のワークスペースに公開しました。

PARAmethod日本語テンプレートのスクリーンショット

このテンプレを作るときに参考にした動画 How to Organize your Notion using PARA Method (Part 1) How to Organize your Notion using PARA Method (Part 2)

テンプレートのページ構造

P.A.R.A.の要素はそのままに、Tasks(タスク)というブロックを追加しました。

プロジェクト配下のタスクも、期限を設定したりして管理できそうです。

ページの構造を図解するとこのようになっています。ご自身でNotionページを作ってみたい方はこちらを参考にしてみてください。

テンプレートの構造解説

データベースごとにテーマカラーを設定すると分かりやすい

ユーザーが実際にページを使う時に「あれ?今何のページに書きこんでるんだっけ?」「このリンクからは、どのデータベースに属したページに飛ぶんだ?」と迷わないよう、ページ上の表示を色分けをしました。

  • 赤 = Projects(プロジェクト)
  • 黄 = Areas(担当分野)
  • 緑 = Resources(お役立ち情報)
  • 紫 = Archive(アーカイブ)
  • 桃 = Tasks(タスク)

たとえば、「試験に合格する」というプロジェクトページを作ったとします。

ページアイコンが赤なので、ここはProjects(プロジェクト)ページだということが分かります。

また、このページとリレーションされている(ページ同士の関連付け)ページのうち、

「スキルアップ」は黄のアイコンなのでAreas(担当分野)のDBに入っているページであり、

「過去問」は緑のアイコンなのでResources(お役立ち情報)のDBに入れていたメモだということも一目でわかります。

Notionなら、この様に周辺の情報同士を「リレーション」という機能で関連付けて表示ができるので、プロジェクトのアイデアなどのメモを埋もれさせず、情報の活用がしやすくなります。

 

以上、ここまでがNotion交流会での発表内容です。

交流会での発表に至った経緯

ある日の社内Slackでクラスメソッドしんやさんが、社内限定Notionイベントの告知と参加者募集をされていました。

「せっかく交流会が開かれるなら、聴衆側でなく登壇側で参加したい」と思った私は、即応募しました。

(私はNotionが大好きなので、日ごろから社内のNotion強者と交流するチャンスを虎視眈々と伺っていたのです…)

応募した時に、発表テーマは3つ用意していたのですが、事前にしんやさんにミーティングの機会をいただいたときに、3つの中では一番引きがありそうなテーマだね、とご意見をいただき自信がついた私はPARAメソッドを発表することにしました。

LT登壇は未経験の私でしたが、自分の大好きな「Notion」がテーマなので、今思えば、初めてのチャレンジの舞台にはもってこいでした。

まとめ

メリット:情報を1か所で管理するので、とにかくここに行けば必要な情報が見つかる

PARAメソッドの考え方とNotionの機能を合わせると、あらゆる情報をここに集約して管理でき、また、情報同士の結びつきをつけてやることで情報の整理や活用がしやすくなります。

気を付けること:ページの構造を複雑にしたり、プロパティを増やしすぎない

「入力の工数が多くかかる」「お手入れが面倒」なシステムは、使い続けられません。NotionでPARAメソッドのテンプレートを構築して運用する際には、欲張り過ぎず、ご自身の無理のない範囲で初めて見るのが良いでしょう。

 

今回は、私が最近注目している情報整理術「PARAメソッド」について、調べたことと、独自解釈をお届けしました。

私もまだPARAメソッドの入り口に立っている人間なので、これから様々な用例を見てみたり、自分でも使い方を色々試してみて、もっと深く掘り下げてみたいと思います。